2020年2月

11(火)

NPO法人コミュニティシネマ「松本CINEMAセレクト」提携上映

映画『アジアの純真』

①  11:00~上映後 脚本・井上淳一さんアフタートーク

②  14:00~上映後 脚本・井上淳一さんアフタートーク

③  17:00~上映のみ

料金)前売ナシ 各回入替制 

予約・当日共
一般1200円 大学生以下800円
セレクトメンバ― 通常割引
(別料金1ドリンク制  ソフトドリンク300円・アルコ-ル500円 )

メール予約)matsumoto_loft@loft-prj.co.jp
 電話予約)0263-88-6545(松本ロフト)

映画『アジアの純真』

監督:片嶋一貴『いぬむこいり』「村西とおる『狂熱の日々』」
脚本:井上淳一『誰がために憲法はある』
キャスト:韓英恵『菊とギロチン』、『西北西』
笠井薫明
2011 年/ 108 分/日本
配給/ドッグシュガームービーズ ©2009 PURE ASIAN PR OJECT

今だからこそ観て欲しい全国で熱い再上映が決定!
決して反日映画ではない、ピュアな青春ロードムービー
日本人拉致事件で、日本が北朝鮮に対する憎しみに満ちていた2002 年が舞台。日本人のチンピラに姉を殺された在日朝鮮人の少女(韓)と、殺害現場に居合わせたものの助けなかった日本人の高校生(笠井)が出会う。怒りと悲しみをこめた二人は日本に復讐を果たす旅に出る…

①  11:00~上映後 脚本・井上淳一さんアフタートーク

②  14:00~上映後 脚本・井上淳一さんアフタートーク

③  17:00~上映のみ

***************************************************************************
松本の皆様へ

戦後最悪と言われる日韓関係。ネットばかりか、ワイドショーでも反韓嫌韓ヘイトまがいの言葉が平然と語られる。ヘイトはそんなに視聴率がとれるのだろうか。叩いても文句を言われないものを叩く品性の卑しさ。「強制連行」が「徴用工」と呼び名を変えて久しい。あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」が中止になったのも、KAWASAKIしんゆり映画祭の『主戦場』上映中止騒動も、最大の原因は慰安婦だ。誰も自分たちのことを、歴史を、振り返らない。この国が彼の国で何をしてきたか。足を踏まれた者にしか足を踏まれた者の痛みは分からないのだとしても、これは酷すぎるのではないだろうか。いつかどこかで見た風景。戦前?いや、もっと近く。例えば、2002年。拉致問題が騒がれていた頃の、国を挙げての北朝鮮大バッシング。あの頃の空気にソックリだ。その後も、やれミサイルだ、やれ核開発と騒いだはいいが、金正恩がトランプと握手した途端にトーンダウン。今度はお隣の国が敵になる。それを煽って何になるというのだろう。

『アジアの純真』は2003年にシナリオを書き、09年に撮影され、11年に公開された映画だが、この映画で描いたことと何も変わらない現実。双子の姉を殺された在日朝鮮人少女は旧日本軍が不法投棄した毒ガスを手に入れ、日本という国に復讐するために旅に出る。報復の連鎖。その先に何が待っているのか?

香港では若者たちのデモに警察の暴力がエスカレート、権力は弾圧を隠さなくなった。イランでもペルーでもデモが激化、パレスチナではイスラエル軍との激突が続き、カシミール地方を巡って印パは一触即発、米中関係も温暖化も悪化の一途、辺野古の埋め立ては続き、福島では原発汚染水が垂れ流され続け、我が国の首相はウソしかつかない。分断と対立。なぜ同時多発的に世界中でクソバカな指導者が誕生してしまったのか。

そんな今だからこそ、『アジアの純真』を再上映したいと思った。幸い、全国各地で手を挙げてくれる同志がいた。新潟、茨城、沖縄、長野、大阪、広島、名古屋、埼玉、東京と回り、ついに松本初上陸。この映画は公開時、「反日映画」と散々叩かれた。反日、上等。今、この国を愛せよという方が不可能だ。日本人が作った「反日映画」を題材して、この国がどうしたらもう少しマシになるか考えたい。

主人公は言う。「どうやったら、世界は変わるの?」と。答えなんて出るワケがない。

でも、問いかけるだけではダメだ。

この映画が、考えるはじめの一歩になればと願っています。

映画監督 井上淳一
アジアの純真 脚本

詳細を見る→