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「音楽で社会は変えられるか」

「音楽で社会は変えられるか」


ウッドストックの日本版といわれたイベントが1974年に福島県郡山市で開かれた「ワンステップ・フェステバル」である。テーマは「街にみどり!」をだった。僕はこのワンステップに内田裕也のスタッフとして参加した。それから10年後の1984年今度は、メッセージ・イベントの主催者として、反戦・反核イベント「アトミックカフェ・フェス」をスマッシュ社長日高氏と企画し87年まで年3回ぐらいのペースでイベント開いた。
 そして、97年フジロックが始まった。かっちりとしてテーマは設けてはいないが、あえて言えば「自然との共生」だろう。その年によって「平和」「人権」「災害」とテーマはかわるけど、「自然といかに共存するか」それが大きなメッセージになっている。
 今回は、74年ワンステップからフジロックまで、秘蔵映像を見ながら、メッセージ・イベントの「社会的有効性」についてゲストやフジロックNGOビレッジ参加の皆さんを含め議論してみたい。暇じゃない人も是非参加してね。
(フジロックNGOビレッジ村長 大久保青志)

今や何でもコピー時代にあって、CDは売れず、音楽誌も不況だ。その中で唯一成長をとげてきたのは、野外ライブだ。しかしこの野外ライブも出演者を取り合いになるほど日本のロックフェスもインフレ状態になっていて、一昨年のウドー・ミュージック・フェスティバルのように後世に残る豪快な失敗例も出てきた中で、スマッシュの仕掛けるイベントは「独自色」をちゃんと持っていることは評価したい(ロックフェスは若い男の子にとっては、女の子を誘う口実としてもいいんじゃないか、とも思ったけどね)。
 ヤボを承知の上で、私が言い続けたいのは、ロックのライブはただ楽しめればいいという、観賞用音楽としてだけの存在でいいのかという一点である。今のロックを愛する若者がそれだけの意識でライブを観ているなら、そこに関しては60年代からロックに関わってきたオヤジは断固NO!と言いたい。「2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ以降、ロックはいかにあるべきか? そして今、日本のロックに何ができるのか?」という点につきる。日本のロック」はほとんどこのことに無関心を通してきたようにしか私には思えなかったことだ。何もメッセージソングだけを歌えと言っているわけじゃない。「愛と平和」や「戦争反対」とステージで歌うこと自体が、エンターテインメント以上の意味を持たないということも知っている。この日出来たら過去の映像を見ながら若い諸君とそんなことも討論してみたい。
(ロフト席亭・平野悠)

【出演】
大久保青志(フジロックNGO村村長)
平野悠(ロフト席亭)
【ゲスト】
中島悠(アースデイ東京)
羽仁カンタ(アシードジャパン)
OPEN18:30/START19:30
¥1,200 <当日のみ>