2023年5月

02(火)

“どうしてわれわれはなんでもかんでも「新自由主義」のせいにしてしまうのか?”


OPEN 19:00 / START 19:30(END 21:30予定)

《会場チケット》
会場+配信付きチケット 前売¥2,000 / 当日¥2,200(+order)
会場のみチケット 前売¥1,500 / 当日¥1,700(+order)
会場チケットはLivePocketにて発売中
《配信チケット》
本編¥1,500
+延長戦アフタートーク¥500
配信チケットはキャスマーケットにて発売中
本編コチラ 延長戦アフタートークコチラ
※アーカイブは5/16 22:00まで購入可/5/16 23:59まで視聴可能!!

【出演】荒木優太、矢野利裕、稲葉振一郎

どうも、荒木です。突然ですが、みなさん新自由主義してますか?
新自由主義(neoliberalism)とは、1980年代以降、ケインズ派の経済理論の批判として英国のサッチャーや米国のレーガン、日本では中曽根政権が主導した「小さな政府」を目指す経済政策の姿勢をいいます。政府がなすべきことを最低限に縮め、規制緩和や民営化などを推し進める立場なわけですが、この「新自由主義」、いまでは自己責任を連想させる論者への罵倒語として広く使われています。自己啓発、個人主義、進化論的人生観と近ければもう役満、他人への優しさを欠いて資本主義社会に反省性をもたない「ネオリベ」のできあがりです。

それにしても、この概念の使い方ってテキトーがすぎやしないかと、最近よく思います。自己責任にしたって、なんでもかんでも政府が面倒みてくれた時代なんてそもそも存在してなかっただろう、もしそんな時期があるとしたら福祉を実質的に代替していた大企業にお勤めのサラリーマンのキャリアを勝手に一般化しているだけなんじゃないか、なーんてことを想ったりします。

今回のイベントでは、この謎めいた罵倒語「新自由主義」の秘密に迫ります。批評家で教員の矢野利裕さんは論文「教育と市場、ときどき身体」(『現代思想』2023年4月号)のなかで、教員の過剰労働やブラック校則などの問題意識を共有しながらも、教育の領域における「新自由主義」批判のスローガン連呼は空疎であると指摘します。矢野さんも引いている社会哲学者・稲葉振一郎さんの『「新自由主義」の妖怪』(亜紀書房)は、マルクス主義史観のなかでハリボテの敵としてでっちあげられた「新自由主義」の史的構築のメカニズムを論じています。

矢野さんと稲葉さんの力を借りながら、「新自由主義」批判というカラクリ、もっといえば、われわれはどうして安易なレッテルに満足して思考することをやめてしまうのかについてトークしていきます。新自由主義なみなさまも、反新自由主義なみなさまも、ぜひ一緒に考えていきましょう!

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