2023年12月

17(日)

宗教は、最大のアディクション(とらわれ)である

~幸せになりたくて始めたことに苦しみ始めたとき、どうしたらいいのか、ということを考えたい~


OPEN 18:30 / START 19:30


【配信チケット】
視聴チケット¥2000(アーカイブ1週間配信)
*配信チケットはzaikoで発売中です。
https://lofttalklive.zaiko.io/item/360719


【会場観覧チケット】
メール予約¥2,500 / 当日¥3,000(共に1オーダー必須(¥600以上))
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このイベントの予約は締めきりました。

出演:
赤坂真理(作家)
上祐史浩(ひかりの輪代表、元オウム幹部)
宗形真紀子(ひかりの輪・文筆家)

アディクションは、とらわれ、とも依存症とも訳されるが、人は生きづらさの中で、何かに強くとらわれ、抜け出せないアディクションを持つことが、ままある。
それは、その元となっている苦しみに、 向き合うことが本当に難しいから、代わりに、何かへのアディクションとなって自ら苦しみを癒そうとする働きにもなっているのではないか?
だから抜け出すことが本当に難しいのではないか?

今回は、アディクションの中でも最大と思われる 「宗教へのアディクション」をテーマに、オウム真理教という「カルト宗教」に深くはまり込み、 その後の脱却のプロセスの中で、 はまり込んだ苦しみの要因の心と向き合ってきた上祐史浩と宗形真紀子と、 アディクションを探求する赤坂真理の探求イベント。

 

■赤坂真理よりメッセージ

「この世界において、人間の心の最大のとらわれは「宗教」ではないか?
アディクションのことを考察するうちに、そう思った。

アディクションとは端的に「とらわれ」である。
いちばん心の核に入り、抜こうとしても抜けない深い罪悪感や無価値観を植えつけやすいものは、「宗教」ではないか。

なぜそうなったかというと、支配の道具に使われた歴史が長いからだ。
そして多幸感ともセットになっているから、強力なのではないかと。
それを、昨今問題の「宗教二世問題」を考える中で思った。

邪教だからとらわれるのではなく、強い考えだからとらわれる。
そう考えないと、友人の考えにとらわれそそのかされて破滅的なことをしてしまった「ママ友殺人事件」みたいなことは説明できない。

宗教、新宗教、そしてまったく個人的に見えることが「とらわれ」という心のメカニズムとしてかんがえてみるなら違わない。

そしてすべてのことは、幸せになりたくて信じた。
周囲から、または後から、「あれは間違っている」と言われても、幸せになるために信じたことである。

だからいい、というわけではない。
幸せになりたくて始めたことに苦しみ始めたとき、どうしたらいいのか、ということを考えたいのだ。」

《赤坂真理》
作家。東京生まれ。芥川賞候補に二度あがる。現代を生きる女性の痛みと再生を描いた『ヴァイブレータ』で野間文芸新人賞、同作は寺島しのぶと大森南朋主演で映画化され(荒井晴彦脚本、廣木隆一監督)「これはわたしの話だ」という声が相次ぐ。2012年の小説『東京プリズン」は天皇の戦争責任をアメリカで問われる日本人少女を通して戦争と戦後を描き反響を呼び、戦後論の先駆けとなった。同作で毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部賞受賞。社会と個人のあわいにある物語を表現することにも情熱を感じ、『愛と暴力の戦後とその後」『愛と性と存在のはなし』などを著す。2017年頃より作家石牟礼道子との出逢いにより芸能に関心を持ち、芸能と文芸を融合させ、文学を始源に還す試みをしている。

《上祐史浩》
仏教思想や心理学などを学ぶ学習教室「ひかりの輪」代表。1962年福岡県生まれ。早大理工学部修士修了(人工知能を研究)、JAXAに入団も退職、オウム真理教(現アレフ)に出家、ダライラマ等の著名な宗教者と面会。サリン事件発生後、モスクワから帰国し、教団広報を担当も偽証罪で逮捕され、出所後に麻原信仰から脱却して2007年(15年前)アレフ脱会。同年5月にひかりの輪を設立し、事件被害者の賠償、アレフ信者脱会支援を続け、著書に 『オウム事件17年目の告白』(扶桑社)など多数。

《宗形真紀子》
静岡生まれ、山梨育ち。仏教思想や心理学などを学ぶ学習教室「ひかりの輪」スタッフ、仙台在住。生きる意味を求め20歳でオウムに出家するが、地下鉄サリン事件が起こり、葛藤と精神の変遷を経て自身の現実を知るに至り、2007年(15年前)アレフ脱会、ひかりの輪の設立スタッフとして、事件被害者の賠償、アレフ信者脱会支援を続ける。著書に『二十歳からの20年間─“オウムの青春”の魔境を超えて』(2010年、三五館)。『魔境』(傲慢・心の落とし穴)の深みにはまり、抜け出した過程を教訓として記す。学術研究協力の論考に『オウム真理教と魔境━オウム真理教事件の原因と、霊的暴力からの解放に関する一考察』(2019年)。