2024年7月
昼の部
国内の批評シーンを牽引・切り拓いていく論者が登壇する連続レクチャー
シリーズ:美術批評を読む
OPEN 12:00 / START 12:30
CLOSE 15:30(予定)
[配信チケット]
¥1,000
※アーカイブは2024/8/11(日) 22:00まで購入可
2024/8/11(日)23:59まで視聴可能!!
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[会場チケット]
前売チケット¥1,500
当日チケット¥2,000
※共に飲食代別 / 要1オーダー¥500以上
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【登壇者/レクチャー内容】
きりとりめでる/多木浩二論
沢山遼/宮川淳論
塚田優/日向あき子論
南島興(司会)
※レクチャー内容につきましては、変更になる場合もございます。予めご了承ください。
今日ほど批評がない時代はないと言われます。しかしいつの時代も批評家は絶滅危惧種であり、いつの時代も批評はそれ自身の存在証明を繰り返してきました。批評は存在しているにもかかわらず、自分たちを危機的な状況であると認識することで延命してきた言説のジャンルと言ってもいいかもしれません。
危機とは何か?それは関心の欠落から生まれます。言説は孤独で作り上げられるものではないからです。たとえ直接言及されていなかったとしても、ある批評文は過去の批評的言説のネットワークのなかにいくつかの参照項を見つけることができます。そうした繋がりを隠れた紐帯と呼んでみましょう。その繋がりは、批評家自身にとっても自覚されていないことがあります。けれど見えないことは、存在しないことを意味しません。このレクチャーシリーズでは、こうした歴史の紐帯を見えるようにしたいと思っています。
私たちはそれぞれがあるひとりの論者について批評することで、自分自身を含む歴史が織りなす批評のネットワークを辿り直します。先人たちの言葉を吟味し、思考することで、いまという時空間のなかで生成しうる、批評の地図を制作します。そしてこの地図は、常にまた遅れてやってくる者たちによって書き換えられ、更新されていくことでしょう。
本レクチャーでは、様々なプレーヤーたちが自らが参照する、もしくは批判対象とする論者について検討することで、歴史的な繋がりを明らかにします。見えなくなった批評の系譜を辿り直すことで、自ずと同時代の批評の姿も見えるようになるでしょう。当日は各登壇者がひとりの論者についてレクチャーをしたのち、全体討議をします。
★登壇者プロフィール
きりとりめでる
1989年⽣まれ。デジタル写真論の視点を中心に研究、企画、執筆を⾏なっている。著書に『インスタグラムと現代視覚⽂化論』(共編著、BNN新社、2018)がある。2022年に「T3 Photo Festival Tokyo2022」のゲストキュレーター、『写真批評』(東京綜合写真専門学校出版局、2023)の編集委員を務めた。2024年には『パンのパン4(下)』を発行予定。ウェブマガジン「artscape」の月評を担当。AICA会員。 @kiritorimederu (X/旧Twitter)|@kiritorimederu(Instagram)
沢山遼
美術批評家。1982年岡山県生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程修了。2009年「レイバー・ワーク―カール・アンドレにおける制作の概念」で美術出版社主催「第14回芸術評論募集」第一席。単著に『絵画の力学』(書肆侃侃房、2020)、主な共著に『絵画との契約 山田正亮再考』(松浦寿夫ほか、水声社、2016)『現代アート10講』(田中正之編、武蔵野美術大学出版局、2017)などがある。Yumiko Chiba Associatesが主宰する批評集『クリティカル・アーカイブ』のシリーズの監修も行う。令和2年度文化庁「新進芸術家海外研修制度」研修員としてニューヨークに滞在。
塚田優
評論家。1988年生まれ。主な共著に『グラフィックデザイン・ブックガイド』(グラフィック社、2022)、最近の論文に「1980年代におけるイラストレーターの社会的立ち位置とイラストレーション言説をめぐる研究」(『DNP文化振興財団学術研究助成紀要』第5号)がある。 ytsukada.themedia.jp|@yasashiiseikatu (X/旧Twitter)
南島興
横浜美術館学芸員。1994年生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(西洋美術史)。全国の常設展をレビューするプロジェクト「これぽーと」運営。時評番組「みなみしまの芸術時評」主宰。旅行誌を擬態する批評誌『LOCUST』編集部。『坂口恭平の心学校』(晶文社、2023)刊行。