2020年4月

09(木)

ラヴェルを中心としたフランス近代音楽

【延期します!!】ポータブル蓄音機で聴く世界初録音のクラシック

野村和哉(コレクター・お話)


OPEN 19:30 / START 20:00

¥1,500(ドリンク代別)

電話予約:0263-88-6545

現在予約を受け付けておりません。

世界初録音、作曲者自身の演奏、作曲者自身の指揮
貴重な音源をたっぷりと!

以下、野村和哉さんのコメントとプログラムです。

録音及び再生する装置としての蓄音機(フォノグラフ)は1877(明治10)年、トーマ
ス・エジソンによって誕生しました。円筒形のシリンダーを使い、最初に録音された
のはエジソン自身が歌った「Merry had a little lamb」(メリーさんのひつじ)の
一節、10数秒でした。
1887(明治20)年、ドイツ出身のアメリカの発明家エミール・ベルリナーが平板型の
硬質ゴムに音溝を螺旋状に刻んで回転させ、再生する円盤式蓄音機(グラモフォン)
を発明。手回しだったその装置にエルドリッジ・ジョンソンが動力としてゼンマイを
用いることを考案。こうして2分程度まで収録時間が向上しました。
音楽は教会や宮廷、オペラハウスなど限られた場所を中心に居合わせた人だけが楽し
む1回生のものでした。しかし蓄音機の誕生、それに続く改良は音楽を時と場所を選
ばず楽しめるものに変えました。また、その一方で当時活躍していた演奏家や作曲者
にとっては「作品が後世に残る」という意識が生まれたようです。
歴史的なことはこの辺にして、そんなに大きな音が出る訳ではないポータブル蓄音機
ですが、良く知られた曲の初録音を春の夜に、気軽に楽しんでもらえたらいいかと思
います。

1、サラサーテ作曲「ツィゴイネルワイゼン」
演奏:パブロ・デ・サラサーテ(ヴァイオリン)
録音:1904年
備考:世界初録音。演奏は約5分30秒。(8分)

2、ラヴェル作曲「ボレロ」
指揮:ピエロ・コッポラ、グラモフォン大交響楽団
録音:1930年1月8日
備考:世界初録音。演奏は約15分。(20分)

3、ラヴェル作曲「ピアノ協奏曲ト長調」
指揮:ペドロ・デ・フレイタス・ブランコ、ピアノ:マルグリット・ロン
交響楽団
録音:1932年4月14日
備考:世界初録音。演奏は約24分。(30分)

休憩 10分ほど

4、ラヴェル作曲「左手のためのピアノ協奏曲」
指揮:シャルル・ミュンシュ、ピアノ:ジャクリーヌ・ブランカール
パリ交響楽団
録音:1938年1月
備考:世界初録音。演奏は約16分。(20分)

5、ラヴェル作曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」
指揮:ペドロ・デ・フレイタス・ブランコ、ピアノ:マルグリット・ロン
交響楽団
録音:1932年4月14日
備考:演奏は約4分。(10分)

6、フォーレ作曲「ノクターン第13番作品119」
ピアノ:イヴォンヌ・ルフェビュール
録音:不明
備考:演奏は約8分(10分)

7、ホルスト作曲「組曲『惑星』から木星」
指揮:グスタフ・ホルスト、ロンドン交響楽団
録音:1922年10月27日
備考:世界初録音。演奏は約8分。(10分)

8、マーラー作曲「『交響曲第5番』から第4楽章アダージェット」
指揮:ウィレム・メンゲンベルク、ソンセルトヘボウ
録音:1926年5月。日は不明。
備考:単楽章の世界初録音。演奏は約7分。(10分)

9、マーラー作曲「『交響曲第5番』から第4楽章アダージェット」
指揮:ブルーノ・ワルター、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
録音:1938年1月15日

10、「枯葉」
歌:イヴ・モンタン
録音:1946年出演の映画『夜と霧』で歌う。
備考:演奏は約3分。(5分)