大槻ケンヂ




 大槻さんは天才である。
 こうやって毎月イベントを通じて大槻さんと接していると色んなとこでその多彩な才能につくづく感心してしまう。そんな天才・大槻ケンヂが毎月ロフトプラスワンで「オーケンののほほん学校」と云うトークライブイベントをやってる事を知ってる人も多いんじゃないだろうか。何が凄いって、とにかくまずその動員力である。大槻さんはトークライブイベントとしてはプラスワンナンバー1の動員記録を誇っており、毎回あの狭い店内目一杯ギュウギュウ詰めにお客さんが押し寄せ、トークライブなのに酸欠で倒れる人が出てしまう位だ。しかも集まるお客さんはいわゆるミュージシャン・大槻ケンヂのファンだけでなく毎回色々なタイプの新しいお客さんが集まっていて中には親子で通ってるファンまでいるのだ。
 そんな大人気の「のほほん学校」とは大槻さんが好きな様にやると云うコンセプトのイベントで、一体何をやってるかと云うとこれがホントに大槻さんが好き勝手にやっていて、カラオケやファミコン対決やバカビデオ鑑賞会とか、ホントに大槻さんの部屋で一緒に遊んでる様で、みんなお客さん達もくつろぎながら楽しんでいてタイトル通りいつものほほんとした空気が漂っている。しかも何をやろうが絶対におもしろくしてしまうとこが大槻さんの凄いとこだろう。そんな大槻さんがこの8月のバカ暑い最中に何と前代未聞のトークライブ3デイズを決行してしまうのだ。それはこちらとしてもウカウカしてられない! フジロックフェス位の意気込みで挑もうと、「のほほん学校」の後でいざインタビューを頂こうと思ったが、イベントとレコーディングの疲労の上に、ノドにポリープが出来てしまいほとんど喋れなくなってしまっていたのに何とかしてくれようとして「筆談じゃダメですか?」なんて本気で言ってくるかわいい性格の大槻さんが僕は好きだ。結局、アンケート形式でコメントを頂いた。<ミュージシャンで作家でタレントな大槻さんのこの「のほほん学校」はホント誰でもどんな人でもめちゃくちゃ楽しめるプラスワンを代表する人気イベントなので来た事の無い人は是非この機会に一度来てみて下さい。3日間もあるしね。>
(Interview:シンスケ横山)


──プラスワンでトークライブをやってみようと思ったきっかけは?
オーケン 「店がまだ新宿厚生年金会館の隣にあった時(※最近は知らない人もいるがプラスワンは2年前まで新宿2丁目近くの富久町というところにあった)、町田康さんとの対談で初めてロフトプラスワンに行きました。これは小規模なライブにはいい小屋だと思いました」
──「サブカルの殿堂」「オタクライブハウス」「暴力バー」とか色々言われるプラスワンに対しての大槻さんのイメージは?
オーケン 「サブカルもオタクも引きこもりも、ステージに立って人前で何かやると云うのは心の健康によいことですよ。ウチの『のほほん学校』に来る人はプラスワンの他のイベントのお客さんとはまたキャラが違っていて草食系というかおだやかな文字通りのほほんとした人ばかりなんですね。むしろ業界内でプラスワンが『アブナイ』と言われること自体おそらく全く知らないでしょう。プラスワンの中で『のほほん学校』は独立国家というか治外法権なのですね。」
──『のほほん学校』は大槻さんが好き勝手にやるというコンセプトなんですが、意図的に計算する部分はありますか?
オーケン 「毎回ネタに困ってヤケでカラオケやプレステ大会をやったところ妙にウケてしまっただけだという……」
──今回トークライブ3DAYSと云う前代未聞の企画をやろうと思った動機は?
オーケン「お盆はレコード会社も出版社も休みになるので時間が結構あくのですよ。」
──今回の3DAYSもそうですが大槻さんは非常にワーカホリックな状態に自分を持っていってる印象をよく受けますが、その原動力は?
オーケン「いや単にボーッと引きこもっているのが苦手で何かやってないと生きてる気がしないという……。」
──それでは最後に3DAYSの意気込みを一言。
オーケン「夏の思い出をつくろう! 『のほほん』を連発し始めたのはメグ・ライアンよりオーケンが先だぜ!! だからどうした!?」