2017年9月

07(木)

Making-Love Club Vol.3

FAKE LOVE〜実像と虚像


OPEN 19:30 / START 19:45

Charge ¥1,000 (ドリンク代別)
予約受付中

このイベントの予約は締めきりました。

TALK SESSION:二部構成
モデレーター:中川えりな(モデル)
登壇者:綿貫大介(Emotional Love編集長)、UMMMI.(映像作家)、清水文太(モデル・スタイリスト)

LIVE:小林うてな

DJ:Kotsu

Statement:

 オリンピックを前にしてこの国は、頭にハチマキを締め始めている。それぞれが同じ“ニッポン”像を掲げて行進を始める用意をしているかのように、物語が形作られていく。「3.11から立ち上がろうとしている強い国ニッポン」「おもてなしの国ニッポン」日本という国を語る上で先行されるこうしたイメージは、いつだって誰かの語った物語に基づいている。伝統、誇り、栄光。私たちのリアリティはそんな綺麗な言葉で覆われて、語り部によって伝えられる。

 歴史という事実がストーリーとして語られる時、あらゆる事実が削ぎ落とされて、いつの間にか誰かにとっての都合のいいものになってしまう。そうしなければ語れないほどに、現実とは目を背けたくなるものかもしれない。耳元で囁かれる甘い言葉さえあれば、大事なものを失ってしまってもいいと私たちは言ってしまうんだろうか。

 戦争を知らずに育った私たちが、戦争と平和を語ることができるのかどうか分からない。まるで分かったような顔をして歴史をいつかの昔話のように語ってしまうことは、きっとすごく残酷なことだ。

 だけど私たちは今ここに生きているし、その意味を知ろうとするべきだ。同じ過ちを繰り返さないためにはどうしても歴史を語り継ぐ必要がある。それは、たくさんの物語が重なり合って生まれる社会を理解しようとすることだ。そして自分自身の考えが変わり続けることを許すことでもある。

 “ニッポン”とは一体どこにあるんだろう。私たちは本当に“ニッポン”に生きているんだろうか。