藍坊主 / 桜の足あと
TFCC-89161 1,000yen (tax in) / 3.15 IN STORES

 同郷の藍坊主から、彼らの今年第1弾作品、3rd Maxi Single『桜の足あと』が届いた。今回の作品全体から感じた印象は“春”である。表題曲「桜の足あと」は切ない春をアッパーな曲調で仕上げている。聴けば聴くほど、そこに描かれている情景に引き込まれてしまう。2曲目の「柔らかいローウィン」も切ないないようだが、ヴォーカルの佐々木節により、これまた明るい曲に聴こえてしまう…この一連の藍坊主マジックに“凄い”と思わされる。この新曲2曲を聴いていると、単純に“良い曲”というだけでなく、彼らのミュージシャンとしてのコンディションの良さと計り知れない可能性を感じる。3曲目は「春風」のライヴ・ヴァージョン。これは前の2曲と対照的で、すごく前向きなことを判り易い言葉で歌っている。新しい生活が始まる春を歌ったこの作品に、新しいスターの登場を感じる。藍坊主節に乗って春が訪れるでしょう。(新宿LOFT:中村眞一郎)
宇多田ヒカル / Keep Tryin'
TOCT-5005 1,100yen (tax in) / IN STORES NOW
 実は宇多田ヒカル・ファンで、ちょっと恥ずかしかったりする。大メジャーということより、「女の子」という自分を意識してしまうからなんですが……。曲の下地に「女の子の孤独」というのが流れているような気がして、共感している自分はもしやそれに該当しているのかとハッとして、赤面 。しかし発表する曲毎に必ずグッときてしまう歌詞。中途半端なひねくれ者がファンを続けてしまうのは彼女の魅力で、どうにもこうにもやめられない。しかしニュー・シングル「Keep Tryin'」はその恥ずかしさを感じずにフラットに聴けてしまった。今までの曲は、強く強く、という意志の力が全面 に打ち出されているものが多かったのではないか。そう対比してしまう程の、今回のラフさ加減。曲調と柔らかい歌い方が、強い言葉を耳に入れないのか、まぁぼちぼちやっていきましょうと聴こえてくる。しかし確実に進もう、そんな意志を聴く者に伝えるのは彼女の表現力の豊かさか。またその伝え先が一対一のあなたではなく「お父さん、お母さん、お兄ちゃん、車掌さん、お嫁さん.....」というように「みな」に広がっているようで、スカッと気持ちがいい。PVのコスプレ祭も思い切りがスカッと。(LOFT/PLUS ONE:斉藤友里子)
EdBUS / twilight at dusk
UKCD-1117&1118 2,520yen (tax in) / 3.08 IN STORES
 3月8日に2ndアルバム『twilight at dusk』をリリースするEdBUS。
 前作より1年振りの今作は、スリーピースの生々しさをコンパイルしたライヴ盤とゲスト(奥野真哉[ソウル・フラワー・ユニオン]、うつみようこ、河奈由紀[Yucca])を迎えて曲の世界観をじっくり練りこんだスタジオ盤の2枚組み。両ディスクに収められた楽曲もいくつかあるが、だからといって退屈に感じることはなくむしろ聴き比べることによってより両ディスクを楽しむことが出来る。ライヴDVDなどを付けるバンドが多い中、敢えてライヴ盤との2枚組みでパッケージした今作にはロックの匂いが満ち溢れている。ここ数年、こんなロック・バンドがいただろうか。苦労はするだろうがEdBUSは自分達のロックを鳴らし始めた。
 レコ発ライヴが4月28日に北沢タウンホールにて行われる。このライヴ盤を聴くと、EdBUSのライヴを是非ホールで観たいと思う。(新宿LOFT店長:東田慎二)
All about ska performers / ホットエモーションNo.9
POSCD-0005 1,995yen (tax in) / 3.15 IN STORES
 King Of Bar Stageという称号を与えたいオルアバことAll about ska performersは3ヶ月に1度は「COOLZ OUT」という自主企画(入場無料!)でロフトのBar Stageに立っています(お世話になってます)。そんな彼らがやっとファースト・アルバムをDOMINO88 keyossie主宰のレーベル、最近元気なP.O.S MUSiCよりリリースしてくれます。やったネ!
 さて待望の音源はというと、1曲目からラストまで30分強踊りまくり合唱しまくり汗かきまくりであっという間に時は過ぎます。物足りな〜い。でも心配御無用。そんなときはライヴに行って踊りまくればいいのです。そんなライヴは3月21日ロフトで行なわれます。またもBar Stage占拠です。みんな集って踊り狂え!(NAKED LOFT裏打担当:ウエムラタカユキ)
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LOVERS CLASSIC / スーパーバイザー・加藤鷹
KICC-578 2,300yen (tax in) / 3.08 IN STORES
 60GB iPodの容量いっぱいにパンク&フォーク&アイドル歌謡&ラジオしか入っていないボクの元に何故かクラシックのCDレビューが! 何コレ、嫌がらせ!?
 ……と思ったら、なんとこのクラシックCD、ボクも非常にお世話になっているAV男優の帝王・加藤鷹さんセレクトによるクラシック・ベストなんだそうな。なーるほど。『のだめカンタービレ』のヒットなどで、一気に若年層のファンを増やし、様々な企画盤が発売されているクラシック業界においても、おそらく世界初であろう、AV業界とのコラボレーション! この企画を通したレコード会社は度胸あり過ぎ。もちろん内容は真っ当なクラシックアルバムなんだけど、スペシャル音源として鷹さんの囁き声まで収録されているのだ。ヘッドホンで聴いてると、ホントに鷹さんが耳元で囁いているかのような臨場感! もうクラシックファンも、鷹さんファンも潮吹きまくりの一枚です。(高校時代はオペラをやっていた北村ヂン)
COMEBACK MY DAUGHTERS / A Parade of Horses
PZCA-28 2,300yen (tax in) / IN STORES NOW
 キュンキュンです。PIZZA OF DEATHから出された2枚目のアルバムは、全体を通 して落ち着いた感じ。まさに冬にぴったりな1枚。しかし、これからの季節にやって来る出会いと別 れのBGMにもぴったりで、時に切なさを増してジーンとしちゃいます。Gt.とkeyのメロがそうさせているのはもちろん、でもそれ以上にVo.高本氏の声にあり!と私は思うわけです。α派出まくりのそんな歌声に魅入らせられながらも是非いろいろなシチュエーションでかけてもらいたいアルバムです。いや〜実際私は昨晩これ聴いて辛い出来事思い出して泣けましたぁ〜。そんな人間の感情の後押しをしてくれちゃう最高なアルバムを作った彼らに、私個人的に thanks返ししますっ!!
 そして、3月12日のSHELTER(ワンマン!!)からスタートするTOURでまた渋さを増していくことでしょう。カムバックって大人だったんだなぁ…(笑)。(下北沢SHELTER:目黒彩 海)
ザ・サイクロンズ / サイクロンズの奇蹟
BQGS-9 2,500yen (tax in) / 3.11 IN STORES
 ロック、サブカルチャーのディープ・ゾーン京都が生んだ驚異の3ピース・バンド、ザ・サイクロンズのセカンド・アルバムが届けられた。  ザ・サイクロンズは、ロックンロール、サイケ、GSなどの60'sロックから、パンク、ガレージ、オルタナまで、マニアにも訴求する幅広い音楽性と、キッズ達を熱狂させるキャッチーな楽曲群、そして3ピースという最小編成とは思えない分厚い音像を作り出す演奏力と3拍子そろった実力派バンドだ。ガレージやGSと聞くと、反射的にファッション優先的なものを想像する人が少なからずいるが、そんな人こそ彼らの音を体験してほしい。60'sロックが持っていたあの訳の判らない熱の部分に、表面 的でなく深層部分にまで踏み込んでいる彼らの実力を感じるはずだ。井筒和幸監督が、ザ・サイクロンズを評した時、あえてサザンを引き合いに出して「サザンなんかぶっとばせ!」と言っているのもよく判る。それだけ広く大衆にも訴えかけるポテンシャルを持っているバンドだ。(LOFT/PLUS ONE:加藤梅造)
ZARIGANI5 / BY YOUR COLOR
NIW-0013 2,415yen (tax in) / 3.08 IN STORES
 Here comes the Niw! world。爽快かつ突き抜けた演奏、親しみのあるポップなメロディ、透き通 る程気持ちのよいヴォイス。今までのZARIGANI5に+αが加わったこのアルバムは、1stミニ・アルバム以降の2年間の地道なライヴ活動が無駄 ではなかったことが感じられる名盤だ。多くのライヴ活動とシェルターでの自主企画を経験することで周りの仲間達から受けた影響などをストレートに吸収し昇華させた楽曲群とその演奏力は確実にレヴェルUPした。そしてZARIGANI5はこの2枚目のフル・アルバムを前にしてレーベル移籍を果 たし、移籍先となったのは曲者揃いのNiw! Records。しかしすでにそのレーベル・カラーに馴染んでおり、それが既定路線だったことを証明、DOPING PANDAが卒業した以降空席だったその場所に彼らが座ることは間違いない。今のZARIGANI5がここにある。(NAKED LOFT:ウエムラタカユキ)
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sister jet / La La dance EP
品番なし 500yen (tax in) / ライヴ会場のみの販売

 私はこのsister jetにはまっている。大好きすぎる。しかし、好きだからこそ私がここでsister jetの良さをうまく伝えられるかが不安だ。もっと言葉の引き出しがあったなら…もっといろんな音楽の知識があったなら…そしたらこの枠だけでもsister jetの良さをアピール出来たのかもしれない。けど、私にはそんな自信がない。だから、とにかく今私から言えるのはsister jetはかっこいい素敵なロック・バンドということだ。そしてこの音源は地道ながらもライヴ会場で発売している。ライヴ会場限定というよりは完全自主の為、今のところライヴ会場でしか…というニュアンスが正しい(笑)。体が弾み、心も躍る3曲入り。このCD、「自家栽培無農薬」とは本人の談。Vo./Gt.のWATARU.Sはビートルズをこよなく愛し、Ba.のsakabassは芸術肌のセンス溢れまくり、そしてDr.のAOちゃんは血液型詐称する(笑)。普段「ライヴ」にはあまり足を運ばない私が唯一行ってしまうsister jet。まだまだ私は彼らを知りたくて仕方ないので、2006年はたくさんたくさん観に行って今年中には彼等の本性を暴いてみせようと思う。
 そんなこんなでsister jetとか、最近私の周りの「ワタル」と名の付く男子がとても輝いております。(下北沢SHELTER:目黒彩 海)

志田 歩 / アモーレ下北
LS-1 500yen (tax in) *ロフトの通販と下北の様々な店舗で発売中
 再開発を巡って今大きく揺れ、全国の注目を集めている下北沢で、今ある街の良さを活かした街づくりを提唱する下北愛に溢れた大きなムーヴメント“Save the 下北沢”。その名付け親のシンガー・ソング音楽ライター、志田 歩が書き下ろした“Save the下北沢”のためのサポーター・ソングがこれ。歌詞に下北沢の名物が多数盛り込まれ、サビで「守れ 守れ アモーレ下北」と韻を踏んだコミカルなフレーズが繰り返され、下北の街頭とかでこの曲が流れたらきっと一緒に歌いたくなるような、とにかく今の下北を愛する人達には絶対聴いて欲しい楽しく盛り上がれる曲に仕上がっている。再開発問題はホントに頭にくるが、それにNOを唱えるミュージシャンが音楽でメッセージ・ソングとしてそれをみんなに伝えるということはホントに素晴らしいと思う。ロフトの通 販、下北の幾つかのレコード店や飲み屋で購入できます。(LOFT SENSATION:シンスケ横山)
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死ね死ね団 / 仁義なきまぐわい / メロディー憑依 / LOVE IS FEELING
DR-005CD 1,200yen (tax in) / 3.29 IN STORES
 意外にマメな音源発表している死ね死ね団ですが、また新作出ちゃいます。もともとコアなのにキャッチー、でも内容はアレ…という如何ともし難いイロイロを放出していて、癖に成ること請け合いなんですが。今回も例にもれずヤラレタ感満載なんです。先頃からライヴでは定番化していた楽曲達ですが、粒ぞろいです。
 1曲目の「仁義なきまぐわい」は死ね死ね団の持ち曲の中でもハードなナンバーと言えるでしょう、鋭く重くスピード感溢れるひたすら柄の悪い! 必聴の1曲なんです…が、2曲目はイヤらしい、少々お耽美モードなミディアム・テンポで、耳に馴染むような気がする、危険な調べと成っています。最後は、恥ずかしく成るくらいの、キラッキラなポップ・チューン! おそらく、発表されている中で一番の新曲にあたるのではないかと…タイトルに横文字を使いたいと言う一心で、決められたLOVE IS FEELING。煮ても焼いてもカッコいい死ね死ね団でござます。(新宿LOFT:横須賀 麻美)
スムルース / リリックトリガー
KICM-1161 1,000yen (tax in) / 3.08 IN STORES
 スムルースがニュー・シングル『リリックトリガー』をリリースし、3月11日からは『アコースティックLIVEツアー2006 〜引き金の幸福論〜』も行います。私がスムルースを初めて観たのは昨年の渋谷クアトロだったかな。何気なくステージを見ていたんですが、ライヴ終盤に披露されたヴォーカル徳田氏の習字パフォーマンスに目を奪われました。サラサラっとキャンパスに書き客席に見せ、それを上下逆さにして見せるとまた意味のある絵になっているという、あれはスゴイ。もともと私のようなヘッポコな絵しか描けない人には想像もできません。彼らの楽曲は聴いているだけでワクワクするような曲が多いんですが、あのステージ観てもっとワクワクしたのは事実。スムルースはCD聴いてライヴに足を運んでもらいたいと思います。そんなことを考えていたら、朗報が! LIVE DVD『天狗〜スムルースLIVE2005〜ドリーミーワームホールツアー〜ワンマンライヴ「入口は出口」@渋谷O-EAST〜 / 2005.11.26』も同時発売されるとのことですのでこちらもぜひ! しかし、シングルのジャケかわいいなぁ。(Rooftop:やまだともこ)
SLY MONGOOSE / TIP OF THE TONGUE STATE
LCN-0015 2,940yen (tax in) / 3.08 IN STORES
 SLY MONGOOSEと出会ったのは確か2001年冬。何気なく買ったCDから流れて来た孤高のトランペットと重音のベースにやられた記憶がある。それから早速観に出掛けたライヴはたった2曲しかやらなかったものの圧倒的な存在感を示し、押さえきれない高揚感に駆られた。そこから一気にアンダーグラウンド・シーンに欠かせない存在となったSLY MONGOOSEは試行錯誤しながらもあらゆるリズムを貪欲に取り入れ、新しい東京でしか生まれ得ないダンス・ミュージックを生み出してきた。そして時は経ちココに3年振り待望の2ndアルバムが届いた。1st以降新たな強者2名を加えたその演奏と楽曲は更にグルーヴ感を増し、一癖も二癖も一筋縄ではいかないものになり、新たな試みとしては盟友スチャダラパーとロボ宙を迎えてデジタル・シングルを発表するなど着実に前進している。今年は世界での音源発売も決まっており、SLY MONGOOSEからますます目が離せない。(Naked LOFT:ウエムラタカユキ)
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discotortion / Damn
Fine Tuning! #12 1,800yen (tax in) / IN STORES NOW
 出たーやっと出た! ジャケはもう上がっている(DRIVE LIKE JEHU〜HOT SNAKESのRICKデザイン。あの絵ですよ)と噂は聞いていましたが、下北沢ユニオンでジャケを発見した時はナゼかジェラシーで一旦スルー(笑)。あとで買いに行って聴いたのですが、もうJUNKなバンドというカテゴリーは消去。センスの固まりです。最高!! COWPERSのような流れる感じではないですが、時空を飛び越えることが可能な音楽(?)。5曲目の「The Stranger」はパソコンに入れるとタイトルが「HerAx against...STRAGER」というタイトルに変化(SPIRAL CHORD/200MPHのDr: herAx参加)、イントロのツイン・ドラムが頭のなかで飛びまくります。紙ジャケのCDを取ると中にアー写 があるのですが場所@もろシャルター! 嬉しい(涙笑)。エンハンスドで3曲映像(ライヴ)も見れます。来東激希望。(下北沢SHELTER店長:西村 等)
DOES / Fish for You #2
TERNG-066 1,000yen (tax in) / 3.08 IN STORES
 トリッピン・エレファントが放つ福岡出身の3ピース・バンド、DOES(“ドーズ”、DOEは“雌鹿”の意)のデビュー・マキシシングル。これまでメンバーが自主制作してきたデモ音源をベースに、基本的にミックスまでの状態はその音源を使用、マスタリングのみを新たに施した全4曲を収めたのが本作である。はっぴいえんど(ヴォーカル&ギターの氏原ワタルも『風街ろまん』をフェイヴァリットに挙げている)を彷彿とさせるシンプルなギター・ロックを基調として、無骨だが人の温もりが確かに感じられる情緒に溢れた音楽だ。彩 り豊かな情景描写を聴き手に掻き立てる氏原の日本語詞は時折アイロニーが顔を覗かせ、不安定なコード感も曲の小気味良いフックとなっている。同時発売される12インチのヴィニール盤(TERNG-067/1,500円)の温かく柔らかい音質のほうが、独特の浮遊感に満ちた彼らの世界をより生々しく体感できるかもしれない。なお、彼らは先月から活動の拠点を東京に移したそうなので、以前に増して精力的な活動を今後期待したい。(Rooftop:椎名宗之)
THE BAWDIES / YESTERDAY AND TODAY
SEZ-3002 2,000yen (tax in) / 3.15 IN STORES
 『YESTERDAY AND TODAY』というタイトルを聞いて、ビートルズが肉屋に扮したグロテスクなジャケットのあのアメリカ編集盤を即座に連想した方、買いですよこのアルバム。メンバー全員1983年生まれというから、弱冠23歳にも満たない4人の若者がこれだけ本格的でピュアなロックンロールとそのダイナミズムを見事に凝縮させているのだから末恐ろしい。メンバーが愛してやまないリトル・リチャードやレイ・チャールズに代表される'50〜'60年代のリズム&ブルース、ビートルズやストーンズなどのブリティッシュ・ロックの古典をルーツとしながら、2006年の今日にも間違いなく通 じる普遍的なロックの煌めきを宿した完全一発アナログ録音盤である。ヴォーカル&ベースのROY(渡辺 亮)の声は、黒い喉を持ち早熟の天才と評されたスティーヴ・ウィンウッドにも似たソウル・フィーリングに溢れていて、JBの「I got you」、DC5の「Because」、ビートルズの「I'm down」といった王道のカヴァーもしっかりTHE BAWDIES流に消化/昇華している。古くはリッキー(廣田龍人)がやっていたBAD BOYSやSHEENA&THE ROCKKETS、THE PRIVATES、THE NEATBEATS好きは必聴アイテムだ。(Rooftop:椎名宗之)
BEYONDS / シルトの岸辺で
UKWR-009 1,365yen (tax in) / 4.12 IN STORES

 昨年末にSHIBUYA-AXで行なわれたライヴで11年振りに活動を再開させた新生BEYONDS、待望の初音源。このシングルに収められた全4曲は、「郷愁の念みたいなものは2割くらい、後の8割はリニューアルされたBEYONDS」という谷口 健の言葉通り、かつてのBEYONDSというバンドの意義を継承しつつも全く新しい地平を往くものである。タイトル・トラックはフランスの作家ジュリアン・グラックの同名小説からの引用で、どことなくfOULを思い起こさせる部分も確かにある。あの谷口 健独特の節回しで日本語で唄えばfOULを彷彿とさせるのはある程度は致し方ない。だがしかーし! 岡崎善郎のエッヂが効きまくったギター、テッキンとアヒトイナザワによるタイトで粘着質なリズムに聴き惚れているうちにそんなことはどうでも良くなる。イイではないか! これが新しいBEYONDSだ! 支持! 支持! 支持! 全くもって全面 支持! 2曲目の「地下室の揺りかご」は雄大でこれからのBEYONDSを予感させるナンバー、3曲目の「緑色の光線」は従来のBEYONDSファンにも受け容れられそうな曲で、アウトロに燃える三十路どもが多そうだ(笑)。そして4曲目はあの「FEDDISH THINGS」の新録で、リミックスをSHAKKAZOMBIEのツッチーが手掛けている。BEYONDSトリビュートに収められたfOULヴァージョンともまた違う面 白味があり、懐かしくも新しい。伝説の封印を自ら解き、復活の狼煙を上げた彼らの意志、しかとここに在り。(Rooftop:椎名宗之)

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FUGAZI / 11-2-96 HONG KONG SOUTH ISLAND SCHOOL HALL
www.fugaziliveseries.com にて通販のみ販売
 さてやっとタイトルも15本まできました(全20タイトル)。'96年11月の香港公演@体育館(と思われる)、かなり脂が乗っている頃のFUGAZIでイントロ込み20曲全曲ハズレナシ(1曲目は中断有り。すでにビックリはしませんが)。今回の公演は1曲目とクレジットされている「PLACE POSITION」、2曲目「CASSAVETES」など結局マイク・チェックなんですが、フガジのジャムりっぷりが聴けます。軽かったりバシバシとギターを弾く2人にドラム、ベースが絡むその瞬間は何か嬉しささえ感じます。そして本編の熱いこと!! ジャムりっぷりは本編中にもあるのですが、最高の瞬間はアンコール・ラスト「DO YOU LIKE ME」のイントロ。あの始まり方は反則でしょ…(昇天)。(下北沢SHELTER店長:西村 等)
PULLING TEETH / THRASH CATS
HWCA-1105 2,300yen (tax in) / 3.15 IN STORES
 3年振りのニュー・アルバム、しかもPULLING TEETH自らのレーベル“SMD”の第1弾となる『THRASH CATS』。3曲目「Always」、7曲目「P'em all」に見られるように、リフで押しまくるスラッシュ&ハードコア的な従来のスタイルを残しながらも、1曲目「Awake」のスラップに象徴されるように、ビリー・テイストが今まで以上に目立つ仕上がりになっている。去年はサイコビリーの夏の祭典「BIG RUMBLE」に出演したり、ROBINやSPIKEなどとも対バンしたりしたのは“必然的結果 ”であったことがこの『THRASH CATS』で証明されるであろう。  また、ジャケットはUSUGROWによるもの。サウンドそしてデザインまで、“今”の東京アンダーグラウンド・シーンの最先端であり、集約でもある『THRASH CATS』。結成9年目のPULLINGから目を離すな! 何かが起こるゾ。(新宿LOFT:中村眞一郎)
MEGA CITY 4 / TRANZOPHOBIA
DYLCD3 OPEN PRICE / IN STORES NOW
 皆さんにも、何年経っても聴いている1枚、気が付いたら聴いている1枚というのが有ると思いますが、僕にとってのそんないつもの1枚はこれです。  再生ボタンを押した瞬間、とても青臭い匂いと、熱っぽさが、良いメロディと共に溢れ出して来ます。青臭い感じと言えば、性春パンク・バンドであるという、GOING STEADYもカヴァーしていましたね、そのカヴァー・ヴァージョンを聴いた時も、すぐにまたMEGA CITY 4のほうが聴きたくなって聴いてしまいました。メロディック・パンクと言われているバンドも相当影響受けている人が多いと思いますし、いろんなところでレビューされてるので、音楽がどうこうとか、バンドのデータ的なこと言うのはわざわざここで語らなくてもイイとは思いますが、そういうのが好きな人でこれを聴いたことがない人が居たら、是非聴いてみるべきだと思います。(LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ)
メレンゲ / カメレオン
WPCL-10257 1,200yen (tax in) / 3.08 IN STORES
メレンゲより今年になって2作品目のシングル『カメレオン』が届きました。今年になって精力的に活動している彼らだが、今回も前作に続く何とも素晴らしい、アッパーなポップス・ナンバー。この曲を一聴した時点で「そうなんだよ〜。こんなの待っていたよ〜」と私にとってはまさに感涙もの。メレンゲ流キラキラしたサウンドに、全ての作詞、作曲を担当しているクボ君の唄世界。どんな歌詞にも共通 して存在している“ボクと俺”が「カメレオン」になって襲いかかってくる。そして、注目すべきカップリング! 旧譜の中からチョイスされた「ふきのとう」「へび坂」「ホシノクズ」が新たにレコーディングされて再び登場。あの頃では出来なかったことが、全て新しい音になって私達を魅了してくれます。シングルにして、ある意味ベスト盤的な作品。4月にリリースされる初のアルバムではどうなってしまうのだろうか? まさにアルバムを期待してしまう、橋渡し的な作品であることは言うまででもない。(SONG-CRUX:樋口寛子)
Moga Hoop / Modern Girl
LACD-0088 1,890yen (tax in) / IN STORES NOW
 平均年齢弱冠21歳の若き乙女達が織りなす楽曲群に終始圧倒されっぱなしだった私。それは1stアルバム『Mordern Girl』にあるジャズをベースにしたファンク/ロック/ポップスの要素がふんだんに散りばめられ、彼女達の音楽の幅の広さに感心させられたから。そして、ほぼ一発録りだという今回の作品はそのキュートなスタイルから想像を遥かに越えた、卓越した実力ある演奏。それもそのはず! 全国最大規模の店舗数を誇る、某大型レコード店の全国コンテスト大会の1位 を取得する程の腕前とセンスの持ち前。かわいいだけじゃ通ることが出来ないこの世の中で、納得の1枚であることは間違いない。1年後、彼女達はどんな音楽を聴かせてくれるのだろうか? 進化と変化が楽しみでならないMoga Hoop。(SONG-CRUX:樋口寛子)
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Radio Caroline / RAW LIVE
HOM-0002 3,500yen (tax in) / 3.15 IN STORES
 レディオキャロライン待望の初DVDがリリース決定!!
 意外かもしれないが、これが彼らの初のDVD作品である。2003年にセッション的に結成された当時、現在は幻の作品となっているVHSでのリリース『VIDEO CAROLINE』(現在入手不可能)以来の映像作品である。それから3年…しっかりとひとつのバンドとして定着してきた現在のレディオキャロラインの映像を見られなくてうずうずしていた方も多かったはず。さて、気になるDVDの内容は、昨年2005年に行なわれたALL-OUTツアーの東京公演の模様がアンコールも含め16曲ビシッと収録されており、ツアー・タイトルが“ALL-OUT”(出し尽くした、やりきった)、DVDタイトルが“RAW LIVE”ということからも判るように、1曲目からもう3人の汗が画面 から飛び出してきそうなほど、全力、全開、全精力!!!! PATCHの喉がはり裂けんばかりのシャウト、ウエノコウジのズシリと響くベース、楠部真也の快やかなドラムさばき、過去の経歴に裏打ちされた揺るぎない3人のグルーヴがひとつとなる時、ありふれたロックンロールという枠だけには収まらない“RAW LIVE”を感じ取れる作品となっております。
 ところでこのDVDにはオフショットが一切入ってないのだが、それもまた無骨で潔しと感じております。まだライヴを生で見たことがないという人は、この“RAW LIVE”を見て予習、ライヴを見たことある人は復習ってことで、3月6日にシェルターでライヴがあるので是非!「Let's good times roll !!!」
 なお、このDVDは全国のタワーレコードとOFFICIAL HP、ライヴ会場のみでの販売になるそうなので、見つけたら即買いで。(norukasoruka:HANTA)
WaT / 卒業TIME 〜僕らのはじまり〜
UMCK-1202 2,800yen (tax in) / 3.01 IN STORES
 毎月毎月WaTばかり紹介しててすみません。でも何を言われても動じません。今私の中でWaTがかなりアツイんです。2月にリリースしたばかりのセカンド・シングル『5センチ。』に続き、3月にリリースされるのは、卒業シーズンに相応しいタイトルの付けられた『卒業TIME 〜僕らのはじまり〜』。ボーナス・トラック含めた全13曲が前向きで、「僕らのはじまり」とサブタイトルが付けられているだけあって、新しい第一歩を踏み出す方の背中をポンと押してくれるような楽曲が揃っています。聴いているだけで元気になります。もちろん楽曲も詩もそうなんですが、CDの向こうで天使のような笑顔をした2人が楽しそうに歌っている姿まで想像できちゃうんです。完全にWaT病だと言われそうですが、その笑顔を浮かべながらこの曲を聴くとさらにやる気が起きてくるんです。そういう意味でも、頑張れソングとしていつでもいつまでも聴いていたいと思います。何かを卒業して新しいステージを踏み出そうとしている人に力強い見方となる1枚です。(Rooftop:やまだともこ)