UNDER THE COUNTER / HIGH WAY, MY WAY
CRCP-10127 1,200yen (tax in) / IN STORES NOW

 UNDER THE COUNTER 最新にして正式音源初のシングル「HIGH WAY, MY WAY」が発売となりました! 1曲目、表題曲でもあるこの曲はアップテンポで、詞曲共に今のバンドの勢いそのものを表しているかのようです。全曲通してスピードをキーワードにしているようで、ある時は車の走る速度、1日の時間の流れなどに、人の気持ちを絶妙に表現しています。
 聴いているだけでは判らないUNDER THE COUNTER ならではの言葉遊び的な歌詞もありますので、是非歌詞カード片手に聴いて欲しいです。先月から全国各地を精力的に廻っている彼らですが、今月14日には下北沢シェルターでのスリーマン・ライヴがあります。久しぶりの東京ライヴ、私的にもとても楽しみです。(新宿LOFT:酒井理江)
EBI£TARO / HAPPY 88
MYCD-30361 3,000yen (tax in) / 12.14 IN STORES
「ゲット・ハッピー♪」「クリスマスがきらーいー♪」と爽やかに歌う中年男子2人。その正体は、元ユニコーン、現ARBのベーシストEBIさんと、THE BRICK'S TONEのヴォーカル&ギターTAROさんのアコースティック・ハッピー・デュオ、EBI£TARO〈エビタロー〉。
 ネガティヴな“中年”というイメージを軽々と覆すこのデュオ。何が良いかと言えば、ちょっと懐かしい80年代後半から90年代前半にかけての雰囲気を感じさせる曲やアレンジ、演奏はもちろん、なかでも特筆すべきはこの2人の歌声。癒し系という表現が当たらずとも遠からずじゃないかと。
 過度の誇張や装飾がされていないのにとても充実している音像、気が抜け過ぎていない適度にリラックスしつつの適度な緊張感が大人っぽくもあり若々しくもあり、様々に交錯するパラドックスが凄く心地良い好盤。(LOFT CINEMA:宮城 剛)
OGRE YOU ASSHOLE / OGRE YOU ASSHOLE
OYA-1002 2,300yen (tax in) / 12.07 IN STORES
 YUME BITSU、THE MAGIC MAGICIANS、HER SPACE HOLIDAY、FOO FIGHTERSのクリス・シフレット率いるJACKSON UNITED、そしてイアン・マッケイのthe evens等々、数々の来日公演への参加を果たし、既にUSインディー・シーンではその存在が認められるところとなっているOGRE YOU ASSHOLE(オウガ・ユー・アスホール、命名はMODEST MOUSEのエリック・ジュディとのこと)のファースト・アルバム。長野県諏訪郡原村出身の同級生で結成され現在は名古屋在住、長野・名古屋・東京を中心に精力的にライヴ活動を行なっている彼らの音楽性は、とても一言では言い表せない。シンプルで音数の少ない4人編成が奏でるその旋律は、時に初期衝動の塊であり、時に緻密に練り上げられた音像であり、聴く者をゆっくりとその混沌渦巻く独自の世界にズルズルと引きずり込んでいく。USインディーの煌めきがある一方でどこまでも和のテイストを感じさせ、直情径行でありながらもXTCのような捻くれポップ感が通底している。6分ジャストの大作「ロボトミー」に僕は純日本産ニューウェイヴの未来を見た。久々に確かな手応えを感じる有望新人であり、今月16日のシェルターは必見である。(Rooftop:椎名宗之)
GOD'S GUTS / TODAY IS BETTER THAN YESTERDAY
DDCK-1003 2,100yen (tax in) / 12.07 IN STORES
 6年振りのアルバムということですが、個人的にはあんまりそういう感じがしません。ライヴはチョコチョコ観させて頂いてるし、前作のアルバム(『KEEP PUNCHING MY CARD』、もちろん名盤)も今でも結構聴いてるので。
最新作の『TODAY IS BETTER THAN YESTERDAY』も音を頂いてから毎日聴いています。それこそ100回以上聴きました。内容的には前作での、ゆったりとしたグッド・メロディという感じの曲はもちろん健在ですが(M-4が最高、コーラスもいい!)、初期衝動的な、スピーディでフックの効いた曲も随所にちりばめられていて、リピートして聴いていても心地好いです。変な風に思わないでほしいんですが、最近のメロディック・パンクのアレとかアレとかを聴いている若い音楽ファンにこそ聴いてもらいたいと思います。(LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ)
ZAZEN BOYS / ZAZEN BOYS III
MSAL-0007 2,500yen (tax in) / 1.18 IN STORES
 法被を着たレッド・ツェッペリン、ZAZEN BOYS待望の3rdアルバムが遂に完成した!
 LED ZEPPELINの中で一番好きなアルバムは『LED ZEPPELIN III』と語る向井氏の、今作にかける気合いは並大抵のものではない。ドラムに松下敦氏が加入し、より一層グルーヴ感が強化された鉄壁のバンド・サウンドは、全て無編集。すなわち一発録りで構成されているから、こんなにも生々しいのであろう。
 BOYからMENへと飛躍をみせた今作最大の特徴は、夜の雰囲気が全面に出ている点であろう。それもなんとなく歌舞伎町の真夜中をイメージさせる。あのギラッとしたネオンがいやらしくも煌々と輝き、性の匂いがぷんぷんと漂う。胸の奥に秘めている、忘れられない一夜の記憶を引っ張りだし、そして反芻。記憶と現実を混同させながら、窒息死しそうなぐらいラヴ・ホテルで聴きたい1枚。(LOFT PROJECT:アカセユキ)
佐藤 歩 / ストローク
POCE-3706 1,500yen (tax in) / IN STORES NOW
 佐藤 歩さんとは、ある偶然の出会いをし、ひょんなことから下北沢440で初めてライヴを観たのが、ちょうど1年くらい前。ちっさな女の子の身体から発せられるエネルギッシュでソウルフルな演奏に驚き、ちょっと低い気になるステキな声が印象的でした。その後、気になりながらもなかなかライヴを観られず申し訳なく思っていた、佐藤さんから新しいミニ・アルバム『ストローク』が届きました。
 一聴してその完成度にびっくりしました。プロフィールを見てみると、なんと今作は土屋昌巳プロデュースだそうで、1曲目の斬るようなギター・ソロに納得しました。もちろん全曲通して、佐藤 歩のソウルフルかつファンキーですらあるアコースティック・ギターが響き、絶妙な心に刺さる声、ちょっとだけ小さな、ちょっとだけ強い女の子の詩が詰まっています。力強いストロークの音が響く心の内を覗く表題曲「ストローク」、パーカッションの音と歌詞で音と人のrootsに触れる「36.5℃」、美しい唄メロがいっぱい詰まっていて、浮き沈む不思議な感情を感じる「やさしめ」、広い海がぴったりのギターの音と、なんとなく大きな心で里を思い出す「かもめの唄」、切ないエレキ・ギターに乗る悲しい別れの詩、でもほんの少し前向きなフレーズで全てが良しと思える優しい歌「Good Night」。最初から最後まで暖かいハートのこもった、素晴らしい作品です。(新宿LOFT:大塚智昭)
CITY INDIAN / HOWLING ON FIRE
NICD-002 2,730yen (tax in) / IN STORES NOW
 爆走戦士CITY INDIAN! 幻の名作が遂に再発! 関西を拠点にしていた彼らの唯一のフル・アルバム『HOWLING ON FIRE』が、NxAxCから再発されました。CDエクストラで、未発表曲の「Let Me Go」を含む2曲のライヴ映像を追加!
 CITY INDIANは、'84年にWARPAINTED CITY INDIANとして結成されたバンドで、当時のメンバーは、元FREEDOMで後にLAUGHIN' NOSE〜現THE RYDERSで活動しているBelley(g)、元MOHWAKSでMOBS時代はドラムを叩いていたSin(vo)、SxOxBのギタリストも在籍したBONESの元メンバーであるFunnyara(b)、そしてTakuya(ds)。AAレコード(LAUGHIN' NOSEが設立したインディーズ・レーベル)から'85年に7" EP『W.P.C.I Warning』と'86年にミニLP『Terror Boogie』をリリースするが、まもなく解散。'89年に名前をCITY INDIANと改めて復活し、ギタリストに元OUTOのKatsumi、ドラマーに第2期MOBSのToshiを迎えてリリースした作品がこの『HOWLING ON FIRE』です。
 WARPAINTED CITY INDIAN名義でAAから出した2枚のレコードの収録曲のリメイクも約半数占める、まさにベスト・オブ・ベストな構成で、MOTORHEAD〜GBHの流れに連なる極上のロックンロール/パンク/ハードコア・ナンバー満載! 今聴いても新鮮で、カッコイイです!! 最近はこれしか聴いていません。名盤です!(新宿LOFT店長:東田慎二)
SLOTH LOVE CHUNKS / Loveless ideals
TOWER-1008 800yen (tax in) / 12.14 IN STORES
ルーフトップ読者はかなりの確率でスロースのことは知っていると思う。そこで皆様の知らないスロース情報を。
1:スロース初めてのライヴはシェルター昼の部であった(イベント。対バンは俺のバンドだった・笑)。
2:スロースのバッジが存在する(趣味的に作ったらしい。“SLOTH LOVES CHUNK”と正しい英語の使い方で書いてある)。
3:ドラムのKENJI氏はレコーディングが得意。
4:実は今でも立ち位置が決まってない。
 …など、挙げたらきりがない。バンド・サウンド以外に人間的にも共感があるということが判ってくれると嬉しい。また、スロースはシェルターを捨ててマネージャーをやってもいいかもと思ったバンドの1つでもある。それぐらいかっこいいのである。(下北沢SHELTER店長:西村 等)
高田みち子 / TALEA DREAM
SICL-125 2,940yen (tax in) / IN STORES NOW

 初めて高田みちこさんのライヴを観た時のことはとてもよく覚えている。聴いた瞬間から驚くほどその歌の物語に引き込まれてしまったからだ。例えばその主人公が、切なかったり寂しかったりすると胸の奥がキュッとしてしまうし、嬉しかったり楽しかったりするとなんだか暖かい気持ちになれる。みっちゃんの持つ声や歌は、そういう心の色を鮮やかにしてしまう魅力があると思う。
 初秋に発売された今作は、冬の匂いがしてきたこれからの季節にもそばにいてほしいと思わずにはいられません。なんとなく、ほろ苦くってあったかいコーヒーにたっぷりミルクを入れて飲みながら聴きたい。そんな1枚かも。(LOFT/PLUS ONE:鈴木 恵)

TUCKER / ELECTOON WIZARD
UPCI-1035 2,500yen (tax in) / IN STORES NOW
 TUCKER is COME BACK! 文字通りの“炎”のエレクトーン・プレイヤー、TUCKERの2ndアルバムが到着! 約2年半振りとなる今作は前作以上にODDJOB(何でも屋)ぶりを発揮し、エレクトーン、ギター、ターンテーブル、ベース、ドラム、リズムボックス etc...相変わらずの暴走プレイぶり。のっけからチャイコフスキーの「白鳥の湖」のドス黒いカヴァー「SWAN LAKE」(キラーチューン!)で幕を開け、その後もジャンル分け不能の音の大洪水。そしてWIZARD(魔法使い)の如く多彩なゲストを操り、魔法を掛けていく。魔法に掛かったゲストはAFRA、ロボ宙、HIFANA、KEN-ONE、笹沼位吉(SLY MONGOOSE)と今をときめくアーティストばかり。終いにはキーボード・プレイヤーとして一時在籍していたJackie & The Cedricsまでも魔法に掛ける始末。それもこれも確固たる地位を築いている実力者だから出来る技。聴く者を全く飽きさせない50分の音の旅。皆さんも体験しては如何?(Naked Loft:ウエムラタカユキ)
TOTALFAT / for better
for worse When The 8th Spring Has come...

EKRM-1034 1,575yen (tax in) / IN STORES NOW
 TOTALFATはメロディック・パンクを基調としつつも、最近ではスクリーモ・テイストのアプローチなどにも挑戦しているメロディック・シーンの注目株。対するfor better, for worseは激音ながら秀逸なエモーショナル・メロディが琴線揺さぶりまくりの、エモ・シーンの新鋭。そんな若手2バンドが3曲ずつの新曲を持ち寄ったスプリット・ミニ・アルバムをリリースした。ハードロックやメタル、スクリーモまでをも飲み込んだ独自のメロディック・チューンを披露するTOTALFATに対して、緩急の効いた楽曲に美メロが絡み叙情的な世界観を提示するfor better, for worseの新曲。普段から仲のいい2バンドだけに、お互い一歩も譲らない本気モードのバトル・スプリットとなっている。「若手? どうせ○○っぽい感じでしょ」とか言って斜に構えないで、一回聴いてみてほしい。次世代を担うバンドが持つ“溢れんばかりのパワー”を感じることができるはずだ。(PINK MOON:東 健太郎)
TORNADO / FIGHT FOR YOURSELF
DLCN-2008 1,890yen (tax in) / IN STORES NOW
 一言で言い切るならば「ハードでハートフルな男のメロディック・パンク」。もう少し噛み砕いて言うと、NOFX、ランシド、ペニーワイズなどに代表される、90年代アメリカ西海岸メロディック・パンクのスタイルをベースにしつつ、サブライム的なレゲエ・テイストなどを絶妙に織り交ぜつつ、基本は全曲泣きのメロディがキラリと光る、そんなパンク・バンドの登場です。
 僕は彼らのライヴに触れたその瞬間に、やられました。はっきり言いまして、男が男に一目惚れしたのです。久々にステージ上でのリアリティを強く感じさせてくれるバンドでした。更に特筆すべくは個性派揃いのメンバーの中にあってもひときわ際立つ、ヴォーカリストTAKESHIの非常に強い眼力と類い希なカリスマ性。僕はレーベル及びイヴェント・オーガナイザーとして、絶対的な自信を持って、すべてのパンクロック・ファン並びにロック・ファンにお勧めします。TORNADO、マジやばいっす。(PUNK ROCK DJ/HEADROCK organizer:namijin)
ハックルベリーフィン / Bootleg EP#1
ライヴ会場のみ限定販売 800yen (tax in)
 彼らの曲を聴くと、出会った頃から変わらずいつも温かい気持ちになれる。人柄が滲み出るかのような唄がそうさせるのであろうか。ある時彼らのライヴを観た時、心のねじが緩んだのか涙が出たこともあった。もちろんライヴが楽しくっていつも終始笑顔の自分もいる。大好きな曲を好きなように聴き、3人が奏でるグルーヴに夢中なって、時間が過ぎるのがいっつもあっという間に感じるライヴ。そんなライヴを観たくって、ロフトのブッキング時代には何度も何度も出演依頼をお願いした。もちろんただの自己満足に終わらせない、お客さんにも私と同じ気持ちになって欲しいという願いがそこには込められていた。今でもその気持ちは変わらず、私に出来ることであればと思いこうして筆を取った次第。  このレビューをどれだけの人に読んでもらえるのか判らないのだけど、ただ言えることはハックルベリーフィンの曲を通じて自分と同じような感動を味わってもらえたらなぁということ。ただそこに尽きるのです。今回久々に発表した作品は、ライヴ会場限定販売には本当に惜しい1枚。普段使われている言葉達をどうしてこんなにも人を感動させる楽曲にすることが出来るのでしょうか? まるで魔法がかかったかのようにそれは発揮されているのです。ハックルベリーフィンに出会えて本当に良かった。これからもこんな私でも仲良くして下さい(笑)。(SONG-CRUX/PINK MOON:樋口寛子)
hushpuppy / sence of incompatibility
SHABBY GENTEEL RECORDS-001 1,365yen (tax in) / IN STORES NOW
 2003年にSHABBY GENTEEL RECORDSより発売された徳島のmelodic hard-core punk BAND、hushpuppyの9曲入りMCD。かなりハヤイ曲からアコースティック・ギターを使った曲までスゲー色々詰まってて、結論から言えばチョー名盤です。墓場まで持って行きたいCD 10選に余裕で入ります。スタート・ボタン押した瞬間から疾走するナイス・メロディとガッシガシのツイン・ヴォーカルがもーホントにカッコ良すぎて、気付いた時には踊ってます。他にも色々考えたんですが文字にするとあれなんで是非自分の耳で聴いて判断してみて下さい(not 仕事放棄)。melodicが好きな人もhard-coreが好きな人もpunkが好きな人も何が好きな人も踊れちゃう最高のCDとなっておりますので、皆様も是非聴いてLIVEで一緒に踊りましょう。  ちなみについ先日、文頭で紹介したSHABBY GENTEELからhushpuppyが7"を出してます。the URCHINとのSPLIT 7"。こちら2BAND共にスゴくカッコ良いので是非チェックしてみて下さい。(下北沢SHELTER:メイジン)
the band apart / Eric the Fool Recognized His Bike Quakes
asg-005 4,300yen (tax in) / 12.14 IN STORES
 孤高の存在感を放つthe band apart初の映像作品がこの度リリースされる。7月23日新木場スタジオコーストにて行なわれた、2ndアルバム・リリースツアー・ファイナルのライヴ映像。ツアーの模様及び個々のインタビューを収めた2枚組DVD。カメラマン橋本塁氏撮影のフォトブックが付き、ディープに彼らの魅力を堪能できる。今までリリースしたアルバム、シングルのタイトルをつなぎ合わせたタイトルが表す通り、第1期(長過ぎる・笑)バンアパの集大成的作品であろう。
 この日のライヴは震度5にもなる地震が起き、都内の交通は麻痺した。開演時間を1時間遅らせるというハプニングもあったが、そういう状況に限って、伝説であったり奇跡と呼ばれるライヴは生まれるものである。ほぼノーカットで収められたライヴ映像は画質にもこだわり、どこまでも一貫したバンアパらしいセンスを感じる。もちろん原さんのイイ顔も見逃せません!(LOFT PROJECT:アカセユキ)
PEALOUT / LAST STAND AND ANTHOLOGY 1994-2005
VIBL-298〜99 [DVD] 6,300yen (tax in) / IN STORES NOW
 意外なことに公式な単独映像作品のリリースは今回が初めてとなるピールアウトのDVDである。内容は今年のファイナルツアー・ラストの渋谷クワトロのライヴ映像完全収録。そして今までの全ビデオクリップやレコーディング風景。それにありとあらゆる場所でのレア・ライヴ映像と最後のライヴとなった今年のフジロックのドキュメント映像とそのライヴ映像が1曲とちょっとだけだが収録されている。
 で、ここまでの説明でみんな勘付いたと思うが、収録時間が凄いことになっていてDVD2枚組で全部で約6時間である。それを聞くとハッキリ言ってみんな飽きるんじゃないだろうか? と思うだろうが、逆にハッキリ言わしてもらう。全編通して全く飽きさせないし、本当に面白くて楽しかった。このDVDはピールアウトのコアなファン達に今までの感謝を込めてのリリースという意味合いもあったと思うが、ピールアウトを知らなかった人がこれを見てもきっとピールアウトのファンになるだろう。要するにピールアウトのロックンロールの塊だった11年の歴史を一度で判らせる為に約6時間という時間が必要だった、きっとピールアウトらしいそれだけの理由なのだ。
 特筆すべきはやはり今年のフジのドキュメント映像である。あの余りにも感動的だった愛に溢れた瞬間の映像が見事に刻み込まれていて何度見ても胸がいっぱいになるし、心からピールアウトとピールアウトのファンだった自分を誇りに思った。(LOFT/PLUS ONE:シンスケ横山)
FUGAZI / 10-9-95 PEORIA, IL. EXPO CENTER
www.fugaziliveseries.com にて通販のみ販売
 ぶっちゃけ飽きてきた、というのが最近の感想。さすがにこれだけ(現在12枚目)聴いていればそんなにFRESHさも欠ける…と思って聴いてました。しかも今回のライヴ、音が相当悪い! なんでこんなの音源にしたのかな? なんて思っていたら7曲目「RECLAMATION」でなんと演奏中断。英語が堪能ではないのでおそらくですがオーディエンスの喧嘩。「頭は蹴るな」などのMCで落ち着かせて演奏開始。でも音は悪い(涙)。  12曲目「BED FOR THE SCRAPING」で再度中断! しかもお客さん座らせての説教(だと思われる)。フィルで「BED FOR〜」に返ってから「PUBLIC WINESS PROGRAM」。最高の流れで思わず泣きました。最高にカッコイイ。i-Podで聴いていたので音は悪いが、臨場感があったのでなにかその場にいたような錯覚に。'95年7月に『Red Medicine』が発売になって新旧織り交ぜてのライヴ。音は悪いが(正確にはバランスが悪い。音の大小もあり)聴き応えのある音源です。やっぱし飽きてない(笑)。(下北沢SHELTER店長:西村 等)
HEADPHONES PRESIDENT / vacancy
JTCP-1004 1,800yen (tax in) / IN STORES NOW
 ヴォーカルANZAの美しくも痛々しいほど激しく撒き散らされる激情と、7弦ギターを駆使するHIROとMARの轟音ツイン・ギターが絡むさま、ベースNARUMIの怒涛のヘヴィネスとグルーヴが渦巻くステージングは圧巻である。1stシングル・1stアルバム共にタワーインディーズ・チャート第1位!! という快挙を成し遂げ、海外での活動も活発に行ない、来年全米デビューも予定している。待望のニュー・ミニ・アルバム『vacancy』では、まるで自らに課せられた宿命に衝き動かされるかのようにして怒り、哀しみ、苦悩、葛藤をブチまけるそのサウンドがさらに凄惨さを増し、また、これまでにはなかった巨大なスケールを伴って聴き手の胸を抉る!!(GETSU)
BOWL / その向こうへ
TKCA-72958 2,000yen (tax in) / 12.07 IN STORES
 激情の4ピース・バンド、BOWLのファースト・ミニ・アルバム『その向こうへ』がリリースされることとなりました。タイトルから受け取れるのは、もう一歩前へ進んでみよう! ということ。1曲1曲が前向きで、今自分が悩みとか迷いとかそういうものを抱えているとしたら、もう少し頑張ってみてもいいかなってポンっと背中を押してくれるような歌詞。こういうポジティヴな歌詞が大好き! これをヴォーカル丸山和弘氏が男らしく骨太な、重厚感ある歌声で聴かせてくれます。サウンドは凄く作り込まれていて、力強さと情熱を持ち合わせた最高の作品。全曲聴き終わると、パッと、何だか悩みが晴れたようなスッキリした気さえしてきます。  彼らの言葉でもこの楽曲について知りたい! という方は、本誌P.15にインタビューを掲載しているのでこちらも是非お読み下さい。(Rooftop:やまだともこ)
モーニング娘。 / 直感2 〜逃した魚は大きいぞ!〜
EPCE-5380 1,050 (tax in) / IN STORES NOW
 新メンバー小春ちゃんが加わり10人体制となった「モーニング娘。」。リーダー吉沢のキャラクターを反映してか、最近は体育会系ノリのエネルギッシュな「娘。」なのだが、今回リリースされた28枚目のニュー・シングル「直感2 〜逃した魚は大きいぞ!〜」はそんな彼女達の歌を堪能できる1枚だ。タイトル曲は、アルバム『愛の第6感』の収録曲「直感 〜時として恋は〜」をシングル・カットしたもので、歌詞や曲構成などが大幅に変わっているニュー・ヴァージョン。鈴木俊介のディープなロック・アレンジに鉦や和太鼓が加わって年末・年始にぴったりのお祭りソングになっている。「そうだ! そうだ!」という一世風靡(EX.ギバちゃん)風のかけ声は一度聴くと耳から離れないだろう。カップリングの「恋は発想 Do The Hustle!」は、つんく♂お得意の80'sロック歌謡で、当初はタイトル曲候補になったのも頷ける佳作。全体として、今のモーニング娘。の元気なイメージを体現する作品となっている。(LOFT内アイドル研究部:加藤梅造)
LIGHTNING BOLT / Hypermagic Mountain
PCD-4287 1,980yen (tax in) / IN STORES NOW
 話題騒然の爆裂ドラム&ベース・デュオ、ライトニング・ボルト、遂に日本上陸!! ノンストップでひたすら叩きまくる、肉体の限界に挑戦しているかのようなブライアン・チッペンデイルの狂ったように疾走するドラムと、口の中に含んだマイクを使った呻きヴォーカル、ひずみまくり、ゆがみまくり、ライトハンド奏法も織り交ぜたブライアン・ギブソンの超高速ファズ・ベースから成る轟音ドラム&ベース・デュオである。ルインズやボアダムス、メルツバウといった、いわゆるジャパノイズに大きな影響を受けたという、もはやカオティックという言葉さえも超越したかのようなそのサウンドはダンサブルでさえある。彼らはサーストン・ムーアやジム・オルークら数多くのアーティストに絶賛され、本国アメリカ、ヨーロッパでは大きな話題となっている。すでに2度の来日経験もあり、ステージではなくフロアにセットを組み、前のバンドのステージが終わると同時に演奏を始めるという特異なライヴ形態と激烈なパフォーマンスで、観た者全てを驚愕させた。
 そんなライトニング・ボルトが、ニュー・アルバム『Hypermagic Mountain』(通算第4作)で遂に日本デビュー! これがもう相変わらずの変態っぷりでサイコーです! とてもドラムとベースだけで作られているとは信じ難い、ハードコアでメタリックでアヴァンギャルドでトランシーな、今一番かっこいいライトニング・ボルトのノイズ・ロックが日本を震撼させる!! 全曲キラーです。(新宿LOFT店長:東田慎二)
V.A. / KILLER QUEEN 〜A TRIBUTE TO QUEEN〜
CTCW-53075 2,100yen (tax in) / IN STORES NOW
 ロス・ロボス、フレイミング・リップス、ジョス・ストーンなんかが参加してるクイーンのトリビュート・アルバムってんで、おおっ! って超期待して聴こうとしたら、これ、CCCDだ。Macじゃ聴けない聴けない。最近はもうMacでばかり音楽聴いてるんでな。危ない危ない。いや〜、残念。超聴きたいのに。以前会社のMacにCCCD入れたら出てこなくなっちゃって、「壊れた! 壊れた!」と大騒ぎしちゃったこともあったんで、本当に残念。
 あ、でもこのCD、じゃなくてCCCD、CCCDの表示はシールだけだ。ライナーとか帯とかにでかでかと印刷されてた注意書きがない。盤面にも表示ないし。ってことはこれ、Macでも聴けることは聴けるのか? ま、でも、やっぱり聴けなくって、また出てこなくなっちゃったりしたら嫌なんで諦めた。
 お、このCDで「STONE COLD CRAZY」やってんのって、レッチリの初期ドラマー、ジャック・アイアンズのバンドだって! 超聴きてぇ。超残念。(LOFT CINEMA:宮城 剛)
V.A. / PUNK ATTITUDE
KIBF-340〜1 [DVD] 4,410yen (tax in) / IN STORES NOW
 '70年代のイギリス、パンクスとレゲエの橋渡しとなり、その後、クラッシュのミック・ジョーンズのB・A・Dにも参加し、最近グラミー賞も受賞したドン・レッツの監督によるドキュメント作品。パンクというより、パンクを中心に、ビル・ヘイリーからリンプ・ビズキットまでのロックの歴史を俯瞰した内容で2枚組のヴォリューム、数多くのバンド名がジャケットに書いてありますが、そのライヴ映像を期待するよりも、コメントやインタビュー集を通してパンク、ロックを知る手掛かりとして観るとイイ出来となっております。  しかし、惜しむらくは日本語訳の字幕。監修がいないのでしょうか、バンド名や音楽用語に変なところが見られます。でも、そこも面白味として見ればいいと思うので、英語を勉強するつもりで見るのも良いと思います。(LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ)
V.A. / 昭和元禄NOW! 第1集
BQGS-7 2,300yen (tax in) / 12.10 IN STORES
 このルーフトップを手にして読むような人は、少なからずライヴというものに興味のある人だと思う。私もそのうちの一人で、素敵なライヴを今までたくさん観てきたけれど、そんな中でも好きな時間のひとつにカヴァー曲演奏があった。オリジナルの曲以外に、各々のアーティストがリスペクトしたりする人の曲を奏でる音は、なんとも愛情が伝わって聴き応えがあると感じていた。感じていたと書いたのは、聴いていた当時はそんなルーツ音楽のことなんて知る由もなく、ただただその演奏のかっこよさにシビれてしまっていたからだ。
 このオムニバス・アルバムは、そんなシビれるカヴァー曲が満載。ザ・シロップ、ザ・ヤング、騒音寺、ザ50回転ズ、フラワーカンパニーズ、渚ようこ等々が収録。個性と愛のある全14曲はどこをとってもハズレがない。収録アーティスト達の中にしっかりと昭和ロックのルーツが宿っていることを証明する1枚だ。(LOFT/PLUS ONE:鈴木 恵)