上田信樹 / 7 songs from lab.
WTCS-1003 2,500yen (tax in) / IN STORES NOW

 非常にイキのいい1stアルバムが届いた。キャンパス・ロック? なんだか素敵な響き…。ソウル・フラワー・ユニオン奥野真哉氏をプロデューサーに迎え、ゲスト参加のフラワーカンパニーズの音もうまくスパイスとなっている。息をたくさん吸い込んで唄っていそうな声は今の季節にピッタリでとても気持ちが良い。
 初めて聴くはずなのに、彼の素直でまっすぐな言葉や音とは緊張も壁もなく、すんなりと打ち解けられた。自分らしさと勢い、自信を持った表現はとても魅力的。ポップでキャッチーだけど硬くて太い芯がそこに確実にあるようだ。きっと人見知りしがちな人ともすぐに仲良くなれるだろう。
 他愛のない日常の中、ふとした出来事で一瞬にして気持ちがウキウキドキドキしてしまう、そんな時に聴きたい。(LOFT/PLUS ONE:鈴木 恵)
COOL WISE MEN / UNITY
GLOR-0017 2,100yen (tax in) / 5.11 IN STORES
 1993年結成から日本のジャマイカン・ルーツ・ミュージック・シーンを支える7人組の最新作。今作は自らバック・バンドに徹したいとの意向により、ジャマイカからLEGEND DJ、KING STITTとDILLINGER、日本からPAPA-U-Geeとカルカヤマコトという豪華ゲストを迎えて制作された。結成よりほぼ不動のメンバーが奏でるその音はゲスト陣の“声”を巧みに引き出し、バック・バンドとしても超一流であることを証明してみせた。
 またアルバム・タイトルである『UNITY』は今作のゲスト陣だけでなく、彼らが日頃バンドとして活動する上でそれを支えるスタッフや仲間との“結びつき”を強調させるものとなっている。5月5日にはshibuya O-NESTにて先行発売ワンマン・ライヴもあり、今後の活動に注目である。(NAKED LOFT:ウエムラタカユキ)
Kottonmouth Kings / Rollin' Stoned
TOCP-66100 2,548yen (tax in) / IN STORES NOW
 ジャケがまずカッコいい。このアルバムのジャケが一番好きだ。肝心の曲はというと全部のアルバムが最高の仕上がり! KMKファンなら昔のアルバムは良かったけど最近のは良くないなんて言うバカはいないと思う。KMKとは、タトゥー、エクストリーム・スポーツ、エロイ格好した巨乳の姉ちゃん、PVがムカつく程全部やたらカッコいい(このアルバムの3曲目、フルスロットルのD-ローク格好良すぎる)、ライヴの本数が異常、酒飲みすぎ、吸いすぎ、ダボダボのディッキーズはいたタトゥーだらけのキングスペードでもある2人、ハンブルゴッツ、ソロとしても活躍するKMKのパパ的存在の中心人物、バトルブレイクス顔負けのベスタックス使いこなすモトクロスもヤバいDJ、激しい曲の時には必ずメガフォン持って現れるKMKのステージ・マネージャーでもある顔が白いパンクス、変な仮面 かぶって、20ホールはある白いマーチンはいていつも吸いながら変な踊りするデカイ白人、ラメラメのローチャリを改造したドラムセットを叩くドラマー、彼らをサポートするスペードマークのsrh。とにかく自分にはドツボですね、Featしてるトゥールードのドッグボーイや、TSOLなんかの曲もホント最高です。僕にとってKMKはパーティー・バンドというか一つのカルチャーです。昨日もライヴ観てきましたけど格好良いの一言です。というか今更ですがKMKは格好良すぎて上手く言葉に表せません、ゴメンナサイ!(笑) アルバムはホントどれ買ってもハズレないから聴いたことない人は是非! 5月にまたニュー・アルバムをリリースするので是非チェックしてほしいです!(下北沢SHELTER:玉 村尚人)
サキノハカ / the end of the world
HLDC-0008 2,625yen (tax in) / 5.21 IN STORES
 1stミニ・アルバム『山査子』が好評だったサキノハカ、待望のフル・アルバム完成!
 速さ、鋭さ、熱さ、冷たさ。そして切なさと暖かさ。そのどれもが、少しの曇りも濁りもなく透き通 って、それでいてまっすぐ。
 サキノハカの鳴らす音は明らかに純粋で、飾り立てない情熱や激情、淡々とした身震いするほどの冷静さ、覆い隠すことをしないそのままの切なさややさしさが、吐き出されたそのままの温度で、聴いたその心に身体に直に響いてくる。音に呼応するかのような強いコトバ、そしてふいに振り切れる感情のメーター、嘘の入り込まない音楽は、こんなにも聴いた人間の心を揺さぶって昂ぶらせる。誰だって感情には波があって、高かったり低かったり楽しかったり死にたくなったりする。毎日幸せで何やっても楽しい人なんていないだろうし、いつでも苦しくて辛くて死んだほうが楽だなんて本気で思ってる人はもう生きてはいないだろうし。それでも生きている人間の、そんなコントロールできない上がったり下がったりの感情がそのままのカタチで曲になっていて、ただその感情の幅がすさまじくて、しかもそれが瞬間入れ替わったりするから、サキノハカの音楽には他にはない衝動が走るんだと思う。(bell sounds:野村昌平)
Shing / Shing
FHSS-0503 2,000yen (tax in) / IN STORES NOW
 メンバーの内3人が在日韓国人三世、ヴォーカルはオーストラリアとアメリカに10年近く在住し英語が堪能というラウド/ヘヴィロック・バンドの新旗手、Shingが共同プロデューサーにあのデーモン木暮閣下を迎えて制作したコンセプト・アルバム。2000年の結成以降、韓国最大のロック・フェス“東豆川ロック・フェスティバル”や“韓日ワールド・ロック・フェスティバル”に出演するなど、ワールドワイドな活動も精力的に行っている。往時のブラック・サバスやキング・クリムゾンを思わせる重厚で深く澱んだ音像がうねるプログレッシヴ/ヘヴィ・ロックを基調に、ヴォーカルDAISUKEの放つ美しいメロディとスクリーモが共存した異色のサウンドは、一度聴くと病み付きになる高い常習性を内包。緻密に計算されたサウンド構築と確かな演奏力は年季の入ったプログレ・ファンにも、力強くワイルドな歌声とラップは若いロック・ファンにもそれぞれ受け容れられるだろう。「神」「心」「信」「身」「進」「新」(いずれも“Shing”)という彼らの音楽的なマインドを決定付けるというコンセプトを収録曲のタイトルにするなど、ユニークな面 も窺える。すでに全国17ヶ所を廻るリリース・ツアーも始まっており、ファイナルは6月3日、初台Doors。彼らの疾風怒濤の咆吼を眼前で体感するまたとない好機だ。(Rooftop:椎名宗之)
showbitz / showbitz
EREP-0001 1,600yen (tax in) / IN STORES NOW
 大阪を中心に活動しているshowbitzが待望の1stミニ・アルバム『showbitz』をリリースしました。  メロディック・パンクを軸として、それぞれのメンバーが好きな音を持ち寄ったということもあり、ロックやパンクの要素を含みつつ、独自の音を作り出し、楽曲の広がりを魅せてくれています。また、全て英語詞の曲ではあるんですが、普段日本語詞の曲しか聴かない私でもすんなり入ってくるということは、すでにshowbitzマジックにかかってしまったのかもしれません。あとはもう、本人達が一番楽しんでやってるというのがステレオの向こうからも伝わってくるような作品でもあります。  今回ファーストでありながら、完成度が高いということもあり、今後も期待できそうなバンドです。(Rooftop / WEB班:やまだともこ)
Zi:LiE-YA / NATURAL BORN BOOGIE
CTCD-521 2,940yen (tax in) / 6.25 IN STORES
 サンハウスの菊こと柴山俊之率いるロック・バンド、Zi:LiE-YA(ジライヤ)の2ndアルバムが早くも登場。ジャケットが目立ち過ぎの1st『電光石火』は昨年の僕の愛聴盤であったので、今作も期待を持って聴いてみた。結果 から言うと、1stを凌ぐ出来上がりだ。新メンバー、内藤幸也(ex. ARB、MUTE BEAT)と寺岡信芳(ex. ANARCHY、Ruby)の加入により、バンド・アンサンブルとしてはもはや国内では他のバンドの追随を許さない域にまで到達している。世界的に見ても、一流のハード&ヘヴィロック・バンドとして充分に通 用するレベルだろう。そして、Zi:LiE-YAを唯一無比の存在たらしめているのは、やはり菊独特の歌唱だ。菊は、日本人がどうしてもかなわないオリジナル・ブルースメン(マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、etc.)の存在感に迫れる数少ないブルース・シンガーだ。そういう意味でタイトルの『NATURAL BORN BOOGIE』は菊にぴったりの言葉と言えるだろう。これもまたヘヴィーローテ間違いない。(Um:E-ZO)
SPARTA LOCALS / 夢ステーション
UPCH-5314 1,050yen (tax in) / 6.08 IN STORES
 下北沢SHELTER目黒嬢に代わって代打ロフト事務所カトウが書かせて頂きます。いやぁ〜緊張です。下手なことを書いたら今後SHELTERでライヴ観せてもらえなくなるかもしれませんから(汗)。目黒嬢のSPARTA LOCALSコウセイさんへの愛は端から見ていてもヒシヒシと伝わってきます。先日行われたリキッドワンマン乾杯会の際も、いつもは笑顔かつ毒舌(?)で話し倒す目黒嬢ですがこの日ばかりはおとなしく…気合いの入った出で立ち。こっそり覗き見していたわけですが、俯き加減で上目遣い。恋する乙女ってスゲェ。そして目黒嬢をこのようにさせてしまうコウセイさんの魅力には凄まじいものがある!? と痛感しました。  ファンを圧巻させたバラッド『FLy』から間もなくリリースさた『夢ステーション』。6月特有のジメジメしてスッキリしない気分をアッパーすること間違いなし。XTCの再来と言っても過言ではない、ファンキーかつ縦横無尽なビート感は健在。イントロが鳴り響いた瞬間、身体の底から生まれ出てくるグルーヴ。これぞ! 思わず身体を動かしたくなるスパルタ・マジック。躍動感に満ち溢れています。今作はスピッツのサポート・キーボーディストとしてお馴染みのクジヒロコを招き、更なる世界感の広がりと魅力を十二分に引き出しています。このシングル・レコ発ツアー“硬派ビンビン物語”(いつもながらタイトル、ヤバイ…)が6月8日に新宿ロフト、6月11日に十三ファンダンゴの2ヶ所で決定。更に6月7日には自主企画“マグニチュード.6”がMO'SOME TONEBENDERをゲストに下北沢シェルターで開催。愛されているなぁ〜うちのライヴハウス。(SONG-CRUX:加藤恵美子)
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sports / Believer
VICL-35811 1,260yen (tax in) / 5.21 IN STORES

 昨年は新人ながら、“SUMMER SONIC '04”に出演し、J-POPの枠に収まらない独自のポップ・センスで洋楽ファンからも支持を得た“sports”半年ぶりの新作完成! 彼らの持ち味と言えるポップなメロディ・センスはよりキャッチ−に進化しています。御機嫌なギターリフで始まるイントロから、4つ打ちビートで思わず身体を揺らしてしまうループ感が気持ちいいタイトル曲の「Believer」他、一回聴くと頭から離れない素晴らしいメロディの全3曲、全て良いです。(新宿LOFT店長:東田慎二)

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TRADEMARK/ trademark
CH-008 1,890yen (tax in) / 5.11 IN STORES
 仕事を終え、ホッと一息した頃にこのTRADEMARK『trademark』を聴いた。癒し効果 があるのでしょうか? 非常に気持ち良く聴かせてもらえる3曲。
 伸びやかな、凛とした女性ヴォーカル、エモーショナルかつソリッドなギター・サウンドもあれば、ダブ・ポップ的、エレクトロニカ的要素も含んだ、一筋縄でいかないポップ・ソング。凄い。聴き手のイメージが膨らむ言葉の数々、いろんな要素がてんこ盛りなのに、一貫して聴こえるポップなメロディ。凄い。個人的にはベースの音がとても気持ち良い逸品である。また、過去にはASPARAGUS、DR.SUNAFKIN、BEAT CRUSADERS等と共演を果たすなど、その振り幅は広い。凄い。5月28日には横浜F.A.Dにてレコ発ライヴが控えているそう。まだ未体験なので、是非一度ライヴも観てみたい。最後に、この音源をリリースしている担当のKさんも凄い。バンド活動(多忙で人気)に、レーベル運営。尊敬します。勇気づけられました。(SONG-CRUX / PINKMOON:樋口寛子)
Fatima / Exit
NKR-004 2,500yen (tax in) / IN STORES NOW
 Fatimaの最後のリリースとなったミニ・アルバム『Exit』。“解散する”ということを知った時は本当に驚いた。もちろん何らかの理由があることは判ってはいるが、ショックだった。 『Exit』はFatimaというBANDのいろんな顔を私に見せてくれた。じっくり歌い上げるバラードな部分や攻め立てるような部分、弾ける感じの部分や愉快な感じの部分、悲しい感じの部分や優しい感じの部分。皆さんはどんな顔を見たのだろうか。「サクラメイロ」を聴いていると、何故か泣きそうになる。そうなるような気持ちになる。メロディ・ラインもそうだが、ギターの音色が特にグッとくる。私はこの音色に弱いなぁー。「紫陽花」は、後ろから背中を力強く押してくれるパワーを感じた。光が差し込むような感じだ。清々しい気分になれる。何かスタートラインに立った感じだ。最近、涙腺が緩気味の私は、何故か涙がこぼれるのです。
 とにかく、最高のLAST CDだったのではないだろうか! LAST LIVEは、6月28日のON AIR EASTのワンマンとなる。もう一度、LOFTのSTAGEに立って欲しかったな…。(新宿LOFT:キラ☆)
perpetual groove / all that everything
HAR-20 OPEN PRICE / IN STORES NOW
 日本でもやっと市民権を得てきた感のあるJAM BANDシーンの中核を担うであろう! perpetuar grooveの期待感を煽る2枚目。パッと聴くと静かで地味な感じがするかも?! なのだけど、だんだん彼らの波と渦に巻き込まれている…そんな心地よい自分に気がつくはず。そうなったら、底なしの彼らの世界から抜け出すことは至難かもしれない。要注意!
 とにかく、メロディアスの美しい音世界と広大でスペイシーな世界観とオーガニックな暖かみが融合した素晴らしい1枚。リリースからちょっと時間は経っているけど、これからの季節にはピッタリです。LIVEがとにかく観たいアーティストの一つ。(PLEASURE-CRUX:あらきちえ)
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FUGAZI
CALGARY, CANADA MACKEWEN HALL 8-17-91
 www.fugaziliveseries.com にて通販のみ販売
 1991年は自分が知る得る限りあまり評判がよろしくない『Steady Diet of Nothing』がリリースされた年。ぶっちゃけ自分もそんなに好きな盤ではない。ちょっと緊張感抜けたような…そこがいいという意見も多数。嫌いな訳じゃないんですよ。発売日が8月、ライヴはレコ発ワールド・ツアー中(?)、でも内容は結構バラエティに富んだライヴ。イントロは珍しくインスト(インプロ?)、一応1曲目は「STEADY DIET」。カナダという土地柄か、それともリリースされたCDのせいか、何となくゆったりとしたライヴ。アンコールは「EXIT ONLY」(アルバム1曲目)。一番良かったのはアンコール2曲目「REPEATER」の冒頭でおそらくイアンが(ガイだったらすいません)「リピーター!!」ってMCで曲始まり。何かこういう始まり方、フガジでは珍しいっすよね。
 追伸:前回SPIRAL CHORDのCDレビューで“「憲太郎が言ってた鍋にレタスはあんまりだな〜 」と竹林夫妻”とありましたが、鍋にレタスは最高うまいので来年の冬は是非やってみて下さい。(下北沢SHELTER店長:西村 等)
BECK / GUERO
UICF-1035 2,548yen (tax in) / IN STORES NOW
 4月の昼過ぎ、さてと起きようと布団でゴロゴロしている時に携帯が鳴った。画面 には“中尾憲太郎”とある。さてどうした? まだ酔っぱらう時間でもないが? と思いながら出てみたら、何故か電話越しに怒っている様子。テンションが上がりすぎて何を言っているのかよく判らなかったがようやく判ってきた。「Rooftopに“鍋にレタスはいまいちだ”って書いたでしょ!!! 訂正しろ!!! 表紙で!!!」とのこと。確かに前号のRooftopでSPIRAL CHORDレビューにそのことは書いた。そうか、それで怒っているのか。「あ〜すいません。次号で訂正入れますんで(でも表紙は無理)」「ほんとに頼むよまったく!」…そうだった、憲太郎さんは鍋奉行なのだ。確かに鍋にレタスは美味かった。ラムにレタスは合わないのかもしれない(この時は北海道にてラムシャブ中にレタスを入れた)。やはり水炊きかな? そういえば前回の冬は憲太郎奉行鍋は食べなかった。来年はレタスの差し入れをしよう。よろしくたのんます。
 BECKの最新作は最高だ。これを待っていた。次はBUILT TO SPILの最新作に期待しよう。イベンターさん頑張って呼んでくれ。もしシェルターでやったら100%に近いバック率でやらさせて頂きます。(下北沢SHELTER店長:西村 等)
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BELTERS★ / THIS IS A POSE
RRCR-001 1,575yen (tax in) / IN STORES NOW
 1年半振りの彼女達の新作は、自主レーベル“RAT RED CAT RECORDS”より。シングルということだが、インストやREMIXを含む全10曲というヴォリューム。
 前作『SOUND GAME BOOTH』で見せた、サンプラーやリズムマシンを導入し、DANCE〜ELECTRO ROCKへの接近という路線をさらに一歩押し進め、最近ではライヴでもヴォーカルのKAYOはギターを持たず、サンプラーとMTRを操りながら歌うというスタイルへと変化。しかし、音のほうは複雑になることはなく、前作の頃よりも音域が整頓されて聴きやすくなり、むしろシンプルにノリやすくなったと思います。
 こんなにカッコ良い新作を作っておきながら、ナント現在活動休止中(泣)。BELTERS★のHPタイガーホールの通 販ロフトのHP電脳のれん街で購入できます。復活祈願!(LOFT RECORDS:オオサワシンタロウ)
POTSHOT / POTSHOT BEAT GOES ON
TV-087 2,100yen (tax in) / 5.11 IN STORES
 10年間シーンの先頭で走り続けてきたPOTSHOTのラスト・スパートが始まった。この夏解散を発表した彼らの7枚目となるアルバムがリリースされる。スカパンクへの敬意を込めながらUK ビート・バンドのテイストを積極的に取り入れた新たなPOTSHOTサウンド。RYOJIのハイトーン・ヴォイスはより伸びやかに、バンドのアンサンブルは力強く煌びやかに鳴り響いている。そこには一度聴いただけで口ずさめるメロディも、拳を上げて叫びたいコーラスも、踊り出したくなるビートも健在。そう、いつだって楽しかった。ワクワクさせられた。元気になれた。踊って、騒いで、暴れるだけではない、その先に残る大きな温もり。アルバム最後を飾る曲「NO ETERNITY」にこんな歌詞がある。“終わりがあって、また始まりが来る 新しい物語の扉へと”。今多くの人に彼らの勇姿を目にしてほしい。夏までまだ時間はある。(大熊優子)
メレンゲ/ 君に春を思う/ムカデノエキ
WPCL-10174 1,000yen (tax in) / 5.25 IN STORES
 この春、メレンゲから待望の新曲「君に春を思う/ムカデノエキ」が届いた。タイトルに春という言葉を起用されているけれども、春の歌か? と言われると、いわゆる世間一般が踏まえる春の歌でもなく、ただ冬から春へと移ったばかりの、春特有のキラキラ感、メレンゲ特有のキラキラ感を上手くブレンドされたような楽曲であることは間違いない。また、歌詞に出てくる人物が、以前よりもひと回り大きくなったような気がする。これも昨年、様々なミュージシャンとコラボレートしながら制作したこと、各地でライヴ活動したこと、インディーズ時代から目標にしていた会場でワンマン・ライヴを実施したこと、いろんなことが積み重なって出来た結果 だろう。また、カップリングにはインディーズ時代に発表した「ムカデノエキ」。こうした形でまた再度、発表されると楽曲も喜ぶだろうね。こちらはアコースティックでしっとりと聴かせてくれます。また、私はメレンゲの新曲を初めて聴く時、毎度変な緊張感に襲われる。原因は判っている。それは聴くまでに「今回はどんな楽曲なんだろう???」という彼らの楽曲への思いが強いから。そして、何よりもバンドが大好きだから。またドキドキさせてね。(SONG-CRUX / PINKMOON:樋口寛子)
YAS OIL THE WELLCARS / FIVE ROCKS
DDCR-4001 1,400yen (tax in) / 6.22 IN STORES
 ex. MARTIN'S / ORdERのYAS OIL(vo)率いるYAS OIL THE WELLCARSが今年自ら立ち上げたレーベル“Ruby Company”から発表する5曲入りミニ・アルバム。昨年夏にex. BLUE BEARD / NAHTのGEORGE(g)、AN-DO(ds)が加入して5人編成での初リリースとなる本作、ソリッドかつタイトで粋のいいR&Rナンバーが揃った好盤に仕上がっている。アタマで考える前に身体が直情反応してしまう問答無用のYAS OIL流ロックが一番理想的な形で真空パックされた、すこぶる鮮度の高い快作と言える。  MARTIN'S解散後のYAS OILがギター一本を抱えて始めた弾き語り、それに呼応してex. JENETのギタリストだったKENT(g)、ex. SCREAMING THE KNUCKLE HEADのFUKUNOSUKE(b)、ex. MARTEN'SのYUICHIRO(ds、現在は脱退)と共にバンドを結成した4ピース時代を経て、彼らは今最強の布陣となってまた新たなスタートラインに立った。その大いなる実践として自主企画“しらふじゃいられないGIG”を主催、記念すべき第1回目はOi-SKALL MATESをゲストに迎えて5月6日(金)に下北沢シェルターにて開催される。文字通 り酒がすすむこと間違いなしのこの好企画、当日はイベント限定グッズも発売されるそうなのでこちらも楽しみだ。(Rooftop:椎名宗之)
RAZORS EDGE / MAGICAL JET LIGHT
PZCA-23 2,300yen (tax in) / 5.11 IN STORES
 RAZERS EDGEとは酸いも甘いも知り尽くした、まさに「友達以上恋人未満、青春以上青春ドラマ以下」な関係を築き続けている私ですが、そんなプライベートを丸出ししながら数々の思い出を作り上げてきた彼らとの間でも、どうしても見えない壁が出来てしまう。それは何故かと言ったらこのアルバムを聴けば判る。そう、私には決して出来ない「素晴らしくむちゃくちゃかっこいいことをしやがる」という事実。彼らにはアルバムが出来た経緯とかなんとかは聞かないようにしている。それを聞くと私の中で「友達以上」な関係から「尊敬以上」な気持ちに切り替わってしまうからだ。特に10曲目に入っている「MOUNTAIN MOUNTAIN」という曲は、さっきまで隣で他人だったあの子と手を組み輪を描いて仲良くなってしまうようなHAPPYで気持ちの良い曲。レーベル・オーナーでもある横山 健がGt.を弾いて参加してたり、Ken Yokoyama BANDのGt.のコリンがレイザーズが好きすぎて彼らに曲を作ってしまった曲まである。スラッシュ・ハードコアというくくりでは収まらない幅広さ。だって9分の曲があるんだもん!
 新学期を迎えまだ友達の出来ないあなた。これを教室やオフィスでガンガンにかけなさい。絶対友達100人出来るから!!! その出来た友達を連れて6月5日のSHELTERでのレコ発ライヴに来なさい。(下北沢SHELTER:目黒彩 海)
RAYMOND TEAM / BOX
ROSE-0020 1,500yen (tax in) / 5.16 IN STORES
曽我部恵一さんが立ち上げたアットホームな佇まいで素敵な音楽を届けてくれるインディペンデント・レーベル“ROSE RECORDS”から眩い輝きを放つニューカマーの新譜が3タイトル一気にリリースされます。その中から今回ピックアップしたのがレイモンド・チームのミニ・アルバム『BOX』です。
 叙情的で美しく、またちょっぴり切なくて癒されるギターの音色が重なり合い、繊細な歌声で日常を淡々と歌い上げていく。その研ぎ澄まされた幻想の世界はDEATH CAB FOR CUTIEを聴いた時のそれに近いかも。現在は関西を中心に活動しているみたいですが、是非とも東京にもその心地よい音楽を広めてほしいものです。殺伐とした日々の生活で疲れた気持ちを瑞々しく潤してくれる、そんな一枚です。(LOFT/PLUS ONE:白井絢介)
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ROYAL HARMONIX / ROYAL HARMONIX
NCD-101 1,000yen (tax in) / IN STORES NOW
 昨年の11月、友達のバンドと青森県へ行った時に、八戸で一目惚れしてしまったのが、今回紹介するROYAL HARMONIX(ロイヤルハーモニクス)というバンド。結成は2003年9月、八戸・三沢で活動する5人組だ。今年の3月に、八戸のインディーズ・レーベル“Numaon Records”からリリースしたこの3曲入りシングルが、記念すべき初音源である。唄声と曲の儚げな美しさが絶品で、ライヴの雰囲気も素晴らしい。サウンドの内側から滲む光の強烈さには息をのむばかりだ! 例えるなら、COCK ROACHに近い雰囲気を持っていると思う。5月4日には柏ALIVEでライヴを行うので是非、自分の目と耳で体感しに行って欲しい。ライヴはマジ必見!
 ※CDなどのお問い合わせはnomaon@yahoo.co.jp、または、フォーユー石堂店(0178-20-3766)までお願いします。(TOMO)
ロリータ18号 / CHECK THE MARTEN
DLDR-2003 2,415yen (tax in) / 5.25 IN STORES
 新しいメンバーとしてドラムにTO-BUさん、ギターにタッチャメンさんを迎えた新生ロリータ18号第1弾のフル・アルバム『CHECK THE MARTEN』が遂にリリースされます。
 実はロリータ18号のみなさんが一生懸命このアルバムのレコーディングをしている時期に、ロフトのホームページで1ヶ月間、マサヨさんにコラムを書いていただいていたんです(本当にありがとうございました☆)。メンバーの半分がインフルエンザに罹りながら、スタジオのオーナーでもある30% LESS FATの修豚さんに「てじなーにゃ」と言いながらステキな手品を披露されたり……そんな中で制作された今回のアルバム。ギター・パンクロックに、他に類を見ないマサヨさんのハスキー・ヴォイスはやはり絶品。さらにポップでキュートでメロディアスなサウンドに、どこかリアルな歌詞が重なり、より色とりどりの顔を持った楽曲が詰まった作品に仕上がっています。また、M-4の「現代社会における情緒欠落の関係と結末」は、まさに現代の有様を歌った曲。奥深いです。1曲目から10曲目まで一気に聴いてしまいました。このアルバム好きです。(Rooftop / WEB班:やまだともこ)
LONG SHOT PARTY / Gardens 13h
PJXL-2002 2,500yen (tax in) / IN STORES NOW
 さぁPARTYだ〜! と言わんばかりに始まるイントロから日本語と英語を巧にあやつり、繰り出すキダー・サウンド。そこに融合するホーン・セクションと溢れんばかりの“歌”。LONG SHOT PARTYの2ndフル・アルバムが届いた。最近の彼らはジャンルに捕われない、独自の“モノ”をLIVEという舞台でも発揮しているのだ。このアルバムは、溜まった感情をおもいっきり放出しつつも、しっとりと耳に残る心地よいサウンドまでたっぷり楽しませてくれる。これからやって来る季節にぴったりのナンバー。ひと足お先に、素敵な気持ちでドライヴとかしたい……。(新宿LOFT:○ンリンことあっこ)
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V.A./ SUPERJAP Vol.3
SJ-003 1,680yen (tax in) / IN STORES NOW
 四国を代表するサウンド、NINJA FORCEの日の丸レゲエ列伝シリーズ第3弾! ほぼ1年振りに発表された今作は、松山に生きるレゲエ馬鹿の姿そのままを余すところなく詰め込んだ濃ゆい1本。  ドナイヤDUB、ブリブリDUB、ドンギマルDUB、BELIEVE IT DUB、RULE MY DUB、シャタバビロンDUB、ピクピクDUB、100裂DUB、忍々DUB、突破口DUB、人生劇場 Pt.2 DUB、そして松山DUB……キャリアにとらわれない渋い人選による、これでもか! と言わんばかりのまさにDUB百花繚乱。
 必殺技コンビネーション・ダブあり、ボーダレスなセレクトあり、ノンストップなラジオ番組アプローチあり(ご丁寧にCMまであります〜)と、確信犯的なエンタテイメント性と彼らのこだわりと気合いが共存&主張しているところもまったくCOOL。見つけたら即買でお願いします。(PLEASURE-CRUX:荒木智絵)