さらに強力にパワーアップした“MONSTER ROCK & ROLL SOUND”!!  
まさにSTREET ROCK & ROLLの最骨頂と言えるその爆轟サウンドを武器に、国内外のバンド達と一触即発の狂演を続けるTHE VICKERS。'03年8月にリリースされた1stアルバム『STAB YOUR BACK』から16ヵ月振りに届いた2ndアルバム『YOU'RE GONNA BE ACTION!!!』は心を鷲掴みにして離さないストレートな“MONSTER ROCK & ROLL SOUND”で、期待を裏切らない会心作に仕上がった。残念なことにレコ発ツアー最終日のシェルター・ライヴをもって高梨暢夫(vo, g)が脱退することになったそうだが、THE VICKERSの本領発揮はまだまだこれから。大坪千里(b, cho)、清水健太(g, cho)、廣岡祐貴(ds)の3人に新作の話を中心に訊いた。(interview:TOMO)

レコーディングは勢いを大事にしてる
――12月3日にアルバムがリリースされたけれど、前作から1年4ヵ月という期間が開いたのは?
千里「途中で祐貴(ドラム)が加入して曲合わせの時間がかかったし、ライヴもポンポンポンポン入ってて、曲作りが出来なくて。新曲作りを始めたのは、レコーディング入る前だったよね」
健太「ライヴの本数は本当に多かったね」
――今年(2004年)は何本くらい演ったの?
健太「あ、数えてないな。年の瀬なんで、一回数えないと(笑)」
――詞と曲は、皆で作ってるの?
健太「暢夫と俺で持っていくんですけど、曲に関してはネタだけ持って行って、皆で組み立てていくっていう感じですね。特に、俺の曲の場合は」
――あぁ、そうなんだ。今回、千里ちゃんが唄ってる曲があるけど、どういう経緯でヴォーカルを取ることになったの?
千里「私が持っていった曲が偶々、それしかなくて(笑)」
健太「でも、自分が唄うっていうイメージで持っていったんだよね」
千里「そうだね。一応、自分のことを書いたから自分で唄いたいなって。本当はもうちょっと唄いたかったんだけどね。でも、曲がね…(笑)」
健太「まぁ、これからね」
千里「うん、今後ね。もう少し女の子の声が入っても良いんじゃないかなって。時と場合で(笑)」
――最後のほうに入ってるから余計、印象的だった。曲順は練った?
健太「基本的に、ライヴの流れと同じような感じにしたつもり」 千里「そうだね、ホントにこれ、ライヴで演ってる曲順な感じだよね」
健太「ファースト出した後に新しい曲が出来て。録るって決めてから作った曲は2曲くらいで、後は長いことライヴで演ってた曲が多いんで。流れの7割方は自然と」
――そうだったんだ。1曲目からすごいアガってく感じで。
健太「アゲアゲですよね(笑)」
千里祐貴「アハハハ」
健太「それだけですよ(笑)。まずはね、勢いは大事にしてるよね」 祐貴「それだけは(笑)」
――勢い重視なんだ(笑)。レコーディングの時は、ライヴ風景を想い描いたりする?
健太「うーん。自然じゃないから、一般の演奏スタイルとして僕ら的には。だからやっぱり、ある程度は思い浮かべてアゲてかないとなっていうのがあったんですけど。……俺はね」
千里「気持ち悪い言い方しないでよ(笑)」
一同「アハハハハ!」
健太「でも、皆もそうだと思う。だって不自然じゃない? ヘッドフォンとかして」
千里「あぁ。間違えたら終わり、っていうのは結構、胃が痛くなったりする」 健太「逆に、ライヴ風景を思い浮かべて録るほうがサクッといくんですよね。だから、すごい時間はかかったけど、このCDはラフです(笑)」
――ふふ。レコーディングの時に、気を付けてることってある?
健太「俺は、早く上がらせる」
千里「嵌らないことだよね(笑)。あんまり考え過ぎるとダメだもん、私。あと、イライラしないこと。人が間違えても、“チッ”とかって言わないように(笑)」
祐貴「心掛けているのは、余裕を持つこと」
健太「レコーディングはライヴよりも圧倒的に少ない経験だから、次はもっと早く録りたいね」
千里「今回の反省点を次にね」
健太「うん。時間的にも体力的にも結構キツかったけど、良い勉強になったね」
――そっか。ちなみに、気分転換の方法は?
健太「辛いガムをたくさん噛む(笑)。もうね、大変だったよね」
祐貴「割かし、こっち(祐貴&健太)が」
健太「そう、暢夫と千里は夜強くて、全然眠そうにしてなかったんだけど。ダメだったなぁ、俺ら」
祐貴「ねぇ。寝ちゃったしね」
健太「ねぇ(笑)。2人でガム買い込んで、ガーって食ったんだけど、それでも寝ちゃったなぁ。あと気分転換…、でも、それでゲームボーイとかやられても腹立つよね(笑)」
千里「あと、場所も場所だったしね。曙町?」
健太「うん。何もないところで、コンビニしか行くところがなくて。コンビニ行っても、“アイツ、帰り遅ぇなぁ”ってイライラしたよね(笑)」
――アハハ。録り終わった後で聴いた時は、イメージ通りだった?
健太「やっぱりライヴと一緒で、後で振り返ると“ああしたい、こうしたい”っていうのが出てくるから。でも、この時点ではこの時点の音が出たから良いかなって。そう思っとこうかなって(笑)。人から言われたら腹立つけど、自分で言う分にはね」

一番大切なのは“ACTION”かなって
――アルバムのコンセプトって?
健太「ライヴを演ったその結果、みたいな。レコーディングの為に煮詰める時間が、まぁ、あったっちゃあったんですけど。何よりも今まで色んな人たちと演って、変わってた部分が出たかなって。あと、勢いだね」
――うん、勢いっていうのはすごく判る。タイトルの意味は?
健太「タイトルはね、暢夫の曲のタイトルだからアレなんだけど(笑)。でも、1曲目をタイトルにしたっていう自然な流れで。“ACTION”っていう言葉は、俺は良いなぁって思って。…自分の話になっちゃうんですけど、前のバンドから今のバンドになって、活動を凝縮して自分から積極的にやってきて。やれるだけやって、失敗も省みずにやって、目標まで早く辿り着くっていうか。そこで一番大切なのは“ACTION”かなって。でも、このタイトルで言うと『お前、アクションしろよ』、みたいなタイトルだからまた、違うんですけど(笑)。まぁ、“ACTION”っていう言葉は俺らっぽいかなって。ライヴも“ACTION”(笑)。“ACTION”重視で」
――なるほど(笑)。曲は全部英詞だよね。今、英詞で演ってるバンドが少なくなってきたけど、その中で英詞で演る理由っていうのは?
千里「英詞と日本詞って随分、曲の印象が変わると思うんですよね。メロディック・パンクロックってあるけど、メロディアスな音楽って日本語で唄うと、歌謡曲と大して変わりがない。その変わりが何なのか私には判らないんだけど、やっぱり、影響を受けたバンドは海外のバンドが多いから、そういう雰囲気を壊したくないっていうか」
健太「ライヴでの伝わり方っていうのも全然、違うし。日本人だから1枚壁を置いちゃうような英語の詞を書くっていうようなイメージがあるかもしれないけど、やっぱり自然なんだよね。ずっと聴いてきたものが洋楽で。でも、英詞でも言いたいことは言ってるし、それが多分、ネイティヴの人から見たらヘンな英語になってるかもしれないけど」
千里「むちゃくちゃこだわってる訳でもないよね。偶々、今が英詞だっていうだけで今後、日本詞があるかもしれないしね」
健太「合えばやってもいいし、カッコ良ければやってもいいんだけど。今、考えられる、THE VICKERSが出来るカッコ良いR&Rは英語なんだっていう。ただ、歌詞カードには訳詞は絶対に付けるし」
千里「でも、まだ曲が少ないですよね(笑)。これから作るうちにまた、進化していくんじゃないかな」
――曲作りはどういう感じでやってるの?
健太「俺は完全に曲を先に書いて。それでそこに何か当てはめていって、ネタ張開いて、みたいな(笑)。先に曲があって、詞を付けて、更に曲が変わっていく、っていうのもあるんですけど。元々、歌を伝える為に曲を書いてない、っていうか。前のバンドでも曲しか作ってなくて、歌詞を書くのはTHE VICKERSに入ってからだから、今、試行錯誤中。書いたら書いたで言いたいことも出てくるし」
千里「良くなってきてるよ、確かに」
健太「ありがとうございます(笑)」
――詞は実体験を元にしてる?
健太「うん、あんまりファンタジーなこと書いてもしょうがないんで(笑)。有りがちだけど、日々思うことっていうか」
――ふうん。英語は得意だった?
健太「いや、あんまり。今まですげぇ聴いてきたものが、音だけしか聴いてなかったんだなぁって見直すことが出来たから。でも、残ってるものは残ってて。自分の頭の中で完璧にオリジナルなものは出来ないから、今、勉強中(笑)」
――ふふ。それで、このアルバムのツアーが始まるんだよね。5日が新年会で、それが終わった後から。5本?
千里「5本」
健太「遠くで大阪、名古屋なんですけど。あとは関東近辺で、最終日は下北沢シェルターで、5本」
――なるほど。では、最後にリスナーや読者の皆さんにメッセージを。
祐貴「良いところを見せます!」
千里「一応、このメンバーで演るTHE VICKERSはこのツアーで最後なんで、見逃しても良いけど(笑)、見逃さないように。今後に繋げていけるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!」
健太「これからもガンガン突っ走るんで、これからに期待して下さい」
千里「THE VICKERSは、これから!」


★Release Info.

YOU'RE GONNA BE ACTION!!!

PIGNOSE RECORDS
PIG-003
2,000yen (tax in)
IN STORES NOW

★Live Info.
<TIGER HOLE & SET YOU FREE presents NEW YEAR ROCK GIG 2005>
2005年1月5日(水)新宿LOFT

LINK / NOT REBOUND / Beehive / ONE FOR ALL / THE VICKERS
DJ:ISHIKAWA (TIGER HOLE) / CHIBA (SET YOU FREE) / TAKAHASHI (PEALOUT)
OPEN 18:00 / START 18:30
PRICE: advance-1,500yen / door-2,000yen(共にDRINK代別)

<THE VICKERS presents「LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER vol.2 〜2nd ALBUMレコ発〜」>
2月4日(金)下北沢SHELTER

w/ SA / 日本脳炎 / THE HAVENOT'S
OPEN 18:30 / START 19:00
PRICE: advance-2,000yen / door-2,300yen(共にDRINK代別)

<YOU'RE GONNA BE ACTION!!! RELEASE TOUR>
1月18日(火)名古屋ハックフィン/1月20日(木)大阪十三ファンダンゴ/1月22日(土)つくばパークダイナー/1月28日(金)浜松メスカリンドライブ/2月4日(金)下北沢シェルター

THE VICKERS OFFICIAL WEB SITE http://www.thevickersjapan.com/

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