健'z with FRIENDS 健'z(黒沢健一+萩原健太)が4人組になってプラスワンでアコースティック・ライブ2デイズを決行!!  健'zとはロフトプラスワンでの月イチレギュラー・イベント“CRT&レココレ”から生まれた、ミュージシャン・黒沢健一(Vo, Cho)と音楽評論家・萩原健太(G, Cho)によるアコースティック・カバーユニットで、プラスワンでのライブを中心にパーマネントな活動を続けている。そんな健'zに、ミュージシャンで俳優でもある曾我泰久(Vo, Cho, G)と、シンガー・ソングライターの高田みち子(Vo, Cho)が加わったのがこの“健'z with FRIENDS”である。
 この4人組はすでに今年の夏の“CRT&レココレ”でライブ・デビューをして絶賛を浴びてるのだが、そんな健'z with FRIENDSが今年の“CRT&レココレ”の締めくくりとして、なんと12月28日、29日という大年末の2日間、プラスワンでアコースティック・ライブ2デイズを決行することになった。しかも先日発売されたその2デイズの前売り券はなんと1分でソールド・アウト(!!)してしまい、現在健'zの人気はなんだかとんでもないことになってきている。  そういう訳で、今回は健'z with FRIENDSのリハーサル・スタジオ(つっても健'zのリハはいつも所属事務所などの会議室)にお邪魔して、その人気の秘密を探るべく、そしてこの2デイスのライブに対する意気込みを伺った。(interview:シンスケ横山/ロフトプラスワン・プロデューサー)
▲一応リハーサル風景です。会議中ではありません(笑)。

「健'z聴いてたら“やっちんも一緒にやる!?”って健太さんに言われて」(曾我)
──まず健'zに曾我さんと高田さんが参加することになったいきさつは?
萩原「オレはやっちん(曾我)がザ・グッバイやってた頃からの知り合いで、スタジオでよくオレのプロデュースしてる他のアーティストのコーラスとかをやってもらったりしてたんだけど、ここ何年かは会ってなかったんだよ。そしたら今年、能地(音楽評論家の能地祐子さん、健'zの仕掛人)がザ・グッバイの再発プロジェクトを始めたんで、また会うようになって」
曾我「それで久々に会って一緒に飲んだ後、相茶さん(グッバイの元・担当ディレクター/エンジニア、現在は高田みち子さんのプロデューサー)の家に遊びに行った時、去年出た健'zのCDを健太さんにその場で聴かされて、イイなぁと思ってたら健太さんが“どうだイイだろう、やっちんも一緒にやる?”って言われて(笑)」
萩原「それで一緒にやろうって盛り上がってたら、横にいた相茶に“私の秘密兵器の女性シンガーがいるんですけど、そのコも一緒にどうですか?”って言われて(笑)、それがみっちゃん(高田)だった。で、その場でみっちゃんのデモを聴かせてもらったら凄く良くて、“じゃあみっちゃんも入れよう”ってことに決めたんだよね。みっちゃん本人は何も知らないのに(笑)」
──健'zは好きな曲のカバーしかやらないというちょっと変わったユニットなんですが、高田さんは抵抗なかったんですか?
高田「いや、私も人のこと“変わってる”とか言える立場の普通 な人間じゃないので(笑)、“喜んで勉強させて頂きます”って感じで飛び込みましたよ」
──曾我さんは健一さんとは面識はあったんですか? 曾我「いや初めて。で、会った時に“こんなに心も声もきれいな人がいるのか”と思いまして」
黒沢「(爆笑)僕は曾我さんのことグッバイの時から知ってました。それで全然関係ないんですけどオレの同級生に矢島って奴がいて、そいつが“やっちん”ってあだ名だったんですよ。それで僕、曾我さんと初対面 の時、なんか凄い緊張しちゃって曾我さんのことをつい“矢島さん!”って呼んじゃったんですよね(笑)」
萩原「でもやっちんはそれに気付かないで“はい”とか返事してるし。両方天然(笑)」

「友達が増えて嬉しかった(笑)」(高田)
──曾我さんが健'zに関わるようになって、ミュージシャンとして健'zから刺激を受ける部分というのはどういうところですか? 曾我「高校生の時とか色々コピーとかするじゃないですか。でも大人になってからは自分の曲を作るばかりで、コピーとか全然してないんです。それで、健'zで久しぶりに色々とコピーをしたんですが、あれだけ必死になって音楽を聴いて覚えようと頑張ったのがもう何十年振りとかだったから、凄い新鮮で一番刺激になりましたね」
萩原「まぁ、やっちんはグッバイ時代からパクッたらそのオリジナル曲は聴き込まないですぐ捨てるから」
全員「(大爆笑)」
萩原「人の曲ちょっと聴いて“あっ、この曲のコード進行イイな”と思ったら、そのコード進行を自分の曲に使って、そしたらもうそのオリジナル曲は聴かない、みたいな(笑)」
曾我「だってほら、パクった後にそのオリジナル曲聴き込んじゃうと罪悪感に駆られてくるから(笑)」
──(笑)高田さんは健'zに参加してどういう刺激を受けましたか?
高田「私、友達が少ないので(笑)、仲良くしてくれる人が急に増えて良かったなと。それが刺激的ですね」
──“友達が増えて嬉しい”って、これバンドのインタビューなんですけど(笑)。
曾我「でもそういうアマチュアっぽかったり、学生時代みたいなとこがホント健'zは楽しいんですよ。リハの時にみんなで駅の改札で待ち合わせたり、休憩に一緒に食べ物買いに行ったりして。学校じゃないけど、なんだか色々教えてもらってるから“健'z学校”って感じ」

「ポールの“バニラスカイ”をやってから急にモードが変わった」(萩原)
──ただの2人のカバー・ユニットだった健'zが、こうやって一人立ちしてどんどん大きな存在になってきてるのを健太さんはどう思いますか?
萩原「確かに今の健'zは“たまに集まってちょこっとやろうや”っていうよりは“やっているもの”としてちゃんと置いときたいって感じはあるんだけどね。ただ、かと言って“無理にやるものでもない”というのも確かなんだよね。最初、健一が“健'zをちゃんとレコーディングしてCD発売したい”って急に言い出して会議室に機材とかガンガン持ち込んできた時、オレは健'zはライブのみのユニットだと思ってたから正直レコーディングには懐疑的で、最初気乗りしなかったんだよ。でもポール(マッカートニー)の“バニラスカイ”を初めて合わせてみた時に“おっ、これは結構イケてるかもしれない”って、オレもモードが変わったんだよね」
黒沢「なんだ、じゃあ最初はオレ一人だけがイケイケだったんだ(笑)」
──それで続けてやっていこうと決めて、今度は4人になって健'zの可能性も増々広がってきたと。
黒沢「でも、そしたら今度は健太さんが、“4人でハモリが出来るからビーチ・ボーイズのカバーも出来るし無敵だぞ!!”って暴走し始めて。今は健太さんが4人の譜面 まで自ら作って持って来るようになってます(笑)」

「健'zはお客さんに気軽に楽しんでもらいたいから、MCが異常に腰低い(笑)」(黒沢)
──全然関係ないんですが、曾我さんってプロ野球好きですか?
曾我「えっ? 普通だと思うけど、なんで?」
──健太さんってプロ野球大好きじゃないですか。でも健一くんと本くん(イラストレーターの本 秀康さん、健'zの全アートワーク担当)とオレは野球のこと全然判らなくて、打ち上げとか打ち合わせとかでみんなが野球の話とかになると、その輪に溶け込めなくていつも寂しい思いをしてるんです(笑)。高田さんも能地さんも野球大好きだし、そうなると健'zに関わるということは野球が好きかどうかもコミュニケーションの一つとして重要なファクターかな? と思いまして。
萩原「そう言えばこの前の夏のライブの後、健'zの課外活動として4人で神宮に野球を観に行ったよ」
──えっ!? ホントですか?
萩原「うん。そしたら初めて生でプロ野球観た健一が“ピッチャーはどこから投げるんですか?”とか“CMが入りませんね”とか真顔でオレに聞いてきて(笑)。だから健一は野球好きにならないほうが絶対面 白いから、健一はこのままでイイ(笑)」
──(笑)それでは最後に、年末の2デイズ・ライブにかける意気込みを。
高田「楽しく終わらせて、来年に向けて頑張るっ! って感じです」
曾我「まぁ、4人ともこれが今年の仕事納めなんで(笑)、皆さんもこのライブを観て、いいお正月を迎えてもらえれば」 萩原「だからオレ達も気が済むまでやるから。間違ったりしても悔しい感じを来年に持ち越したくないんで、間違えたらやり直したりするから(笑)」
──じゃあ、最後は健一くんにビシッと決めて頂きましょう。
黒沢「……知ってるカバーが聴きたければ、由紀さおりのコンサートに行け!」
全員「(大爆笑)」
萩原「いや、前にお客さんのアンケートで“知らない曲ばっかりでつまらなかったです”って書かれた時に健一がムッとしてそう言ったんだよ。それでオレも“カッコイイ健一が観たい奴はモーターワークスに行きやがれ!”とか言ったりして(笑)。でもその2人が威張ってる感じもなんだか凄い小さい感じでね(笑)」
黒沢「そう、そんなこと言っといてライブのMCになると2人とも“まぁ皆さんすいませんが、ホント酒でも飲みながら気軽に聴いて楽しんで下さいね”なんつって、異常に腰低いんですよね(笑)」
萩原「急に人を突き放したり、急にあったかかったりするこの振り幅の広さがやっぱり健'zとCRTを象徴してるね(笑)。だからまぁ、知らない曲とかもそんなことは気にせずに、その場でやってる感じをそのまま“イイ曲だな〜”って感じで受け止めてくれれば嬉しいね」

■Release info.

健'z 1st ALBUM
『健'z』

DDCZ-1041 2,200yen (tax in)
IN STORES NOW

Live info.

CRT & レココレ presents vol.63/新CRT SESSION Vol.2 「〜CRT Sessions 〜忘年会だよ! LiVE @ PLUSONE 2days!〜 健'z with FRIENDS!」
2004年12月28日(火)・29日(水)at 東京・新宿ロフトプラスワン
OPEN 18:00 / START 19:00
出演:健'z with FRIENDS【健'z( 黒沢健一+萩原健太)、曾我泰久、高田みち子】
THANK YOU ALL SOLD OUT!!(両日当日券なし)

健'z OFFICIAL WEB SITE http://www.rpm.co.jp/kenz.html


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