珠玉の唄々が詰まったデビュー・アルバム『うたかた』  ライヴハウスに足繁く通う人達の間では、昨年からずっと口コミで囁かれていた音速ライン。今年メジャー・デビューを果 たしたフジファブリック、メレンゲに引き続きSONG-CRUXよりCDデビューを果 たします。そんな彼らが奏でる歌の数々は、シンプルであり、飾りっ気が全くないけど、物凄いパワーで私達を惹き付けます。そして柔らかな楽曲や歌声は、親しみやすい彼らのキャラクターが最高に滲み出ています。(interview:Hiroko Higuchi)

とにかく多趣味なメンバーの横顔
──まずはRooftop読者の皆様に向けて、自己紹介がてら最近ハマっていることを教えて下さい。
藤井(vo, g) ヴォーカル&ギターをやってます藤井です。最近ハマっていることは薬です。
──えっ? 薬??
藤井 ドラッグ関係全般です。健康食品とかね(笑)。
──ここ最近色々な薬が出ていますが、実際効くんですかね??
藤井 効きますよ。僕がやっているのは青汁と梅エキス、うこんと…。
大久保(b) 藤井さんによくうこんを飲まされるけど、余計具合悪くなるよ(笑)。
──それはあなたの身体がおかしいんじゃないの?(笑) 藤井さん、それはどんな風に効くんですか?
藤井 身体がね…軽くなるとか。関節がガタガタしない(笑)。
──毎日飲んでいるんですか?
藤井 朝、青汁。夜寝る前に、梅エキスとうこんをビールで飲んでます。
──えっ? ビールで飲むの?
藤井 はい。
菅原(ds) 家系がね…もうそうなっちゃっているんだよね(笑)。
──ちなみにビールを飲み始めてどのくらい経っているの?
藤井 12〜3年かな…。
──それこそビールのCMで音速ラインの歌が使われるようになったら凄い嬉しい話ですよね?
藤井 いやぁ…嬉しいですねぇ。最高ですよ〜(笑)。
菅原 藤井さんは12〜3年ビールを飲まなかった日がないよね。
藤井 ビールを飲まないと寝れない(笑)。これ、なんかイメージ悪いなぁ〜(笑)。
──お次の方、自己紹介お願いいたします。
大久保 ベースの大久保 剛です。最近ハマっていることは小ネタ探しです。小ネタ、よくやります。よくレーベルの人にあのMCはやめろって言われます(笑)。
──そんな余計なこと、言わなくって良いんだよ(ツッコミ)。で、最近はどんな小ネタを披露しているの?
大久保 闇金融の催促の電話の声です(笑)。
菅原 本当にやってるんですよ(笑)。
──このインタビューでやる分には良いけど、ライヴのMCでやるなんて…NGワードですよ。
大久保 判りました。でも小ネタをドンドン探しますよ(笑)。あと、F1です。
──ちなみにF1は昔から好きなの?
大久保 そうですね。小学校5年から好きです。
──ちなみに下じきはF1だった?(笑)
大久保 あの…缶ペンがF1でした(笑)。
──ではお次。
菅原 ドラムの菅原健生です。最近ハマっていることは、F1とボーリング、掃除です。
──なんか、部屋とか綺麗そうだよね…?
藤井 そうかぁ?(笑) 菅原 僕が今住んでいる所に関しては綺麗なんですよ。ホコリ1つ落ちてないですよ〜。
──それは凄いですよね〜。
大久保 前住んでいた所はすっごく汚かった(笑)。
菅原 あれは、凄い事情があって。バンドのメンバーがやって来て、ゴミをそのままにしていくんですよ。ギターの弦とかビールの缶 とか…。
──最低じゃないですか(笑)。
藤井 いやいやそんなことないですよ!!(笑)
──あとは、F1にボーリング…。
菅原 ボーリングはTV中継外さないですよ。
──えっ? 本当に?? マイボールやマイシューズとか持っていたりするの?
菅原 持っています。
──凄いですね〜。
菅原 ちなみにマイボールは8個持っています。

音速ラインによる『うたかた』全曲解説
──とにかく色んな人が集まっているバンドですね。音速ラインは。そもそもこのバンドを結成したのはいつ頃なのですか?
藤井 この3人になったのは去年の4月かなぁ…。

──思えば最近の話だよね?? その前は前のバンドをやっていたの?
大久保 そうですね。
藤井 前のバンドとちょっと後半被っていたけどね。
菅原 前のバンドの鍵盤が抜けて、ベースの剛君を入れた時に、名前を変えて3ピースになって、音楽性も変わってきたので、全く別 なバンドにしようかと…。
──なんで音速ラインというバンド名にしたの?
藤井 好きな音楽に囲まれて生活するリズムっぽい感じで音速ラインと。あんまり深い意味はないですねぇ。
──バンド名を決める時に他にバンド名の候補はなかったの?
藤井 ニール・ユング。
大久保 僕が却下しました(笑)。
藤井 僕はかなり押していたんですけど(笑)。 僕が音速ラインっていう名前を出した時に、たけちゃん(ドラム菅原氏のこと)がいやぁ…もうちょっとスピード感があった方が…っていうことで、音速シューマッハとか(笑)。
菅原 そうだったねぇ(笑)。
藤井 それは僕が却下しましたけど(笑)。
──音速ラインとしての初ライヴはいつどこでやったのですか?
藤井 去年の5月に新宿JAMで。
──マイペースに活動を続けながらも、自分達で音源は出したりしていたんだよね。
藤井 音速ラインって名乗る前に既に音速ラインで自主制作のアルバムを出してたんです。昨年の6月には正式に音速ラインで『スローライフ』というマキシを作りました。
──その後にテープを出したんですよね。
藤井 とにかく広めようと思って1曲だけテープに入れて、下北沢ハイラインで無料で配りましたねぇ。
菅原 置いてみるもんですよ。
──それで『クイップマガジン』のおまけCDに収録、レーベルSONG-CRUXとの出会い…。5月10日にはSONG-CRUXからミニ・アルバム『うたかた』をリリースするわけですが、どんな作品にしたいと思って作っていましたか?
藤井 1曲目や2曲目を聴いて、“これヤバイ!”って思ってもらえて、最後まで聴いてもらっても捨て曲がない感じにしようと思ってました。
──今回の作品はもうすでになっていると思いますよ。個人的には好きな曲も入っていることだし(笑)。それでは、今回収録されている楽曲の解説を1曲ずつお願いできますか?
藤井 「スローライフ」は、自主制作で出しているやつとはアレンジが変わってるので、既に持ってる人も新たな気持ちで聴けると思います。 とにかく懐かしさみたいなモノを感じて下さい。
──演奏する部分で気をつけた部分ってありますか?
大久保 サビの部分でどう広げるかとかね。
藤井 サビの爆発感。
大久保 最初のワクワク感を出したりとか…。
──この曲はある意味、きっかけを掴んだ曲ですよね。バンドを語る上では外せない1曲だと思います。2曲目「冬の空」は?
藤井 ずばり僕が住んでる田舎の曲ですねぇ。僕は田舎に住んでいないと曲が書けないんですよ〜(笑)。
──個人的に昨年の夏は、忘れたくない思い出がたくさんあって…。時間が経つとその思い出が色褪せてしまうのは寂しいなぁ…って。まさにその描かれた歌詞の世界にやられてしまいました。
藤井 まさにそんな感じの曲ですよ。そういうのが全体的なテーマになってます。夏の思い出サラサラと…(笑)。
──あと、そんな風に感じたのが最後の曲「蒼ボート」なんですよ。ちなみに「冬の空」はさらさらと歌詞は書けたんですか?
藤井 メロと同時に書けました。たまたま友達のお母さんが亡くなってしまった時があって、その友達の気持ちを考えたら何だかたまらない気持ちになってね。
大久保 サビの部分のベースを考えました。初めて家で考えました(笑)。
──ドラムは?
菅原 最初と最後のドカ〜ン感をどうやって出そうかとか…。
──思えば音速ラインの楽曲はイントロから持っていく曲が多いですよね。
藤井 大事だからね〜。
菅原 イントロ聴いて、ライヴハウスのお客さん出ていかないようにとか…(笑)。
──3曲目『ひぐらし』は? 唯一のアコースティックですが。
藤井 『風景描写』というアルバムに入っていた曲です。一人で曲を作っていると大体こんな感じなんですよ。その空気感が伝わると思います。
──完全に一人で歌っているの?
藤井 そうですね。ライヴ・ヴァージョンは激しいので、だいぶ違う聴き方ができると思いますよ。
──4曲目「声」は? 音速ラインのライヴ感が凄く出ている曲だよね!
菅原 リズムを大切にしました。
大久保 途中で何度もテンポが変わったりして。
藤井 僕らにしかできない(笑)。メロディよりはノリを重視した曲ですね。
──「声」も色んな人に聴かせると反応がある曲ですよね。
藤井 今回の作品はいい意味で色んな人にアピールできる作品になってると思います。
──最後に収録されている楽曲「蒼ボート」は最後に収録して相応しい楽曲ですよね!
大久保 仮タイトルは「ラストソング」といタイトルだったんですよ。
──なんでタイトル変えてしまったの??
藤井 なんかベタかなぁ…って(笑)。イメージ的には、夜の蒼い感じのところに浮かんで揺られているイメージだったから。
──私は「さよなら 明日には忘れてしまうはずの…」っていう部分が凄く好きです。いつも作詞、作曲ってどちらが先に出来上がるものなんですか?
藤井 時と場合によるけど、どちらかと言えば、曲の方が先かなぁ…。
──歌詞って空想で書くの?
藤井 空想で書くと言えば書きますが、自分の中にないものは書けませんねぇ。
──今回の作品は全体的にスーッと聴きやすい仕上がりですよね。曲順は考えましたか?
一同 凄く考えたよね。
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──CDをリリースさせ、ライヴも先々までしっかり決まっていますが、ライヴの方はどうですか?
大久保 ライヴは楽しいです!
──4月は都内だけで4本も決まっていますね。しかもイヴェントごとに対バンも全部違うし、良い刺激になりそうですね。ライヴは緊張したりしますか?
大久保 全然しないです。
──確かにあのライヴのMCを聞いている限りでは、緊張している人が話すMCじゃないですよね(笑)。
一同 (笑)
──今回作った『うたかた』はどんな人に聴いてもらいたいですか?
藤井 とにかく老若男女、幅広く聴いてもらいたいですね。
──聴いてもらったら、ライヴにも足を運んでもらいたいですよね。その良いバランスが出来ると良いですね。では、最後に一言お願いします。
藤井 ライヴに来て下さい。僕は本気ですよ!(笑)
大久保 僕のギャグを判って下さい(笑)。僕らのライヴは、アルコール含んでもらって少し気持ちよくなってから楽しんで下さい。もちろんアルコール無しでも楽しんでもらえるように頑張りますが(笑)。
菅原 CDを聴いてもライヴを見ても、凄く楽しめると思います。ライヴに来てくれたら、僕らの楽しそうに演奏している姿を見て魅惑の世界を楽しむことができます。そんな世界を一緒に作りましょう!
〜ありがとうございました〜


★Release

うたかた

SONG-CRUX
RTSC-009 1,575yen (tax in)

*5月10日、全国のTOWER RECORDS、下北沢ハイラインレコーズにて限定販売!!

★Live Info.
<SHINJUKU LOFT 5TH ANNVERSARY〜LOFT POWER PUSH DX>
2004年4月13日(火)新宿LOFT

【オープニグアクトとして出演】
W) オーノキヨフミ / フジファブリック / Hermann H.&The Pacemakers / ゲントウキ
OPEN 18:00 / START 18:30
PRICE: advance-2,500yen(ドリンク代別)
【info.】新宿LOFT 03-5272-0382
*2004年度、新入生・新社会人の方は入場時に500円キャッシュバック!!(公演日当日、証明できるものを持参し、掲示してくれた方のみ対象です)

<ガガーリン『めばえ』レコ発ライヴ>
2004年4月14日(水)下北沢SHELTER

w) ガガーリン / Lucky13 / パウンチホイール
OPEN 18:30 / START 19:00
PRICE: advance-2,000yen / door-2,300yen(共にドリンク代別)
【info.】下北沢SHELTER 03-3466-7430

*音速ライン『うたかた』発売記念ライヴ大決定!!
詳細は近日発表!!

OTHER LIVE
4月11日(日)下北沢CLUB QUE『草加スタジアム』/4月21日(水)渋谷NEST『STRANGE SHEEP vol.参』

音速ラインから素敵なプレゼントがあります!