THRASH' EM ALL!! そしてDRINK' EM ALL!!!!  3年振りとなる2ndアルバム『RAZORS RISING!!!!』を4月にリリースした大阪発電撃スラッシュハードコアバンド、RAZORS EDGE。スカッと爽快前向きなサウンドで埋め尽くされたこのニュー・アルバムを引っ提げて、只今ツアー珍行中。その曲の速さとライヴでの暴れん坊ぶりとは対照的で、マイペースな姿勢を貫き通 すメンバーにお話を伺ってきました。シェルターでのライヴに向けて、まずはお酒でも飲んでウォーミングアップを。
(interview:藤坂 綾)

電撃スラッシュハードコアっぷり健在!
──初めましてということで、まずはRAZORS EDGE結成までの流れをお話して頂けますか。
KENJI RAZORS (vo) 僕がとあるジャンク・バンドでベースをやってて、SUGARがファスト・コアのバンドでヴォーカルをやってたんです。で、気も合ってて音楽の話も凄く合ってたから“やろっか”って感じで。ちょうどお互いのバンドが解散したところだったんで。
SUGAR (g) ちょうど一緒のライヴでお互いのバンドが解散したんだよね。
KENJI そうやんなね〜。最後のライヴ一緒やってんな。で、打ち上げで飲んでる時に“やろっか”って。それが8年前ですね。
──バンド結成時から今のようなハードコアな音で行こうってことだったんですか。
KENJI そうですね。前のアルバムはまさにそんな初期の気持ちを反映させたもので、今回は一番最初にやろうと言ってたものからはまたちょっと進化してるんですけど。でもそんな変わってへんな、最初っからやりたいことは。
SUGAR UKよりもUSなものを、って感じでやり始めたんですよ!
──ベースとドラムのメンバー・チェンジがありましたけど。
KENJI 新しいメンバーは人間的にも音楽的にも直感で僕が選んだというか、誘ったみたいなところがあるんですよ。
MISSILE (b) 僕が練習に入り出したんが2002年のヴァレンタイン・デー。全員何の用事もなく練習来てて。ドラムはまだ前のドラムが叩いてました。
KRUSH (ds) その1カ月後くらいに僕がドラムを叩き始めました。
──顔見知りとかお知り合いだったんですか。
KRUSH もともと全然違う音のバンドをやってたんだけど、当時僕がやってたバンドでライヴも数回一緒にやったり、顔見知りではありましたね。『ハードコアマラソン』っていうオムニバスにも一緒に入ってたりして。良きライバルでした。
KENJI 良きライバルやったんや(笑)。初耳やね〜。 KRUSH で、たまたま僕が何かの用事で行ったスタジオでRAZORSが練習入ってて、「PIZZAから出す噂を聞いたんですけど頑張って下さい」って感じで話をしてたんですよ。そしたら、そこから何日かして電話がかかって来て。「ドラムがやめんねんけどやらへん?」ってことになりまして。
KENJI ドラムがやめるし、どうしようかなって時にたまたまスタジオにおって。ま、運転もできるし“こいつでええか”って(笑)。
KRUSH 判断基準は運転。芸は身を助ける(笑)。
KENJI そうそう! コレ重要(笑)。
──そんなメンバー・チェンジもあり、4月に発売された2ndアルバム『RAZORS RISING!!!!』ですが、3年振りのアルバムということで。随分間がありましたよね。
KENJI なかなか曲が作れなかったっていうこともあったんですけど。ライヴやったりオムニバスに参加したり、マイペースに活動はしてました。時間かかっちゃいましたけどね。
──3年も空いてるんで、アルバムに対する気負いとか構想とかはいろいろ頭の中にあったんですか。
KENJI 曲を作り出したんが前作から2年経ってくらいからなんですけど、さすがに2年間ほとんど作ってなかったからね。
──全然? 1曲も?
KENJI 数曲。ほんと数曲。モッシュサークル〜の曲だけ(笑)。
SUGAR 客観的には3年空いてたとか間が空いてたとかは感じなかったですけどね。オムニバスとか出てたし。
KENJI でもペース的には遅いよね。僕的には悶々としたところがあったんで、おかげで一気にグァーって吐き出して曲が作れた。3年間でちょこちょこ作ってた訳じゃなくて、今回のアルバム用に曲を作ったんで。
──その時はもう次から次へと曲ができたと。
KENJI もう一気にガンガンガンガン(笑)。
──ガンガンガンガン(笑)。
KENJI 前のアルバムは今までの集大成みたいな感じだったけど、今回は“アルバムを作るぞ!”っていうのを頭に置いて曲作ったり、みんなでスタジオで練習したりしてたんで、そういう意味では前のとは違うっていうか、アルバムらしいアルバムかな。
──PIZZA OF DEATHから発売というのはどういった流れで?
KENJI 前のアルバムをPIZZAのスタッフが聴いてて、気に入ってくれてたみたいで。BBQ CHICKENSとも対バンしたり交流があって気も合うねということで、PIZZAから出してみないかとお声が掛かりました。
──1曲、「DEVILWORLD」ってインストの曲がありますよね。
KENJI 昔あった曲のイントロ部分で、それに違うパートも付けたりして違う曲にしてしまいました。
──何故インストをアルバムに入れようと思ったんですか。 KENJI ただ単にアルバムの中にインスト欲しいなって思って。全部ガーって行くとなかなか最後まで聴いてらんないんで、耳休めという意味で。あんな遅い曲はたぶん初めてですね。

始まりと終わりは“十三クレイジーナイト”!
──最近はどんな音楽聴いてますか。
MISSILE 今度PIZZA OF DEATHから出る原爆オナニーズのライヴ盤と再録盤。毎日聴いてます。 KENJI 僕はあやや(松浦亜弥)とローリング・ストーンズ。実は食い合わせが良いんですよ(笑)。
SUGAR デジタル系が多いですね、最近は。テクノとかエレクトロニカとか。
KRUSH スーパーチャンク、アット・ザ・ドライヴ・イン、DJシャドウ、レディオヘッド、あとRAZORS EDGE! ツアー用に。曲を忘れないように(笑)。
──見事にバラバラですね(笑)。もともと聴いてきた音楽も違うんですか?
KENJI 世代が多少違うんで。MISSILEだけ若いんですよ。
MISSILE ハイスタ世代ですから。
KRUSH 僕がニルヴァーナ世代。
KENJI で、僕とSUGARがLAメタル世代。
SUGAR ギター弾き始めはメタルでした。ジャパニーズ・メタルが全盛の頃でしたね。いわゆるジャパメタ世代(笑)。
──こちらも見事にバラバラで(笑)。ライヴも今までいろんな方たちと対バンしてますよね。雰囲気違うところでは、MO'SOME TONEBENDERやbloodthirsty butchers。
KENJI それはモーサムに誘ってもらって。モーサムは僕が昔から仲が良くって、よくライヴ行ったりしてたんです。僕らの音源も聴いてくれてたみたいで好きだったらしいんですけど。
──客層もいつもと随分違うところで、反応とか手応えはどうでしたか。
KENJI 800人くらい固まってましたね(笑)。
MISSILE 客はパンパンなのに、首振ってる奴がほとんどいませんでしたからね(笑)。“なんやこれぇ”って感じで。
KRUSH モーサムとかブッチャーズを観に来とって、いきなりこんなテンポのバンドが出てきたらびっくりするわな(笑)。4倍くらいテンポ速いもんな。でも温かい拍手を頂きました。
KENJI 実は何故だか気持ちよくやれて面白かった(笑)。
──特に煽ったりはしなかったんですか。
MISSILE 結構いつも通り。
KENJI あんまり喋ってどうのこうのとかできないんで、いつも通りかな。
──4月から始まったツアーが7月20日まで続いていく訳ですが、最初と最後が大阪十三ファンダンゴ。これは何か意図があるんでしょうか。 KENJI 何となく。2週間に1回、土日に廻る感じなんで、結局間が空いちゃうんですよね。スタートから最終まで3カ月くらいかかっちゃうんで、それだったらスタートとファイナルを大阪でやってもおもしろいかなって。やっぱ最初と最後は大事ですからね。
──最初と最後は大阪で飾りましょうということで。
KENJI はい。地元で。“十三クレイジーナイト”で(笑)。
MISSILE 大阪はやっぱとんでもない感じで上がりたいですね。
──大阪を拠点に活動を続けるのは何かこだわりとかあるんですかね。
KENJI うーん、何だろう。住み心地がいいんで。別に東京に出てきてもいいんだけど、大阪の方が居心地がいい。多分ね、東京出たらライヴの客が減るんですよ(笑)。ほんで、渋谷がコワイんですよ! 人が多過ぎて。人に酔ってしまう。
MISSILE あと、家賃が高い。
SUGAR 単純に住みにくい(笑)。
KENJI 面白いんですけどね、ライヴでなく遊びに来たら。
──東京では6月28日にシェルターでライヴがありますが、シェルターを含め残りのツアーに対する意気込みをお願いします。
KENJI アルバムも出してライヴでやるレパートリーも増えて、いろいろおもしろい感じのライヴになると思うし、自分ら的にもおもしろ楽しくできてるんで。ライヴは良くなってきたなぁって自信があるので、観てくれたら判るんじゃないかなって気がしますね。今はそれをもっともっと良くしていきたい感じです。
──最後の最後に『Rooftop』読者とファンの皆さんに熱いメッセージを。
MISSILE ライヴハウスって音楽を聴きながらお酒を飲む所だと僕は思ってるんで、みんなお酒を飲めばいいんじゃないですか、と。
KENJI もうガンガンにお酒飲め! と(笑)。
MISSILE “酒飲んで来い、この野郎!!(怒)”って書いといて下さい(笑)。■■


Relase

RAZORS RISING!!!!
PIZZA OF DEATH
PZCA-13 / 2,300yen (tax in)

Live info.
<RAZORS RISING!!!! TOUR>
2003年6月28日(土)下北沢SHELTER
RAZORS EDGE / Idol punch / WATER CLOSET / BOYS NOW / TROPICAL GORILLA
OPEN 18:30 / START 19:00
PRICE: advance-2,000yen / door-2,300yen(共にDRINK代別)

6月1日(日)熊谷VOGUE
w/ FUCK YOU HEROES / GLEAM GARDEN / Wastefull Ghost / ENDZWICK
6月13日(金)札幌KLUB COUNTER ACTION
w/ KNUCKLEHEAD / green! / NO-HITTER / BATHKING
6月14日(土)仙台BIRDLAND
w/ TOTAL FURY / RISE AND FALL / DIGNITY / GOOD NIGHT A FAKER
6月29日(日)名古屋HUCK FINN
w/ Idol Punch / THE 原爆オナニーズ
7月19日(土)福岡キースフラック
w/ PACKS8 / U SPAN D / EEVEE / JOHARRY'S WINDOW
7月20日(日)大阪/十三ファンダンゴ 『"THRASH 'EM ALL!! vol.14" RAZORS EDGE presents』
w/ BREAKfAST / YELLOW MACHINEGUN / IDOL PUNCH

【TOTAL INFO.】PIZZA OF DEATH RECORDS: 03-5790-2381

◆RAZORS EDGE OFFICIAL WEB SITE http://www005.upp.so-net.ne.jp/razorsedge/