今回は結成9ヶ月の短期間でフル・アルバム「TIGER STYLE」リリース、 そしてSHELTERでのワンマン敢行!!!  という超ド級の新人バンド?! ASPARAGUSの実体直撃! ノリに乗っている彼ら、それは決して奢りじゃなかった〜! とにかくウンヌンカンヌン抜きにして聴いてみてッ! みんな絶対好きだから。 (INTERVIEW CHIE ARAKI)


●スタジオ入って曲が出来て。ライブをやっていたらアルバムが出したくなった
――バンドの結成の経緯は?
渡邊 忍(VO/G) ドラムの一瀬がpopcatcherをやっていて、僕も前のバンド(CAPTAIN HEDGE HOG)をやっているときに「セッションをしないか」って誘われまして。いいなぁって思ったんだけど、実際僕はセッションは苦手だったんですよ。バンドでずっと育ってきたから。曲がないと出来ない人間なんで。だったら曲をつくってバンドをやっちゃおうぜって始まったんですよ。みんなでスタジオに入って、曲を作って。そしたらライブがやりたくなって、ライブをやっていたらアルバム出したいなっていう、いい加減なノリですよ(笑)。
――(絶句)、、、、めっちゃくちゃシンプルですねぇ!
忍 そうです、そうです。シンプルがいいでしょ〜!
――一瀬さんが発端だということですが、バンドを新しく始めるのこの二人だった理由は?
一瀬正和(Dr/CHO) やりたかったメンツっていうだけなんですよ。両方ともすごい人で。僕から見て半端なかったんですよ。やってみたい〜、やっちゃった〜って。
忍 でも、解散が重なって。ASPARAGUSの方にドロっと重心が行ったんですよ。だからリリースまでドロっとこぎ着けちゃったんです。僕にしたら、キャプヘジが終わって休んでいる場合じゃねぇ! ガツガツいきたいっていう思いがあって。シングルは軟派なイメージが僕の中にあって。硬派にアルバムからスタートしたい! って思ったのね。

●プレッシャーなんてない モテないし
――そのアルバム「TIGER STYLE」が、11月11日にリリースされますね。曲を作る段で前のバンドサウンドは意識されましたか?
忍 絶対ね、何も引きずっていないっていうことは言い切れないんですが。
山下潤一郎(BA/CHO) でもなんにも考えてなかったし。
一瀬 どうしようとか前のバンドの事は考えてつくってなかったね。
――そうはいっても、やはりASPARAGUSの差別化の部分に関して、現だったり前のバンドの事は気になったり、プレッシャーになったりしたんじゃないかなぁ、って邪推してしまいますが(笑)。
一瀬 ないないない〜! 少なくとも俺と潤君は全くない!
潤 実際ないんですよ! プレッシャーなんて、俺らのことなんて誰も知らないし(笑)
一瀬 モテねぇし!
――ありゃりゃりゃりゃ(笑)。
一瀬 昨日だって、潤君と「もう辞めようか〜」って話していた所よ。
忍 おいおいおい〜!
潤 モテねぇしな〜って(笑)。辞めようぜ〜って。AS抜かしてPARAGUSっていうバンド組直さねぇ?! って(笑)。
忍 俺はASか〜(笑)。
一瀬 でもそれでもモテなそうだしね。
潤 しょうがねぇな。
――如何にしてもモテたいと。
一瀬 モテたいからバンドやっているんですもん!
潤 それだけかもしれないね〜(笑)。
――そうか、、。ツアーを回ってきて、その辺の現状はどうだったのですか? 大体見えてきたと思うのですが。
忍 いい感じ。この二人がお望みの通りモテていましたよ! 俺は俺でその辺がヤキモキしたりして。でも、俺はその辺は心は広いので。全然いいんですけどね〜。
潤 妬んだりしないもんね〜(笑)。
忍 ドラムの一瀬はすぐ妬むよね。
――そうか、バンドの仲は微妙だ(苦笑)。
一瀬 妬んでない、妬んでないよ、、、。
忍 まぁ、そんなのいいんですけどね。
一瀬 もう、おれはPARAでやろう、、、。
忍 はいはいはい。

●胸キュン
――3人が集まって、どのような音楽をやっていこうかという話はありました?
一瀬 なかったんですよ。
忍 結構胸にキュンと来る音楽。僕はそういう音楽しか目指していないかもしれないですね。ストレートで胸にくる感じ。メロディーが良くて、いい曲だなって思える音楽だよね。
――ずば抜けたメロディーセンスはASPARAGUSでも健在だな〜って思いました。全曲通 して。
忍 それは嬉しいですねぇ〜。それに、後の二人の色をバーンと出していくだけじゃないですか。
――そうすると、ASPARAGUSになってしまうと。
忍 そうですね〜。単純な話ですよね。
――今回のアルバム11曲のクレジットは忍さんになっていますが、3人がストレートな気持ちとストレートなアプローチで曲が作られているのじゃないかって、個人的には思ったのですが。
忍 そうですね。3人が3人の音を鳴らしたときに、それぞれの表し方はあって、それが良く出たなって思ってます。
一瀬 そうだね。それしかできないって言うのがあったんだけど(笑)。

●9ヶ月間での一瞬の集中と一服
――それにしても、9ヶ月っていう短期間で良くもまぁ! って思いますよ。
忍 9ヶ月の中でもダラダラやった感覚じゃないんですよ。カツカツの中でもキュキュキュって締める所は締めて。
――ASPARAGUSにかけるエネルギーが集結した感じですね。
忍 早くアルバムを出したいっていう気持ちもあったし。
一瀬 しかも、楽しかったから早かったよね。スタジオに入るのも楽しかったからね。
潤 時間に対する集中力もすごく高いんですが、休憩も多かった!(笑)
忍 そうそうそう! 休憩ばっかりやっているんですよ。
――休憩、、、何しているんですか?!
忍 一服ですよ〜。とりあえず。
――なるほどぉ〜(苦笑)。まぁ、バンドをつくる上では大切な休憩ですよね。そういう所からもバンドが固まっていったりとか?!
一瀬 そうそうそう! そういうことですよっ!!
忍 まぁ、でもねちょっとの時間の集中力が結構高まっているかなって。とにかく今の気分で早くつくりたかったから、良かったですよ。

●ワンマンなお年頃
――とにかくバンド結成から短期間でアルバムのリリースっていうのは、すごくビックリしたんですが、本来はインディーズレーベルからのリリースなんだから出したいときに出すのが大前提にあるんですよね。しかもリリース前にきちんとライブをやりつつ、そしてリリース後にはSHELTER.ワンマン! どうしちゃうの〜ってくらい順調ですね〜!!
忍 もう勢いだけですね〜。しかもワンマンに関しては、3P3Bの社長が酔っぱらった時に「おめーらワンマンだ〜」って言って。じゃあやっちゃおうかな〜?! っていうノリ。SHELTERの西村君も「マジッすか〜?!」って驚いていたけど(笑)。
潤 酔っぱらって言っているから、次の日覚えていないとかなんだけど(笑)。
忍 まぁそんな感じ。お客さんの入りとかは抜きにしてもねぇ、、まぁいきなりワンマンから始めてもいいかな〜(笑)って。面 白いじゃん!
――うん、すんごく面白い!
忍 お互いバンドもやっているわけでしょ。ずぶの素人って言うわけでもないし。なんとなくワンマンが楽しい年頃かなぁって。ワンマンやってもいいかなぁって。変なプレッシャーは全然ないしね。まぁ失敗したら、ごめん! すまん! くらいで。申し訳ない! って。

●3人の気持ちのチューニング
――なるほどなるほど! ASPARAGUSって色んな事を連想するんだけど、結局さらっと聴けちゃったかもしれないですよ。
忍 そうですそうです。とにかくストレートでしょ。でもよーく聴くと違う部分もあるんですけどね。1曲でも引っかかればいいやっていう気持ちがありますね。いろんな事を取り払って。
――単純に簡単にストレートに量産しているんじゃないぞと。
忍 そう、ちょろっと。プラス、後々聴いたらすごくキャッチーだしね。自分でもすごくいいなぁって思いますよ。だから、曲つくりに関しても、ここでひねくれてこうだぁ! っていうような感覚はあんまりなくて、すんなり気持ちが良くてすんなり聴くことが出来る所が多かったですね。
――バンドとしては、1st.らしいアルバムですよね。ただ、そこにデビューやら初音源やらで生まれてくる、気負いだと肩肘張った感覚が全くそぎ落とされている感じ。
一瀬 気負いは全くないですね〜!
潤 気負いっていうか、いい加減なんですよ。
――照れなくてもいいですよ〜(笑)。とにかくいいんですから! ストレスがないんだなぁっていういい雰囲気が曲にどうしたって、しみ出ているんですから!
忍 そうね。レコーディングもレコーディングで楽しんでやりましたね。レコーディングも一服がおおくて。エンジニアも一緒に一服が多かった。
――一服がとにかく好きだねぇ〜。でもぐっと締める所は締め。
忍 そうそう、一瞬の集中。一瞬の輝きを本当に大事にいしていて。例えばちょっと間違えちゃっていても、ノリとして良ければそっちを優先してきていますから。そっちの方がよかったんですよ。
一瀬 勢いにかけたかったっていうのもあるし。ずっとラフというか、気が張っていないというか。 潤 その辺が3人とも同じ気持ちじゃないとダメになるじゃないですか。
――以外とその気持ちのチューニングは難しいですよね。個人差もあることだし。
潤 そう、だけど今回は不思議と一致したんですよ。本当によかった。
忍 厳密に言えばあわせたんですよ。一人ずつ寄りかかっている所があって、みんなの気持ちが一致したと言うよりは、もたれかかったうえでいいバランスが見つかった。だから一致させたと。あんまり深くは考えていないんですけどね。

●ASPARAGUS現時点にして最高!
――下世話な話ですが、前のバンドが大きければ大きいほど、新プロジェクトが始まるときには色んな事を言われたりすると思うんですよ。現に私も結構考えてしまったし。
忍 それはありますよね。どうやって受け入れてもらうかっていうのもあるし。でも、その辺は聴いている人が考えて欲しいんですよ。やっぱり、ASPARAGUSのライブをやってみても、キャプヘジだったりpopcatcherだったりのお客さんはきてくれているんですよ。でもそれは最初だけだと思っているんです。この3人ひっくるめて、ASPARAGUSのことを好きになってくれないと長くは続かないんじゃないかな。
一瀬 後は俺たち次第だよね。それは焦ることもないし、前にやっていたバンドの事を隠す必要もないし。引きずらないわけでもないし。ゆっくりね、ゆっくり頑張ろうって思うんですよ。
忍 なんていうのかなぁ、そういう考え方も含めて今はすごくいい状況なんですよ。まだ全然どんどんやっていけばどんどん良くなっていくだろうとか。お客さんが増えるとか、CDの枚数が増えるとか。テクニックが向上するとか、いい曲がどんどん生まれるとか。そういう事って考えられるじゃないですか。でも、そういうことをちょっとおいといても今の状況、3人の雰囲気とかね、すごくいいんですよ。だから、この先が恐いなぁって思っていたりして。逆にね。回りに揺さぶられないようにする方が難しいのかなぁ、なんて思っちゃったりして。ある意味今が最高! 絶好調ですよ。俺はバンドの何ていうのかな、バンドが最高か最高じゃないかっていうのは気持ちの問題だと思うんですよ。で、ASPARAGUSの気持ちは今すごく最高なんですよ。例えばリスナーがどんなに誉めてくれたとしても、俺たちの気持ちが最高じゃなければ、それは最高じゃないし全然面 白くないし。この良さは絶対に出ないですから。そういった部分では今が最高だな。だからこの先どうしていこうか、っていうのを考えちゃったりして。
――まぁね、そうはいっても、11月にはアルバムリリースで、SHELTERワンマンで。否が応でも気持ちは上がっちゃうでしょう?!
忍 そう、そうなんですけどね。
一瀬 そんな簡単に言われてもねぇ〜(笑)。なんかイヤだなぁ〜、俺たちバカみたいじゃ〜ん!! なんか悔しいぞ(笑)。思い通 りになんか行かないよ〜!(一同爆笑)
――えぇ〜っ! だって、そんなの音聴いたらわかるでしょ〜! マイナスの要素が無いもん。隠しているわけでもなく。
一瀬 そうか〜。

●スキナンデショッ!
忍 前のバンドもそれなりに長くやっていたり、自分の年も日ごとに老いていくわけですから。とにかくフレッシュな気持ちでスパンスバンスバーンってやっていきたいですよ。
一瀬 スパンスバンスバーンですよ〜(笑)!
忍 しかも前のバンドから進化していることを大抵誰でも望むでしょ。音の追求がなされているとか。でも違う。
――肩すかし喰らいましたねぇ〜(笑)。
一瀬 それでOK! それは嬉しいですよね。
――でもそうはいっても、このASPARAGUSのキュューーーンってした感じが好きなんでしょッ!! はい、、、、好きなんです、、、、、。っていわされちゃう感じ。
一瀬 (ささやく感じで)好きなんでしょ?! あぁ、、、好き。こんな感じ。


<ライブ>
2002.11.24(SUN)
TIGER STYLE at shimokitazawa SHELTER
ASPARAGUS(ワンマン)

ASPARAGUS LIVE!
2002.12.07 (SAT) at 沖縄K-MIND
2002.12.13 (FRI) at 下北沢SHELTER
2002.12.14 (SAT) at 新宿LOFT
2002.12.16 (MON) at 下北沢SHELTER
2002.12.26 (THU) at 下北沢SHELTER

<リリース>
ASPARAGUS FIRST DEBUT ALBUM
TIGER STYLE
2002.11.11 OUT

<インフォメーション>
www.3p3b.co.jp