bloodthirsty butchers:吉村秀樹 (vocal&guitar)/射守矢 雄 (bass)/小松正宏 (drums)
54-71:佐藤慎吾 (vocal)/高田憲明 (guitar)/川口賢太郎 (bass)/堀川裕之 (drums)



規格外の組み合わせによる規格外のシェルター昼夜2公演が実現!  ブッチャーズと54-71のインタビューに同行し、話を聞くだけと思っていた自分はただのライヴハウスの人であり、どちらかといえば口下手。そんな小市民をインタビュアーにして取材させる『ROOF TOP』編集部は基本的に狂っています。こんな新人インタビュアーにのんびりと付き合ってくれた2バンドに感謝。インタビューというより座談会だったのですが、愛情あふれる話にまとまっております。(interview:西村仁志/SHELTER)


シェルターで新しいことをやっていきたい
──ブッチャーズと54-71の交流はいつ頃からなんですか?
吉村 シェルターがきっかけだよな。俺が思い出すのは…シェルターの表で呑んでたんだよね。あれが結構印象が深いかなぁ…。あの時も2公演やってたよな、年末で。
川口 ああ、そうそう! 大晦日にシェルターとロフトのライヴを掛け持ちしてたんだ。[註:2000年12月31日、シェルターとロフトで行われた〈THE FINAL OF 20th century〉のこと]
──吉村さん、54-71に付いて回ってましたよね。


川口 ロフトでDe+LAXの次だったんだ、俺ら。で、De+LAXのファンが「ピックくださ〜い」とか言ってるのを吉村さんが懸命に拾ってんの(笑)。
吉村 「何しに来たんですか?」ってロフトの店員に言われたから、「ローディーです」って。
──吉村さんは時々シェルターの店員にもなりますからね。シェルターのカウンターに入る許可が下りてるのは、吉村さん、高田さん、ヘラさん(200MPH)、三原(重夫)さんだけなんですよ。「あの人たちはもうしょうがない」ってカウンターのスタッフが言ってますから。
堀川 吉村さん、シェルターのスタッフだったんだ?(笑)
──自分でお客さんにビールついで回るくらいですからね(笑)。今回の〈official bootleg〉は、ブッチャーズが54-71を誘った感じですか?
吉村 うん。お前(西村)と俺で話してて…お前も絡んでるんだよ。「シェルターで年に1回くらいは新しいことをやるんだ」「新しいことをシェルターに提供するんだ」って俺が言ってたんだよ。
──俺が覚えてるのは、ナンバーガールの(中尾)憲太郎さんとかと「ラモーンズが1日に2公演やってたよね」って話をしてて。それで「1日に2公演やってくれるようなバンド、いないですかね?」みたいな話を吉村さんにしたと思うんですけど。

吉村 あ〜ン。でも、俺も思いつきで「1日2公演」って言ってたよ。
──そうそう。それで、「そういえば俺もそういうのをやりたいと思ってたんだ」って。
吉村 去年も〈ハラコロ〉(HARAKIRI KOCORONO)をシェルターでやって、「ビールの箱持ってこい!」とか「これじゃ足りねぇ!」とかやったけど[註:後方の観客がステージを観やすいようにと、吉村の配慮からビール・ケースで急造の足場を作った]、それでも「年に1回くらいは新しいことを提供するんだ!」って…。
──結構前から言ってましたよね?
川口 最初は吉村さん、「夜中、朝、昼の3公演にするんだ!」って言ってましたよ。「夜の公演はやらない」って(笑)。
吉村 だけどジャニーズは1日に何公演もやって凄いよな。クルクル回るのが大変なんだよ、あれ。
──ジャニーズはこの間、1日5公演やってましたよ。[なぜかジャニーズ・ネタに詳しい西村]
堀川 5公演!? …今オレ、火ィついたな…負けたわ! まぁでも、奴らは口パクだしね!

昼の部終演後は公開打ち上げ!?

●合体ユニットの音源は、我らがリーダー・Mr.yoo(左)と佐藤(右)の掛け合いに注目!


──ブッチャーズと54-71の合体ユニットで音源を作ったそうですけど、ライヴで両バンドの共演はないんですか? 吉村 どうしようかなぁと思ってんだよね。
小松 まだ全然考えてない。普通に考えたらやるよね。
高田 でも普通じゃないからやらない可能性もあるからね(笑)。
──じゃあ「札幌だけでやろうか?」とか。 吉村 ああ…うん、そこくらいから考え始めてる。違う曲をやって帰るとかね。 川口 みんなで「ジョニー・B・グッド」やって帰るとか?(笑)
吉村 何のことはないでしょ、こっちでやりたくなったら一緒にやればいい。一緒に演奏する、しないは…まだ“どうしようか?”って段階。今初めて話に出たからね。
──当日はシェルターの入り時間が確か13時くらいですけど…大丈夫ですか、いつも起きてます?
吉村 起きてるよ。今日は寝てたけど。
──昼の部が終わってもまだ外は明るいですよね。
堀川 あれ? 昼の部が終わったら、打ち上げやるんでしょ?
──エッ、みんなでご飯じゃないんですか?
吉村 いや、リハだよ?
堀川 いや、打ち上げだ、打ち上げ!(笑)
──昼の部終わって、リハやって、打ち上げやって、それで夜の部ですか?(笑) でも、昼の部でオーディションに受かってないと、夜の部には出れないかもしれないですよ。
堀川 …き、厳しいなッ、店長!
吉村 ヨシ、オーディションしよう! 昼の部みたいにオーディションやろう!
川口 俺ら、シェルターのオーディションを逃げたことありますよ(笑)。
吉村 俺らなんか、CBGBのブッキングだと思って行ったっけ、オーディション・ナイトだったことあるよ。
──CBGBにもそういうのがあるんですか?
射守矢 日曜の夜にね。客足に影響がないように、って。
小松 客なんていやしないんだけど(笑)。
射守矢 でも、一応合格はしたんだよね。
吉村 俺、カウボーイから100ドルもらったことあるけどね。「お前ら帰れ!」ってそのカウボーイに言われて、後でちゃっかり100ドルくれてるの。“結構イイ奴じゃねぇか”って(笑)。
──54-71は海外でのライヴはまだないですか?
川口 ないですね。海外はこの間のシカゴのレコーディングだけですね。
吉村 行こうとしたことはあるんだよな?
堀川 行けるかと思ったら、横槍が入ったりして…ブッキングの人が失踪したりとか(笑)。
──『enClorox』のエンジニア(=ボブ・ウェストン/スティーヴ・アルビニ率いるシェラックのベーシスト)から呼ばれたりは?
高田 シェラック本体が、各自の活動が忙しくてライヴができないんだって。
川口 「シカゴでライヴをやってもソールド・アウトしないよ」なんて言ってた。「フガジがやれば完売するだろうけど」って。
高田 「シェラックがシカゴでライヴをやれば1,000人、フガジが来たらシカゴで2,000人」だって。
堀川 俺らが行ったら2,001人くらいかな(笑)。
川口 ブッチャーズは海外に行かないんですか?
吉村 …英語喋れないもん。
──昔はあんなに行ってたじゃないですか!
吉村 いや〜専ら外人が苦手になってきちゃってて…。この間ロフトでやったシャイナーの時も、ひどかったよォ、俺の英語。シャイナーのメンバーが苦笑いしてたから。
──でも、呼ばれたら行きたくないですか? 吉村 行きたいよ。…飛行機さえなきゃな。
小松 俺、スチュワーデスがヤだ! 凄く冷たいんだよ。
堀川 エ〜ッ、だって究極のサービス業じゃないですか。
吉村 いや、外人の話よ? 通じないんだもん、言葉が。終いにゃ俺の機内食を出してくれなかったんだから。
──それは吉村さんが何かしたんじゃないですか?(笑) 向こうだとメシは何食べてたんですか?
吉村 世界一重たいブリトーとか。ショックだったぁ…あんな馬のクソみたいなの食えるかって! お陰様で俺は今、豆が大好きだよ。ブリトーの中に豆がたくさん入ってたから。
──吉村さんはシェルターのメニューにあるチリビーンズが大好きですからね。
吉村 挙げ句の果てには自分でチリビーンズの缶詰を持ってきてたから。でも、あれは一個食べると腹一杯になりすぎるわ。
──この前シェルターに来た時、「買っちゃったよ〜」なんて持ってきてましたよね。
堀川 吉村さんは持ち込みがOK、と(笑)。
射守矢 ちなみにそのブリトーは、向こうのホームレスでも「No!」って言うからね。「残ったからあげる」って言っても「No!」(要らない)って(笑)。
小松 あと、射守矢さんはその辺のガキからやたら貰いタバコをされるのが多かった。
川口 俺らもシカゴへ行った時、黒人に「タバコくれよ」って言われたんだけど、「ない、ない」と。そしたら最後にこいつ(堀川)に向かって吐いたセリフが、「お前、黒人のくせに覚えてろよ!」だって(笑)。
吉村 (笑)それ以来、こいつはずっとこの帽子(アメリカ国旗の柄)なんだよ。

裸祭りにガリガリ君…全部向井のせいだ!
──あの、話が思いきり逸れまくってるんですけど…。
吉村 当日は、俺たちまずフライヤーの折り込みからやるんだろ?
川口 店のシャッターを上げるところから始めますか?(笑
) ──トイレも掃除して?(笑)
吉村 やろう、やろう! 11時入りだな!
堀川 PAもお互いにやり合うとかどうですか?
吉村 PA? いいよ、いいよ! 俺やるよ! 「ツェッ、ツェッ、ツェッ… ア、ア、ア…」(と、マイク・テストの真似をする)
堀川 (笑)それがやりたいだけでしょ? 吉村 夜の部はPAがトんでで、生音で演奏ってこともあるから。
堀川 どっちかが生音っていうのも面白いですよね。

●裸祭りの斬り込み隊長・川口(左)と“裏スジ”発言に遭遇した射守矢(右)。


吉村 でもライヴハウスは音を吸うから、生音でやったら凄い情けないかもしれないな。
川口 ちょっと安い感じになっちゃうんじゃないですかね?
吉村 じゃあ安い感じでいこう!
──昼の部と夜の部とで、セットリストは変えるんですか? 吉村 秘密です。ある曲しかできないでしょう? あのね、「同じセットをやる」って断言してやるもんじゃなくて…ジャニーズだって1日何公演かやっても、やる曲は同じじゃない?
──でも、ジャニーズのコンサートはゲストが毎回違うんですよ。[なぜかジャニーズ・ネタに詳しい西村]
吉村 マジで!?
小松 なんでそんなこと詳しいの?
──最近周りにジャニーズ好きが多くて…。先輩ジャニーズが入れ替わりゲストで出るらしいですよ。
吉村 …じゃあ、どうする、ゲストは? 俺らじゃダメらしいよ? 8人目を呼ばなきゃダメらしいよ? 今井(朋美/PA)さん呼んでデビューさせるか?
堀川 (笑)あれでしょ、その日はニシが司会をやるんでしょ?
──おっしゃる意味がよく判りません(笑)。司会って何やるんですか?
堀川 呼び込み。「ブラッドサースティ・ブッチャーズです!」って、ジャ〜ンと(笑)。
小松 まぁでも、昼夜通しで観る人もいるだろうからなぁ…。
高田 通しで観る人のほうが多いんじゃないっすか?
吉村 じゃあ判った! セットリストは昼に1曲目から10曲目をやって、夜は10曲目から1曲目まで戻ればいいんじゃない?(笑) 通 し券を買ってくれた人にはさ、間にシークレット・タイムがあるの。そこで射守矢のマジック・ショーをやろう! 射守矢 ネタが1本しかないからさ(笑)。
吉村 “マジック・パンク”っていうのを昔から考えてて…“マジック&パンク”で“マジパン”。パンクと手品のコラボレート。テーマは「喜ばせて、怒る」だからね。
──(笑)でも昼と夜の間は有効に使いたいですよね。
堀川 だから打ち上げだよ、打ち上げ! お客さんも全員参加! ステージの上で公開打ち上げ!
──それ、お客さんはスタンディングで観てるんですか?
吉村 川口は上半身裸でな(笑)。
川口 この間、モーサムとウチのライヴの打ち上げがあって、吉村さんも来てくれたんですよ。「アイス食いてぇだろ? アイス買いに行くぞォ!」って吉村さんの号令で、全員上半身裸でコンビニまで行ったんですよ。「“ガリガリ君”買い占めようぜッ!」って(笑)。
吉村 もう凄いよ、コンビニに入った途端に店員の女の子2人組が大喜びだもん。なぜかしらインスタント・カメラを持ってて、代わりばんこに写 真撮られたりしてさ。でも、あれはバンドが好きなわけじゃないもんな?
川口 裸好きですね。裸族が好きなんでしょう(笑)。
吉村 しかもさぁ、通りがかりの人に発見されて、ウチの事務所まで電話されたんだよね。
射守矢 だってその次の日、スタジオで茂木(英興/リバーラン代表)君に言われたもん。「“吉村さんがセンター街を裸で歩いてた”って噂を聞いたんですけど…」って。
──直接会いたくはないけど、遠くから見たかったですね(笑)。
吉村 「センター街までは行っちゃダメだ! この範囲だけにしとこう!」って俺、言ってたんだよね。あの時のビンゴ(佐藤)がおッかしかったんだよな。“肉”っておでこに書いて上半身裸なんだけど、バッグを首からかけてるんだよ。「なんでカバンさげてんの?」って訊いたら、「これがないと不安なんですよ〜」って(笑)。
佐藤 (微笑)
川口 それじゃまるで頭が弱い子みたいだもんね(笑)。
堀川 “肉”って書いたのがモーサムの百々(和宏)で、全員で「“肉”じゃねぇだろ、“骨”だろッ!」ってツッコミ入れといた。
吉村 …まぁ、要は“ガリガリ君”買いに行っただけの話なんだけどな。

●驚異の質問魔・小松(左)と“スカムグラインダー”高田(右)

──シェルターの打ち上げも裸祭りになりますかね? 堀川 いやぁ、シェルターは公開打ち上げだからね!
吉村 アイディアがそんなにあるかい? っちゅう話。まぁ“ガリガリ君”っちゅったら俺のせいだよ、どこでやっても絶対。でもあれも、考えてみれば向井(秀徳/ナンバーガール)が悪いんだよ。出演者でも何でもないのに、向井と俺で一番最初に打ち上げの席へ行ったんだよ。「まだ早いんじゃねぇのかぁ?」「いや、行きましょうよ!」って行ったら、メンバーも誰もいないんだよ。で、向井のほうをパッと見たっけ、アイツもう裸になってんだよ!(笑)
川口 奴もモチ肌でねぇ〜(笑)。
高田 この間ブッチャーズとレコーディングした時、この人(川口)が先に来てグルグル回ってたんですよ。で、熱いから服を脱いでたらヨウちゃん(吉村)が来て、「何だよお前、もう脱いでんのかよ!?」って(笑)。
吉村 最初にいきなり脱いでるから“ウッソー!!”って思って。一緒にレコーディングして、できなかったら最後はもう“脱いじゃえ〜ッ!!”って考えてたの、スタジオで。“全員裸になってやるか?”とかさ。そうしたっけ、もう脱いでんだもん、こいつは! 参ったなぁ、あれには。…だから、向井が悪いってこと。
──裸になるのと“ガリガリ君”は向井さんが悪い、と。
堀川 全部、全部。全部向井のせい(笑)。
高田 1日2公演も向井が悪い!
吉村 “桂浜”とかって言うから、1日2公演になっちゃったんだ!

通し券チケットの特典は“愛情”!
──また話が脱線しまくってるんですけど、昼と夜で衣装替えとかあるんですか? これもよくジャニーズがやってますけど。[なぜかジャニーズ・ネタに詳しい西村]
川口 昼、思いっきり派手な恰好してくるか?
高田 あ、俺、吉村さんからもらったヤツ着ようかな。
吉村 ああ、デサントね。スピード・スケート用の真っ赤なユニフォームな(笑)。
高田 あれはフォーマルな衣装だから、オフィシャルな時しか使わない。
吉村 あのスーツは元々、カウパァズの(高橋)一朋の持ち物なんだよ。何に使ってたかは知らないけど。
高田 じゃあ今度札幌行った時にお礼を言わなきゃ。
吉村 あと当日、お客さんがチケットを買うのに並んでくれるんだったら、俺も並ぶな! そういうことにしとこう!
──(笑)並んでどうするんですか?


吉村 そういう意気込みで臨むってことだよ! 並ぶよ、俺は! シェルターの周りをクルクルクルクル回るよ! …そういえば、〈ハラコロ〉の時にバァちゃんがその波に巻き込まれたっちゅうのがおッかしいよな(笑)。
堀川 お婆ちゃんッ!? 吉村 当券が販売される時間まで、客がシェルターの周りをクルクル回ってるらしいんだよ。 ──「16時から並んで下さい」ってことになってて、それまでお客さんは横にあるローソンの前とかにいるんです。で、「どうぞ」って言った途端にお客さんがガーッと来て…。
吉村 それに婆ちゃんが巻き込まれたんだよ(笑)。俺、その瞬間見たかったなぁ〜。
──確かにあのお婆ちゃんは災難でしたよね。ケガがなかったから良かったですけど。
吉村 とにかく今度の昼夜2公演…何が違うかって普通だと思うよ。普通にやろう。目的は、シェルターの1日2公演だから。
──確かにシェルターで同じアーティストが1日に2公演やるのは初めてですよ。
吉村 だから「シェルターで新しい試みを年に1回くらいはやっていこう」って。
──じゃ、これが終わった瞬間に来年のことも考えなくちゃいけない、と?
吉村 そうだよ!
川口 1日に3公演、4公演…ってどんどん増えていくかもしれない(笑)。
吉村 いや、今度やる〈ハラコロ〉だってシェルターで通らなかったんだよォ[註:取材当日はナンバーガールの解散発表前でした]。「月曜日から金曜日までやろう」っていうのが。
──土日じゃなくて月〜金ですか!? 吉村 そう。土日はやっちゃいけない。「月〜金の昼夜を埋めよう」って。でも、どうやらみんな、余り信用してくれなかったらしくて。…どうだい、今回の1日2公演は?
堀川 まぁ…昼夜やる時間を合わせても2時間もないっすよね? 練習のほうが長いんじゃないかなぁ…。
射守矢 今、ワンマンでどれくらい?
川口 16〜17曲。今回のモーサムとのツアーの時は12曲くらい。丁度1時間くらいですかね。
吉村 じゃあ…今度も1時間と1時間だなぁ、やっぱな。普通はこういう場合だと40分ずつだよな? ということは、20分+20分で40分お得なんだ。昼夜観る人は80分お得。だから、通 し券で観る人はもう1回分観れるほどお得ってことだ。 川口 30分ずつで3公演っていうのもアリですよね?
吉村 ああ、うんうん、楽勝! それなら1日4公演だな。
堀川 20分で4公演?(笑) でも、それでもできるよね?
──そんなに間を空けなければできると思いますよ。ちなみに、通し券の特典は特にナシですか?
吉村 う〜ん…当日のその場の雰囲気で「何かあげよっか?」ってなったら決める…。でも、もし何かあげるなら、俺はおにぎりとかがいいなぁ…。食べたらオシマイ。そういう残らないのがいいね。
──握りますか?(笑) 通し券、確か100枚くらいだったと思うんですけど…。
吉村 ヨシ! 1人10個くらいだ、全員で握るのは。大丈夫だよな? 「ありがとうございました〜」って配ろう! だけど、「通 し券でおにぎり付きです」って言われて、通し券買うか?
堀川 どうかなぁ〜。多分、通しで観る人は間にメシを食うと思うんだよね(笑)。
高橋 だから、お客さんに判るようにすればいいじゃん。ウチらがステージやってる時に横でブッチャーズが米を研いで、ブッチャーズがやってる時に横でウチらが握って…。
吉村 ヨシ、おにぎり付きだッ! 握ってこよう! 家で炊いてくるべ! 具は任せる!
射守矢 メンバー各人の経済状況によって具の中身が変わる、とかね。「あッ、このおにぎり具が入ってねぇよ!」とか、「ご飯が茶色いよ!」とかさ(笑)。
吉村 それでいこう! 意味判んないもん。ダメだったら100円で買ってあげるよ。
──通し券に“愛情付き”って書いといて、「“愛情”って何だろう?」って思わせるとか。
吉村 あ、それいい、それいい! やっといいこと言ったな! だってよォ、〈ハラコロ〉ん時にさ、シェルターの外で券がなくて入れない人がいたんだよ。で、俺に「中に入れて下さい」って言うわけよ。でもさ、その一部始終をその向こうの人とかも見てるんだよ。
川口 それキツイなぁ…。
吉村 だから、「ゴメン! 他に誰もいない時に1人だったら入れてあげられるのに…。ゴメン、それはできない!」って答えて、思わずジュース奢っちゃったもん。
──そう、あの時振る舞ってましたよね。
吉村 振る舞ったよォ〜。あの時、2,000〜3,000円しかなかったのに全部使ったもん。
堀川 いい話だなぁ。
吉村 だから、通し券には“愛情付き”。ステッカーとか記念品っぽいものより、食べてなくなるほうがいいよな?
高田 判らないっすよ、冷凍して取っておくマニアがいるかもしれないし。
吉村 (笑)いねぇだろう、「不味くて食えねぇ!」っちゅう奴はいるかもしれないけど。

にぎり、ふぐり、探り、ネバります
吉村 あとアレだ、合体ユニットの名前は言ったよな? “バック・ストリート・ボーイズ”。これはちゃんと書いといてくれ。
川口 吉村さんが言うには、“裏スジ・ボーイズ”だと(笑)。“ボーイズ”の“ズ”は“Z”で、ポコ○ンの、裏スジのボーイズなんだって。
吉村 だって“バック・ストリート”だから“裏スジ”だろ? 突き当っちゃうからね。なんせ『裏のスジの突き当り』(小誌に連載されているブッチャーズの人気コラム)だから。
射守矢 俺が関西へ行った時に、道を尋ねたことがあってさ。そしたら、「ああ、あそこね。裏のスジの突き当りだよ」って言われたの(笑)。「何処だそこ? 先っぽか?」って(笑)。
吉村 単にそれだけなんだよね。そこから始まってるんだよ、“バック・ストリート・ボーイズ”は。英語に直訳してみればこれだろ? それ以外は考えられないもん。

●“ボボ”堀川(左)がこだわる昼打ち上げを何とか食い止めようとする店長・西村(右)。

堀川 直訳かどうかは判らないけど(笑)。ということは、あの本家も“裏スジ・ボーイズ”ってことか?(笑)
──じゃあ、最後に“愛情”に対する意気込みをみなさんから。
堀川 “愛情”を持って全国を回りますので、足を運んでほしいですね。
射守矢 えーと…“にぎり”を付けますんで来て下さい。
吉村 “にぎり”を付ける? “ふぐり”じゃないよね?
川口 “ふぐり”を付ける?(笑) それは俺の役目だ!
吉村 「おイナリさん一丁〜」ってな(笑)。そんなネタばっかりだねぇ。それ以上発展しないのがいいよな。
川口 じゃあ僕は“ふぐり”を付けます! よろしくお願いします!
吉村 “にぎり”“ふぐり”と来た。さぁどうする?
佐藤 …“探り”を入れます。
吉村 そう来たかぁ〜。じゃあ俺はねぇ…“ふぐり”もう1個行こうかな! 人間のラジエーターだからね! ちゃんと冷やしとかないとな、うん。
高田 “にぎり”も“ふぐり”も噛みしめて…っていうところで。楽しみにして下さい。
吉村 さぁ小松。
小松 ああ…ゴメン、今トイレに行ってたから。何?
──“愛情”についてのコメントが、いつの間にか“ふぐり”の話になっちゃったんですよ。
吉村 愛情を握って、ふぐって、探って、またふぐって、噛みしめて…みんな続いてるんだよ。噛みしめたらどうする? 愛情を、だぞ。連想ゲームだ。
小松 えーと……じゃあ“ネバり”ます。
一同 (爆笑)■■