男は黙ってパンツ一丁! 鍛え抜かれた胸毛とケツをしかと見届けよ!
 1997年の結成以来5枚のオムニバス・アルバムに参加、精力的にライヴ活動を重ねてきたJr. MONSTERが遂に初の単独音源『MONSTER'S SPIRITS』を発表した。それに伴い、現在彼らは全国22ヵ所に及ぶレコ発ツアーを鋭意敢行中。入念なリハーサルと衣装のパンツ選びに余念がない!?(約一名)ツアー出発目前の慌ただしい彼らを、ホームグラウンドである新宿ACBにて緊急直撃した!(interview:椎名宗之)



こだわり抜いた末に生み落とした初の単独作
KEV え〜、ドラムの“トマティ”KEVです!
江島正寿 あ、そういうので行く?(笑) じゃあ……ベースの“ボブ”江島です!
並木大輔 ギターの“ビリー”並木です! “ビリー”の由来は特にありませんッ!(笑)
──…皆さん、いつからミドルネームが入るようになったんですか?(笑)
KEV BBQ CHICKENSのレコーディングへ遊びに行かせてもらった時からです!
──ついにレコ発ツアーが始まりますが、準備は万全ですか?
KEV いや〜、もうドッキドキですッ! 期待と不安の両方が入り交じった感じですね。
──初の単独作『MONSTER'S SPIRITS』をやっとリリースできての心境は?
KEV 地元が立川なんですけど、家の近くのレコード屋で当日に売れ切れたとか、予約が結構入ってるとか聞いたり、もう信じられないですよ。ビックリです。CDに入ってるのは、今までずっとライヴでやってきた曲ばかりなんですけど、勢いというか“ライヴ感”を絶対に残したかったんですよ。それは巧く出せてるんじゃないかと。
並木 “初めての単独作品はステップアップレコーズから出したい”っていう想いがずっとありましたね。
KEV うん。最初に自分たちの音源を世の中に出したのは、ステップアップから出た『…OUT OF THIS WORLD』(1999年発表)っていうオムニバスだったんですよ。それが出た時から、“いずれは自分たちの単独作品をステップアップから出したい”って思ってましたね。他のレーベルからの誘いもいくつかあったんですけど、それも全部断って、ステップアップからCDを出すことだけを目標にやってきたんです。
──『MONSTER'S SPIRITS』の“SPIRITS”は、バンドの精神性、心の在り方を象徴した言葉なんでしょうか? KEV タイトルを決めた時に、余り深く悩んだってわけでもなかったんですよ。タイトルには“魂”というか、そういう言葉を入れたくて。ただ“SPIRITS”だけだと短すぎる気もして…。 ──“アルコール”って勘違いされる可能性もありますもんね(笑)。
KEV (笑)だから“MONSTER'S”を付けることによって、「これが俺らの魂なんだ!」って意味にして。
江島 最初は『MONSTER'S SOUL』っていうのも候補にあったんですよ。
KEV だけど『MONSTER'S SPIRITS』のほうが語呂も良かったんですよね。
──そもそも“Jr. MONSTER”というバンド名の由来は何処から?
KEV 俺と江島が所属してた少年野球のチームが“Jr. MONSTERS”っていうんですよ。 江島 で、“S”を取っ払って“Jr. MONSTER”。その野球チームはもう解散しちゃってないんですけど、俺らが名前を引き継いで。野球なんてもう全然やってないですけど。
──CDの最後に「ニャンニャン」という妙な声が入ってますが、あれは一体…?
KEV 違う意味での“ニャンニャン”です。“チョメチョメ”とも言います。
江島 完全に死語ですね!
──そっちの“ニャンニャン”ですか! 言葉の寝かせ具合は丁度いいですね(笑)。
KEV あれはHAWAIIAN6のディーゼルの声なんですよ。 江島 一応弾き語りなんです。ギターを持って。ちなみにコードはCです。
──今回のツアーの後半は、そのHAWAIIAN6のレコ発も兼ねているんですよね。普段から交流はあるんですか? 並木 プライベートでもよく会ってますよ。朝までデニーズで話し込んだりして。夜中にディーゼルから呼び出しの電話が掛かってくるんですよ。「都合悪かったらそっちまで行くよ!」とか言って、わざわざ車で来てくれたり。
──そんなに長い時間、何の話をしてるんですか?
並木 バンドの方向性や熱い音楽議論……を3分くらい。後はずーっと女の子の話ですね(笑)。
──HAWAIIAN6以外にも、各地でSTOMPIN' BIRDやFUCK YOU HEROESなど親交のあるバンドとの共演が多いですね。
KEV そうですね。ブッキングは自分が担当したんですけど、今回のツアーは初めての自分たちのレコ発という想いを込めて、昔から馴染みのあるバンドに声を掛けました。僕らより何歩も先を行っちゃってるバンドが多いじゃないですか? だからある意味、このツアーは自分たちにとって彼らへの挑戦なんですよ。

ツアー最終日のシェルターは「俺の毛を見てくれ!」
──全国各地へはもう何度も行かれていると思いますが、ツアーの醍醐味って何ですかね? やっぱりメシですか?
KEV メシもありますけど、メンバーや友達と各地へ行く雰囲気っていうのが一番ですかね。オトナの旅行みたいなノリが楽しいです。ワンマンをやるのとかも余り頭にないんですよね。俺らだけでやるよりも、皆でワイワイやったほうが楽しいんで。
並木 やっぱり、ツアーは普段ライヴを観ることのできない人たちに観てもらえるのが嬉しいですよね。
──ツアー最終日のシェルターではお世話になります。
並木 こちらこそお世話になります! 僕らにはもう聖地みたいな所ですからね。想い入れのあるライヴハウスだから、想い出に残るようなライヴにしたいですね。初めての単独作のファイナルだし…。
KEV 気持ち的には「ツアー全部の日がファイナル!」だと思ってるんですよ。シェルターはそのファイナルのファイナルですからね…多分、泣くんじゃないですかねぇ。物凄くこだわり抜いた音源のレコ発最終日だから。
江島 うん、一瞬一瞬を大切にしたいよね。打ち上げが終わるまで一瞬一瞬を大事に(笑)。
──年内は、ツアーを終えたら新曲の仕込みをしたりする感じですか?
江島 そうですね。余り間を空けずに次の音源を出したいし、自分たちの企画ライヴをもっとやっていきたいですね。
KEV 一応、<KEV night>っていう自主イヴェントをやったりはしてるんですけどね。基本的にJr. MONSTERのライヴで自分は喋らないんですけど、<KEV night>の時だけ俺がパンツ一枚で大ハシャギするという。自分で衣装も用意して……衣装って言っても、そのまま裸なんですけどね。パンツ一丁で(笑)。
江島 ケツの穴が空いたUSAパンツ姿が舞台衣装なんですよ!(笑)
KEV 切り刻んだTシャツも着るんですよ、完全にヘソ出しで。あとでっかいサングラスを掛けて。一応、コンセプトは“あゆ”(浜崎あゆみ)なんですよ! その衣装のコーディネートもディーゼルなんですけどね。ドンキホーテで衣装を全部買ってきてくれて。
江島 “あゆ”っていうより“塩沢とき”っぽいよね(笑)。
並木 <KEV night>は普段の自分たちとは違う面が出せるから楽しいですよ。この企画限定の新曲もあるんです。「椿」っていうんですけど、バスドラ踏んで「椿ッ!」って叫んでチョッパヤで終わるんです(笑)。
KEV 「さいたま市合併」って曲もあるんですよ。それはバスドラを2回踏むだけ。唄うのは俺です(笑)。
──S.O.D.みたいっすね(笑)。で、今度のレコ発ツアーではパンツ一枚にはならないんですか? 並木 シェルターのファイナルでパンツ姿を見たいっていう声もあるよね(笑)。
KEV シェルターって恰好よく見せる場所っていうイメージがあるんですよ。自分のキャラ的には二の線じゃないのは充分判ってるんですけどね(笑)。いや、このツアーのどこかでやろうとは思ってたけど、それがファイナルでとは思ってなかったんだよなぁ……。
──いっそのこと、メンバー全員でパンツ一丁になるっていうのはどうですか?(笑)
江島 いや〜もう全然イイですよ!
並木 全く構わないですよ!
KEV パンツ一枚でも“気持ちは前にある!”っていうのが大事ですね!
──ボロは着てても心は錦、と。バンドのパブリック・イメージを損なうことないですか?(笑)
KEV どっちかって言うと、俺らはヴィジュアル寄りですからね!
並木 「前髪が命!」みたいな。誰も気づいてくれないですけど、僕はライヴで前髪を“J”の形にしてるんですよ。Jr. MONSTERの“J”ですよ!
江島 俺から見たらミスフィッツみたいだけどね(笑)。
──こんなに恰好いい曲をやってるのに、“USAパンツ”発言の前ではもはや何の説得力もないですね(笑)。
KEV まぁ…シェルターのファイナルは一切の隠し事ナシで行きますよ! 「俺の毛を見てくれ!」って感じですかね(笑)。■■