STICK INSIDE×TOGROWS


 

練馬の親友、悪友(?!)、腐れ縁(??)同士のSTUCK INSIDEとTOGROWSが同時期にリリースしたぞ! これはやばいやばい、なにかあるなぁ、って伺っていたら案の場(!)4月22日にWレコ発 at shimokitazawa SHELTERが緊急決定!!! ということで、こっちもやりますやりましょう〜! ってなかんじで両バンドを緊急招集して、お互いの話を聞いちゃいました。 あ、、、初っぱなから対談にしちゃうと、わーわーわーわー収集がつかないのを見越して、今回は一部:TOGROWS、二部STUCK INSIDE、延長戦という構成にさせて頂いておりまっす。(Interview & Text:CHIE ARAKI)


(まずはTOGROESから)
----TOGROWSの結成の話を。
daige(TOGROWS) 僕とdaichon(G:本日欠席)が野球をしているときにやろっかぁ!! っていう話になって。知り合いをかき集めたんですよ。高校の友達だとか。いいだしっぺは僕。何にも知らなかったんですけど、バンドがやりたかったんですよ。二人でやろうって始まったときは、酒ばっかり飲んで、練習なんにもしない。ホントにこれがバンドなのか?! っていう状態だったんだけど(笑)。
----地元で結成ということは、、
anchan(TOGROWS) 練馬。NERIMA CITY!!
daige そうそう、どうしてか練馬。
----な、なるほど、、、。その、熱く語られていたであろう当初の音楽的なビジョンは? 
daige N.Y. ハードコアの影響が強かったかな。メロコアでもなく、でも早め。
----自分たちなりの、何かっていうことですね。
daige そんな格好いいものでもないんだけど。daichonのひねくれ具合なのかもしれない。

----今回、RUFF CUT SAMPLERがリリースされましたね。
daige きちんと流通に乗っかったっていうことで言えば、初音源になりますね。やっぱりTOGROWSととしては、世の中に知ってもらわなきゃっていうこともあって名刺代わりの1枚ですよ。だから、敢えて昔の曲、っていっても2年前ですが、を中心に収録したんですよ。
fumi(TOGROWS) だから、最近出来た曲とはちょっと雰囲気違うかも知れないけどね。
daige でもさ、daichonと二人で最初に作ったのがOLD FRIENDっていう曲なのね。そのあと2時間後にGODMATHERって今回の3曲目の曲を作っちゃった訳よ。
----へぇ、それはびっくりですね。バンドの最初としてはものすごいパワーですね。
daige そう思うでしょ!! でもね、それから今までに12曲くらいしか生まれてないんだけど(笑)。それもそれでしょ。
----1st. サンプラーっていう意味合いの1枚ですね。
daige そのとおり!! 言ってしまえば、2年前の曲がほとんどをしめている1枚だから。現在TOGROWSが見ている音楽性とは変わっているんですよ。だけど、この1枚を出す意味があったんですよ。
anchan リリースするにあたっては色々メンバーでも悩んだ事は悩んだんですよ。今の曲の方がいいんじゃないかっていう意見があったことは確かだし。
----なるほど、昔の曲から第一歩を踏み出すのも勇気がいりますよね。
daige そうですね。イメージが付いてしまいますからね。今の曲とのギャップが生まれてしまうおそれもありますしね。
----私の個人的な意見としては、今回の4曲が色あせているっていう風には全然思わなかったですよ。なんか、初期衝動に満ちあふれた音だなぁ、ってすんなり素直にきけましたけど。
daige そういってもらえると、嬉しいです。4曲とも思い出深い曲なんで。どの曲もそうなんですけど。3000枚限定なんでお早めに!! って。
----じゃぁ、これを出して次のステップへっていう感じですね。
daige とりあえず自分らの力でシーンを盛り上げていかないとね。まだまだ波があるんで。ライブで力を付けて、次のリリースに向けてですね。
fumi これに満足してないから。絶対これ以上のものをつくる自信はあるからね。

----最近の傾向はどんな感じなんでしょうか?
fumi リズムが変わってきてますよ。早いだけでもなくなってきた。
daige 最初の頃は突っ走る!! っていう感じから、いろんなリズムが混ざってきてますね。展開とかも多くなってきているよね。
yasu(TOGROWS) 後はリフとかよりこだわる方向にいってますね。 daichonもものすごくこだわってきているし。
daige 歌詞に関してはあんまりかわってないんだよね〜。だって、ずっと自分の身の回りのこととか、なんか違うでしょ!!! みたいなちょっと説教くさいもの。あとはdaichonも歌ってますよ。ツインボーカルっぽくなってきてますよ。
----先日LIVEを見たのですが、メロディックな部分が結構ジャパコアな感じだなぁ、って思ったんですよ。でもいわゆるジャパコアじゃなくって。
daige あ、それはありますね。スタジオなんかでもジャパコアの人達から質問攻めにあうもん。アンプのつまみおしえてよとか。あぁ、でもよりハードな方向にいっているのかな。
yasu でもさ、日本寄りに聴こえるのかなぁ。
daigo 最初はN.Y.だったのになぁ、、、。
----まぁ、練馬っていう感じなのかな(笑)。

(STUCK INSIDE登場!!)
----最近はどうですか? 
EIJI(STUCK INSIDE) 僕ら、変わったよね。MCとかあんまりしなくなくなったし。エンタテイメントぽさを追求しなくなったかな。ノリ重視じゃなくなった。感情を出していこうっていう部分が強くなった。ライブで感情がはじけた後に、コール・アンド・レスポンスを求めるっていうのにギャップを感じちゃって。
YUZURU(STUCK INSIDE) EIJIのMCおもしろいんだけどね。
----最近のSTUCKはこれまでの音楽の方向を変えようとしているように思います。特に<エモ>を強調しているなと。2nd. ALBUMでもそれが顕著に現れている気がして。
EIJI そんなに<エモ>でもないですよ(笑)。この作品は、メロコアだとかパンクだとかに<エモ>の要素を加えたらどうなるかって、そういう意欲作ではありますね。
----STUCKは自分たちがどうあるべきかっていうのをきちんと持っているバンドですよね。
NAOAKI(STUCK INSIDE) 自分たちの方向性は見えているんだけど、その方向に進むすべを知らなくてもがいているバンドですね(苦笑)。
EIJI それはバンドとしてね。バンドとしての方向は常に探って、答えを出していかないと。だって、メンバー4人いて、4人とも音楽的な土壌がばらばらだからね。そんなんで曲作ったら、めちゃくちゃになっちゃうじゃん。でもバンドでやるんだからね、バンドとしての方向を見失ったら終わりでしょ。

----今作の歌詞はほ、とんど見事に悲しい恋の内容ですね。 YUZURU EIJIが発表するのよ。こういう事があってさぁ〜って(笑)。 EIJI ふられっぱなしだもん。12曲中10曲だからね(笑)。
SOUJI(STUCK INSIDE) かわいそうに、、、。
EIJI だってさ、ちょっと前まで社会問題とか考えて、歌も作ったりしたけど、なんだかんだ言って、女にふられた時が一番悲しいもん。それは正直なことでしょ。戦争反対もいいんだけど、彼女にふられたとき、戦争のこともボスニアのことも吹っ飛んじゃったのよ。人は身近の状況の変化が一番感情的になるんだと思うよ。パンクなのに社会に反対しないでどうすんだ?! とかいわれるけど、自分にとっての一番のリアルはどこかっていうことだと思うよ。Face to Faceな関係が一番でしょ。バンドのメンバーがむかつくとかさ(笑)。
dige え?? ちょっと、一同引くだよ!!!
----(苦笑)。でもやっぱり前作とくらべてしまうのですが、変わりましたねぇ。色とりどりな曲が並んでいるのは変わらないとしても。
EIJI あのね、PUNKの曲もROCKの曲も、メロディックな曲もどこか<せつなさ>を曲に盛り込みたかったのよ。いろんな事をバンドとしてもやりたいんだけど、いろんな事をやりすぎないようにしたんだよね。アレンジ面 だけでも<エモ>にこだわったんだよ。だから、正直いって<エモ>のアルバムじゃないんですよ。

----前作がバラエティー溢れる一枚だとすると、
EIJI そう、前作がバラバラなものをひとつのお皿に盛りつけただけの作品だとしたら、今回はバラバラなものに<エモ>コンセプトをつけたかったのよ。だからバラバラな料理に一本<エモ>っていう串で刺して、一つの料理に仕上げたっていう作品だよ。
----なるほどね。納得です。
EIJI でもね、バンドだからずっとその方向っていうわけじゃないからね。とにかく今回はこれだったわけで。どんどん進んでいくからさ。

(延長戦です、STUCK INSIDE × TOGROWS)
----STUCK INSIDEとTOGROWS、お互いぶっちゃけてどう思っているんですか?
EIJI おれはTOGROWSはとにかくLIVEがかっこいいんだよ。いつも驚かされるんだよ、それが正直な気持ち。以上!! (一同爆笑)あとねぇ、奴ら中音がでかいんだよ。悔しいからそれにあわせて俺らもやると、やられる。いつもと全然音が違っちゃってどうしようもなくなっちゃうんだよね(笑)。
NAOAKI 特にギターの音がでかいんだよね。それで調子狂うんだよね、、、。
----といわれていますが、、、。
daige STUCKは1曲1曲がいいよね。こう見えて、ものすごく苦労して曲作っている姿も知っているしね。今回特に時間がない中、よくまとめて来たよなぁって。感動しました。
EIJI あぁ、今回特に時間なかったねぇ。曲も作り終わらないままレコーディングに突入しちゃってさ。焦ったよ。
NAOAKI その分ものすごい集中力を発揮したんだよね。
daige こういうのもあれだけど、いろいろ勉強させられるよ。

----両方とも昔からの友達なんですよね。
EIJI とくにdaichonとはね。レスポールもテレキャスターも両方とも彼から買ったものなんだよね。あとね、結構音楽的な共通 点もあるんだよ。
daige 音楽オタクだもんね。
EIJI オタクはやめてよ。音楽バカくらいにしてよ。かわいらしくさ。でもねぇ、30年前くらいの音楽でお互い熱く語りあえるんだよね。
NAOAKI いきなりツェッペリンとか、かと思えばT-REXとかさ(笑)。
EIJI TOGROWSもそうだよな。バンドとは全然関係ない曲とか一生懸命練習しちゃったりしてるでしょ。
----でも、それがあるときバンドに跳ね返ってきたりしてるんじゃない。ふっとメロディーが降りてきたりして。 EIJI それは全然あるある。

----TOGROWSもSTUCKもジャンル的にはお互い全然ちがうんだけど、なんかカテゴライズされない雰囲気と、音楽的素養に似たものを感じているんですよ。だから、その二つのバンドがWレコ発をやるなんて、本当に楽しみだなぁって思いますよ。
daige それはそうですね。お互い共通点が見えにくいんだけど、実はある。練馬っていう以外にも。
EIJI やっぱりね、僕らは新しいシーンを盛り上げていきたいんですよ。知名度云々じゃなくて。SHELTERにホルスタインっていうバンドと知り合いになれて、出てもらえることになったんですよ。このバンドは実際自分らの目で見て、惚れて、口説きました。本当にかっこいいバンドですよ。あとはthe band apartとか。以前は動員の事とか考えてブッキングしたりしていたんですが。でもね、自分たちがかっこいいって思ったバンドは、時間がかかるかも知れないけど絶対世の中に出て行くバンドなんですよ。だから、今回特にかっこいいって思えるバンドとレコ発をやろうって決めたんです。
----どういう所がかっこいいんだろう?
EIJI 演奏がうまい下手じゃないんですよ。物まねじゃない感じで、新しいシーンを開拓していくぞっていう、気持ちが伝わってくるバンドだよ。
NAOAKI ニュアンスが少し違うけど、本気でやっているバンドかな。
EIJI あのね、TOGROWS見てもらえればわかるでしょ。奴らみたいににじみ出ているバンドよ。汁だよ汁ばにじみ出ているんだよ。放出感に恍惚しているバンドだね。脇汁だよね。
daige そういってもらえてなんか嬉しいよ。僕らは横浜24と下北沢SHELTERに出るんで、とにかくライブに遊びに来てください。
EIJI 特にSHLETERはいいよ〜。終わった後そのまま呑めるじゃん。他にない気分だし、飯もうまいんだよね〜。